ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2018年04月13日春の青梅街道

秩父多摩甲斐国立公園 奥多摩 野崎 拓

奥多摩では、つい先日まで茶色かった山が、気付けば萌黄色になっていました。

雨が少なく暑い日が多いためか、草木や虫も活動が早いように思います。

そんな陽気の中、青梅街道(奥多摩~甲州)周辺で見られた春景色をご紹介します。

奥多摩湖にある大麦代駐車場。

桜は大分散っていましたが、新緑と合わさることで、とても鮮やかな風景になっていました!

同じく奥多摩湖にある、東京と山梨の都境付近にかかる留浦の浮橋です。

撮影日は白波が立つ程の強風で、桜の花びらが至るところで舞っていました。

綺麗な景色が見られて得をしたような、散ってしまって残念なような、何とも言えない気持ちになりました。

こちらは、山梨県丹波山村の道の駅から見た景色。

東京より標高が高いため、見頃の桜が多く見られました!

青梅街道の最高地点である柳沢峠(標高1472)からの景色。

雲がない日は、写真中央辺りに富士山が見えます。

ここまで標高が上がると、さすがにまだ冬景色ですね。

気温も低く、防寒着がないと風が冷たいです。

最後に甲州市塩山の桃畑。

昨年は今頃が満開だったのですが、既にほとんど散っていました。

この辺りは国立公園の外になりますが、よく車で通るのでお気に入りの地域です。

ご紹介した写真は49日に撮ったものなので、現在はさらに景色が変わっているかもしれません。

ただ、このような景色の移ろいを楽しむのも、標高差のある山岳公園の醍醐味だと思います。

ほとんどの方は、高速道路を使われると思いますが、お時間があれば青梅街道をドライブしてはいかがでしょうか。

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2018年04月04日夜叉神峠の楽しみ方

南アルプス国立公園 本堂舞華

みなさん、こんにちは。

南アルプス自然保護官事務所の本堂です。

夜叉神峠は標高1,770m、夜叉神峠登山口から1時間ほどの尾根上にあります。南アルプス山域の中でもアクセスが良く、日本第2位の高峰、北岳をはじめとする白峰三山の展望や季節の花を楽しむことができるトレッキングコースとして多くの方に親しまれています。また、鳳凰三山縦走路の登山口としても利用されています。今回はこの夜叉神峠をより楽しめるポイントをお伝えしたいと思います。

◎木の名前が学べる

歩きやすいジグザグの登山道へ入ると落葉樹がお出迎え。近づいてみると、木板に種名が彫られています。ところどころ設置されているので、ぜひ探してみてください。木の名前を知りながら、楽しく歩くことができます。まだ展葉していない今の時期は樹皮や枝ぶり、初夏以降は葉や花の違いも見比べてみると面白いかもしれません。

木板に彫られた木の名前

(木板に彫られた木の名前)

◎芦安の歴史を辿る

ジグザグの登山道をさらに歩いて行くと、途中で幹が5本に分かれている大きなマツがあります。このマツはその見た目から「五本松」と名付けられています。

「五本松」を仰ぎ見る

(「五本松」を仰ぎ見る)

少し見づらいですが、幹が5本に分かれているのがお分かりでしょうか。

この「五本松」のすぐそばに、穴の開いた石組みがあります。

「五本松」のそばにある空洞

(「五本松」のそばにある空洞)

この正体は炭釜跡です。昔、夜叉神峠までの道は林業に使われており、芦安の村人が行き来する途中で炭を焼いていました。炭焼きをするための木は女性が担ぐものだったそうですが、その重さはなんと40キログラム!炭釜跡は「五本松」付近だけではなく、夜叉神峠登山口付近や芦安のさまざまなところに残っているので、探しながら歩いてみるのもいいですね。

◎夜叉神峠にある祠のワケを知る

夜叉神峠を鳳凰三山方面へ少し進むと祠があるのをご存じでしょうか。

夜叉神峠の石祠

(夜叉神峠の石祠)

この祠は古くから伝わる夜叉神を奉るために作られた祠です。昔、暴れ川として知られた御勅使(みだい)川の上流に、夜叉神という神様が住んでいました。大雨を降らせたり土砂を御勅使川に流し込んだりするかと思うと、日照りを続かせるなど大暴れし、村人たちを困らせていました。ある夏、夜叉神さまは荒れ狂ったように大雨を降らせて、御勅使川の大洪水を引き起こし、甲府盆地全体を湖のようにしてしまいました。これを恐れた村人たちが祠を建て、夜叉神を祀って鎮めたことが名前の由来だと言われています(諸説あり)。

参考:文化財Mなび  http://103.route11.jp/?ms=2&mc=53&mi=456

   南アルプスNET http://www.minamialps-net.jp/data/article/74.html

夜叉神峠で雄大な白峰三山を眺めるのもとても良いですが、ほんの少し足を伸ばして、山を守る神となった夜叉神に参ってみてはいかがでしょう。

残雪の白峰三山だけでなく、道々で木の名前や歴史の足跡に触れる静かな山歩きもおすすめです。

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2018年03月22日西伊豆町で開催! 伊豆半島ジオパークロゲイニング大会

富士箱根伊豆国立公園 吉川貴光

西伊豆町で伊豆半島ジオパークロゲイニング大会が開催されました。

(スタート前のルール説明)

ロゲイニングとは、制限時間内に様々な箇所に置かれたチェックポイントに行き、獲得した得点を競うというスポーツです。チェックポイントの回り方は自由で、今回は自走または路線バスで移動を行い、チェックポイントで決められた写真を証明として撮るというルールでした。

(地図とチェックポイント表)

走りに自信がある方は坂道の続く山方面で高得点を狙ったり、バスを使って遠くのチェックポイントを目指したりとそれぞれ自分に合った作戦を立てて挑みます。我々は主に国立公園内になる海沿いを回ることにしました。

(黄金崎 馬ロックのチェックポイント)

(三四郎島のチェックポイント)

チェックポイントは西伊豆町の見所や伊豆半島ジオパークのジオサイトが多く、

自然や観光を楽しみながら回ることができます。 

(浦守神社のチェックポイント)

いつも車で通りすぎて気がつかない場所も自分の足で走ることで新しい発見ができ、とても楽しかったです。

西伊豆町の魅力を走ることを通して感じることができるスポーツイベントでした。

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2018年03月22日南アルプスニホンジカ対策ワーキンググループ会議が行われました。

南アルプス国立公園 本堂舞華

みなさん、こんにちは。

南アルプス自然保護官事務所の本堂です。

39日(金)、南アルプス市で「南アルプス自然環境保全活用連携協議会 ニホンジカ対策ワーキンググループ会議」が開催され、関係市町村、県、国、研究機関、地権者等を交えて南アルプス国立公園とその周辺のニホンジカ対策に関する意見交換が行われました。

会議のようす

(会議のようす)

南アルプスの高山帯では、1990年代頃からニホンジカによる影響が見られるようになりました。

ニホンジカによる食痕  樹皮が剥がされた木

(ニホンジカによる食痕)             (樹皮が剥がされた木)

南アルプスでは、お花畑をはじめとする高山の生態系を保全するために、高山植物に悪影響を与えるニホンジカへの対策が実施されています。国や県、市町村が役割分担しながら、モニタリング、植生保護、シカ捕獲、技術開発・普及啓発等に取り組んできました。この会議は、各機関で情報を共有することによって、効率的・効果的な取り組みを実施するために開催されています。

南アルプス周辺におけるニホンジカ対策の流れは以下のようになっています。

ニホンジカ対策ワーキンググループに至るまでの経緯と南アルプスニホンジカ対策方針の経緯

(ニホンジカ対策ワーキンググループ設置及び南アルプスニホンジカ対策方針策定の経緯)

現在、南アルプス周辺で実施されているニホンジカ対策は、南アルプスニホンジカ対策方針のもとに位置づけられています。ニホンジカ対策方針は平成29年5月に南アルプス自然環境保全活用連携協議会(南アルプスユネスコエコパークの管理運営組織)において策定され、ニホンジカ対策ワーキンググループにおいて情報共有、方針の更新が行われます。

今回の会議では、関連機関の事業報告に加え、すれジカ対策、植生保護のあり方、ジビエ活用等についても意見交換が行われました。また、アドバイザーとして招いた専門家から、北岳周辺のニホンジカ出現傾向と植生への影響、ニホンジカの行動特性等についてお話しいただきました。気温の上昇によって高山帯にニホンジカが住めるようになってしまった今、お花畑を守るためには、ニホンジカを柵によって閉め出すか、数を減らしていかなければいけないことに改めて気づかされました。

環境省の取り組み1:伏工(環境の改善)  環境省の取り組み2:防鹿柵(ニホンジカの防除)

(環境省の取り組み1:伏工(環境の改善))  (環境省の取り組み2:防鹿柵(ニホンジカの防除))

このワーキンググループ会議を通して情報共有をすすめ、今後の南アルプスにおけるニホンジカ対策の改善を図っていきたいと考えています。

高山のニホンジカ問題は遠くの問題としてとらえられがちですが、人のくらす町が里山、そして高山へつながっているように、ニホンジカも農村から低山、そして高山へと広がっていきます。ニホンジカによって植生が失われると、貴重で脆弱な高山の生態系が劣化するだけでなく、やがては土壌侵食や災害リスクの増大等にもつながります。皆さんも、ニホンジカを見かけたとき、山に登ったとき、ふとしたときに南アルプスのお花畑とニホンジカを思い出してみてください。

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