アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
黄金色のススキ草原【箱根地域】
2018年11月15日
箱根
こんにちは、箱根地域から日記をお届け致します!
最近より一段と肌寒さを感じるようになった箱根ですが、紅葉が見頃を迎え、温泉なども楽しまれる観光客で連日多くの賑わいを見せております。
その中でも、箱根仙石原のススキ草原では、今の時期、黄金色に染め上げた最盛期のススキを見ようと多くの人が訪れる一大スポットになっています。
【仙石原ススキ草原11/8撮影】
9月、10月、11月にかけてススキの白い稲が風に吹かれる度に揺れる光景は、日本の秋らしさを感じます。
そしてススキ草原のすぐ向かいには、仙石原湿原が広がっており神奈川県内唯一の湿原環境になります。
【6月の仙石原湿原】
関東近県でも数少ない湿原環境ということもあり、特別保護地区に指定されています。
かつては多くの場所で見られたススキの原ですが、大きいスケールとなると神奈川県では仙石原のみです。草原は人の手が入ることで維持されているのですが、毎年3月頃に野焼きを続けることで、毎年美しい一面になびくススキの風景が見られます。
そして、この仙石原のススキ草原からは、2月、5月、8月、11月に湿原の様子を定点観察してモニタリング調査を行っています。
モニタリング調査は仙石原湿原における漕木伐採、ヨシ、ハコネダケの刈り取り及び、火入れ等の自然環境の影響による植生の遷移状況を把握するため、平成12年より継続して実施しています。
【8月のススキ草原】青草が生えていて夏らしい光景が見られます。
【11月のススキ草原】空気が寒々しくなり稲穂も白くなり秋の気配を感じます。
定点観察で見てみると3ヶ月経過しただけで、このように箱根の季節の移ろいが一目瞭然になりますね。
国立公園に訪れた際は四季折々の自然の美しさを存分に楽しまれて下さい!