ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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日光国立公園

128件の記事があります。

2019年03月07日雪の赤岩滝

日光国立公園 太田祐司

みなさんこんにちは!

日光国立公園の太田です。

冬の日光国立公園では、氷瀑の見物がはやりです。

有名な雲竜渓谷では、平日も多くのガイドツアーが行われています。藤本ARが2月22日のAR日記で紹介した庵滝も、多くの見物客が訪れており、スノーシューで歩きまわる雪中のトレッキングというところも人気を呼んでいるようです。

奥日光には、これ以外にも多くの滝がありますが、アプローチの長さ、地形の厳しさや雪崩の恐れなどから、一般的な見物対象にはなっていない様です。ただ中禅寺湖の西の千手が原の奥にある赤岩滝は、インターネットで積雪期の記録をいくつか見ることが出来ます。奥日光の積雪期活動の状況を把握するため、藤本ARと調査に出かけました。

今年の奥日光は寡雪暖冬で、雲竜瀑も2月上旬には融けてしまいました。奥日光は降雪量も少なく、粉雪のラッセルは期待できませんが、この日は夜間の寒気で雪が凍結し締まっており、雪の林道も歩き易い状態となっています。

雪の林道を歩く藤本AR

林道が途切れるところで川を渡りますが、石の上に積雪は見られず、水量も少なく楽に徒渉をすることが出来ました。

川を渡る藤本AR(これは復路の写真)

この先は林道も無く、雪に埋もれた沢を地図と磁石を頼りに歩いて行きます。天候も良く白い雪原が青空に映えて綺麗でした。

徒渉地点の上部で進行方向の沢を見る

しかし急な山肌が迫ってきている箇所では、ところどころで雪崩の跡が確認出来ます。まだ2月ですが、暖かい日が続き積雪量も少ないためか底雪崩が発生しているようです。

急な斜面から出た小規模な雪崩跡

開けた沢を登り詰めて行くと、赤岩滝のかかる沢の出会いがありました。この沢は両岸がせまり側面からの雪崩の跡も見られるので、安全な場所に荷物をデポして身軽になり、滝の偵察や撮影を行うことにしました。無積雪期はナメ滝になっている箇所はほぼ雪の下で、そこを回り込むと、赤岩滝が見えました。

一部融けている赤岩滝氷瀑

残念ながら、一部は融けて水流が見えており、氷も溶け始めているためか、蒼く輝く氷瀑という雰囲気では無く、迫力に欠けますし地形から言っても、夏と違ってそばには寄らない方が良さそうです。時間をかけてやってきた場所ですが、おすすめのコースとはならない場所でした。古いトレースはありましたが、当日の利用者はいませんでした。でも青空から落ちてくるような白い滝は、奥日光の自然の素晴らしさを感じさせてくれる場所でした!

写真で紹介したいずれの場所も、冬山登山に相当する様々なリスクがあります。

相応の装備や技術などを要しますので、責任ある事業者によるガイドツアーに参加して楽しむことをおすすめします。

安易な判断で立ち入ることはおやめください。

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2019年02月25日日光国立公園の福島県側

日光国立公園 吉川 美紀

みなさん、こんにちは。

今年の那須の冬は、例年よりも大分雪が少なく、今年度の冬季巡視はスノーシューの出番が少ないです。

那須地域では雪が少ないけれど、さらに北部の甲子(かし)地域ではどうだろう?ということで、日光国立公園の福島県側に積雪状況調査も含め、先日、巡視に行ってきました。

今回の巡視場所は、日光国立公園の北東部に位置する福島県西郷(にしごう)村の「西の郷(にしのさと)遊歩道」。ここは、国立公園区域内外をまたぐ遊歩道で、阿武隈川の渓流沿いを歩きながら滝や山を眺められるハイキングコースです。

今年は甲子地域でも雪が少ないようで、準備したスノーシューの出番はなく、スニーカーでも歩けるような状態でした。雪はほとんどありませんでしたが、冬の澄んだ空気のおかげで展望が良かったので、カメラスポットを紹介したいと思います。

○那須見の台

那須連山(左側が那須(栃木県)方面、右側が甲子(福島県)方面)を望む展望台。

栃木県にある那須岳の主峰・茶臼岳や、福島県にある雪深い鋭鋒・旭岳などの山々が連なる風景が圧巻です。

○阿武隈川(あぶくまがわ)源流

福島県西郷村にある旭岳に源を発し、福島県を縦貫して宮城県に至り太平洋へ流れ出る一級河川・阿武隈川。

その源流部は、原生林の中を青く透きとおった水が流れていく静かな場所でした。

○雪割橋(ゆきわりばし)

真っ白な雪の中に浮かぶ真っ赤なアーチ状の橋。

という写真を狙っていたのですが、残念ながら今年は雪がほとんどなく、イメージ通りには撮れませんでした。しかし、雪山を背負い渓谷を跨ぐ姿は力強さを感じます。新緑、紅葉の名所でもあり、年間を通じて楽しむことができる景色がある場所です。

日光国立公園は、日光地域、鬼怒川・栗山地域、那須甲子・塩原地域からなる広い地域を持つ国立公園です。地域によって文化も自然も気候も様々。国立公園内を周遊する際は、ぜひその土地毎の特徴を感じて、その違いを楽しんでみてください!

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2019年02月22日冬も奥日光を満喫しませんか?

日光国立公園 藤本 優太

こんにちは!

日光国立公園管理事務所の藤本です。

春夏秋冬、季節を問わず自然を楽しむことができる奥日光!

今年は、雪と氷の世界を体験してみませんか?

というわけで、いくつか冬の奥日光情報掲載しちゃいます!

◇庵滝(2019/02/15)

近くでみると、大迫力!

 

◇庵滝(2019/02/15)

誰もいない静寂な場所に行きませんか?

◇刈込湖(2019/02/05)

天気が晴れていなくても楽しめます!

◇西ノ湖(2019/01/24)

冬のアクティビティーも充実しており、スノーシュー、エアーボードなど他にも盛りだくさん!

◇小田代原周辺(2019/02/14)

◇湯元周辺(2019/02/07)

奥日光に来て、日光国立公園を満喫しちゃいましょ!

安全第一で様々な景色、アクティビティーを楽しんでいただけたらと思います。

写真で紹介したいずれの場所も、冬山登山に相当する様々なリスクがあります。

相応の装備や技術などを要しますので、責任ある事業者によるガイドツアーに

参加して楽しむことをおすすめします。

安易な判断で立ち入ることはおやめください。

詳しい奥日光情報は、環境省 湯元ビジターセンターに掲載しております。

→ http://nikkoyumoto-vc.com/

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2019年02月01日湯滝への積雪期ルート探査

日光国立公園 太田祐司

皆さん、こんにちは!

日光国立公園の太田です。

今年の奥日光は降雪が少なく、湯元のスノーシューコースのオープンも遅れています。

1月下旬に若干の降雪があり、これから奥日光の積雪期の活動も本格化していくでしょう。

積雪で藪も埋まり樹林地内も歩き安くなってきたので、戦場ヶ原自然研究路でもスノーシューでは歩きにくいと言われている、湯滝から泉門池の間を調査してきました。

「冬の湯滝」

湯滝は、夏はすぐそばまで車で行けますが、冬は駐車場までの急な坂道が除雪されていないため、国道から歩いて行くことになります。

冬の湯滝は周囲の樹木が落葉しているため、明るく感じられてまた素晴らしく感じます。

湯滝下から戦場ヶ原へは、湯川沿いに木道がありますが、高い位置だったり、細い敷板が2列に並んでいたりで、雪が積もるとスノーシューでは歩きにくかったり、隙間がわからなくなって踏み抜いたりという危険が多くなります。

「雪が積もった湯川沿いの木道」

この危険を避けるために、川から大きく離れた両岸の平らな樹林地内を歩く方が結構います。

これらのルートの状況確認と、雪山での活動経験がまだ少ないFアクティブレンジャーに、ラッセルや読図してのルートファインディングを経験してもらおうというのが巡視のもうひとつの狙いです。

「湯川東岸の樹林地」

湯滝から離れるとトレースは無く、写真の様な雪の樹林地を地図と磁石で方向を判断しながら進みます。

この日は天候も良く、野鳥の声や足跡を観察しながら楽しく歩くことが出来ました。

「力強いラッセルで進むFアクティブレンジャー」

若いFさんはスノーシューを履いても膝下ぐらいまである雪を、物ともせずに進みます。若い彼には奥日光の軽い粉雪は、障害にはならないようです。

「泉門池で休憩中の人々。後ろは男体山」

ラッセルをしながら小一時間歩くと、ほぼ思い通りの泉門池近くの木道に出ることが出来ました。

泉門池園地では、平日にもかかわらず赤沼から歩いて来た多くの方が休憩中で、冬の戦場ヶ原の人気を感じることが出来ました。

この方達にお話しを聞くと、この日は踏み跡がしっかり有り、スノーシューを履くことも無く歩けたそうです。

戦場ヶ原の歩道のうち、赤沼から北戦場経由光徳分岐に抜けるルートは、幅の広い木道が多く樹林地にはコース表示の赤布がつけられているなど、歩き易くなっています。

とはいえ、冬の天候は変わりやすく、トレースが雪で埋まり歩道位置がわかりにくくなっている場合もあります。木道が氷で覆われていることもあります。冬山のウエアや履物、地図・方位磁石、スノーシュー等は必携のつもりできてください。

戦場ヶ原・小田代原の湿原は、踏圧による植物への影響が心配されるため、積雪期でも湿原への立入はご遠慮いただいています。木道上の雪が融けている場合は、スノーシューやアイゼンは、取り外すなどマナーに沿った行動をお願いします。

「雪に残ったシカのジャンプ跡」

冬は雪に野生動物の痕跡が残りやすくなっています。写真はシカが雪が深くなった場所ではジャンプし、飛び跳ねるように歩いた跡のようです。

スノーシューでのハイキングはこのような動物の痕跡も、楽しむことが出来ます。奥日光の粉雪の素晴らしさを、ぜひ体験しにきてください。

奥日光の湯元温泉や中禅寺湖では、冬のお祭りも予定されています。奥日光へのお出でをお待ちしています。

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2018年12月27日関東以北最高峰日光白根山

日光国立公園 藤本 優太

こんにちは!

日光国立公園管理事務所の藤本です。

今年も残すところ1週間切ってしまいました!時間が過ぎるには早いもんですね。

そんな私も着任して半年経ち、季節折々の日光国立公園を満喫しております!

今回は、年末のご挨拶も兼ねて、今年最後の日記を更新させていただきます。

先日のお休みの日に日光白根山に行って参りました!

日光白根山は、栃木県日光市と群馬県利根郡片品村にの境界にある標高2,578の山で関東以北最高峰です。

△菅沼登山口での様子

登山口には、朝の6時過ぎに到着し、薄暗い中準備をしていたら明るくなってきました。

車の温度計ではマイナス15℃、寒いです!それでも駐車場には10台以上の車がありました。

△登山道 in 樹林帯

先行登山者がいたので、トレースがあります。

また、この日は、ツアーらしき団体の登山客もいらっしゃいました。

△弥陀ヶ池付近からの山頂

あっという間に弥陀ヶ池に到着!

積雪があって見えませんが、、、でも奥には日光白根山の頂きが見えます。

天候が安定してて一安心です。

△アイゼン装着後

ここからは、アイゼンを付けて、山頂を目指します。

弥陀ヶ池付近の標高は約2,317m、ここから山頂までは急な斜面と岩場があります。

△日光白根山山頂

ようやく山頂に到達しました!

天気も快晴、山頂から360°の眺望は息を呑むような景色です。

山頂付近は、強風だったので直ぐに山頂を後にしました。

△下山後の菅沼駐車場にて

夏とは違う姿を堪能し、無事に下山することもできました。

今年も大きな怪我はなく、無事に終える事ができそうです。

来年も自然豊かな日光国立公園の魅力を伝えられるよう更新する所存であります!

皆さまどうぞ良いお年をお迎えください。
新年もよろしくお願いいたします。

※冬山は夏山とは違う魅力がある一方で、危険もあります。しっかりと準備・計画をお願いします。

登山届け・山岳保険の加入・緊急時の連絡手段・天気の確認・エスケープルート・常備薬など万が一に備え、事前の準備も行い、安全第一で無理のない登山を楽しみましょう。

登山は自己責任が原則なので十分な体力・装備・計画を!

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2018年12月20日登山者カウンター冬期期間も設置します!

日光国立公園 藤本 優太

こんにちは!

日光国立公園管理事務所の藤本です!

今年から登山者カウンターを冬期の間も設置することになりました!

そもそも登山者カウンターって・・・赤外線センサーでカウンターの前を人が通るとカウントされる仕様になっております(左右の計測が可能なので出た人数、入った人数が把握できます)。充電は太陽光パネルで行われており、バッテリーに貯蓄されます!なので、曇りの日や雨の日でもきちんとカウントすることができるようになっています。

登山者カウンター調査の目的とは・・・ 日光国立公園戦場ヶ原地区における利用者数を把握する為、戦場ヶ原自然研究路の入口2カ所に設置しております!ここは多くの利用者がおり、四季折々を感じることのできる人気の歩道です。

         □通常時(春、夏、秋仕様の登山者カウンター)

近年では冬期も戦場ヶ原自然研究路をスノーシューなどで歩かれる方が多くなってきました。

それに伴って、冬期も登山者カウンターを継続して設置し、利用者数の把握を行うことにしました。

        □冬期も使用する為に、凍結防止保温テープを巻く作業中

        □登山者カウンター全体図(冬期バージョン)

ケーブル類は、すべて凍結防止保温テープで巻き、バッテリー部分は緩衝材を使用しました。

また太陽光パネルを降雪対策として垂直にしました。

これで、今年度の冬期も無積雪期同様にデータが取れるはずです。

結果については、また日記でお知らせできたらと考えています!

※冬の戦場ヶ原(自然研究路)は、風が強く、地吹雪も起こります。歩かれる際は、事前に天候などの確認もお願いします!標高が1400m近くある為、冬山を想定した装備、服装を推奨しております!

安全第一で無理のない計画で楽しんでいただけたらと思います!

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2018年10月17日台風24号被害と小田代湖

日光国立公園 太田祐司

みなさん、こんにちは。日光国立公園の太田です。

9月30日夜に通過した台風は、奥日光地域に多大な影響を与えました。戦場ヶ原を流れる湯川は増水し木道を一部水没させて、一時的に戦場ヶ原の木道の閉鎖を余儀なくされました。湯滝の下流の湯川沿いの栃木県管理の歩道は、木道の流出や土砂崩壊などで通行できませんでしたが、現在は復旧していて全ての歩道は通行できます。

暴風の影響も大きく、歩道への倒木の他に大木の根返りや幹の折損がかなりの箇所で見られました。環境省の直轄の園地にあるシンボルツリー的な巨木もダメージを受けました。

湯元スキー場にはウラジロモミの巨木がありましたが、折れて倒れました。【樹高約30m ウラジロモミ】

【倒木 幹に空洞あり】

光徳園地は修学旅行の子供達がハイキング時に昼食休憩を取る場所で、ミズナラの樹林が広がり、胸高直径1m越の巨木が多く見られます。

【光徳園地の三本楢】

この園地には三本楢と呼びたくなるような三本並んだミズナラの巨木がありましたが、そのうちの1本が幹折れ倒木しました。

【右端のミズナラが幹折れ】

これらの樹木は山林内で倒木したわけではないので、倒木の搬出処理が必要で、巨木であるだけに、その費用も馬鹿になりません。早期に撤去するために努力中です。

他にも中禅寺湖の西側の千手が原の森でも、数本の巨木が倒木しました。これらの樹木は、奥日光の景観を構成する大事な巨木だったので残念ですが、良く観察すると樹幹に腐朽が入り、空洞等がある木がほとんどでした。

【折れたミズナラの樹幹は空洞】

このような巨木が倒れれば、施設破損等は避けられず、人身事故にもつながりかねません。

直轄地の樹木の点検に努力しなければならないという思いを新たにしました。

台風24号は日光国立公園にダメージを与えましたが、腐朽木を倒した点を長い年月で考えれば自然のサイクルの一環とも言えるかもしれません。

しかし台風は、明るい話題も提供してくれました。大雨の影響で小田代原に雨水が溜まり、幻の湖といわれる小田代湖が出現し、紅葉見物の観光客に思わぬ景観を見せてくれました。

【出現した小田代湖】

小田代湖は7年ぶりの出現で、テレビニュースでも取り上げられました。

10月末までは滞水していて湖が見られる可能性があるそうです。奥日光は紅葉が盛りの時期に向かいます。ぜひ、おいでください。

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2018年10月11日シラネアオイを守る会

日光国立公園 藤本 優太

こんにちは!

日光国立公園管理事務所の藤本です。先日、日光白根山でシラネアオイを守る会の活動に参加させていただきました。

△シラネアオイの種子(果実)を探し中

 シラネアオイを守る会発足のきっかけ並びに歴史・・・日光白根山の斜面に群生していたシラネアオイは、長年多くの人を魅了してきました。しかし昭和50年代の後半に盗掘による減少が確認され、昭和63年頃からはシカの食害が目立ち、急速に減少していきました。そこで平成5年からシラネアオイの育苗が始まり、弥陀ヶ池の斜面で移植と播種が行われるようになりました。平成7年には生育地に電気柵が設置され、シカの食圧を防いでいます。これらの対策が功を奏し、柵の中はシラネアオイの群生が見られるようになりました。

 平成12年にシラネアオイを守る会が発足され、現在では地域住民、尾瀬高等学校、片品村、群馬県などの多くの関係者が協力して、毎年種子採取、圃場での播種育苗、移植作業を行いシラネアオイの復元を目指しています。

△シラネアオイの種子(果実)発見!

圃場でのシラネアオイの種子(果実)は意外と見付けづらいんです。なので開花調査時にシラネアオイをプロットしており、大まかな場所は分かるのでその周辺を中心に探すと見付ける事ができました。

△シラネアオイの種子(果実)

今回はシラネアオイの群生地で種子採取を行ってきました。

果実は方形の袋状になっており、1つの果実に30から40の種子がはいっています。

採取された種子は尾瀬高等学校自然環境科の学生たちが中心となって播種育苗を行います。

育てられた苗は守る会の活動として、来年現地に植栽されます。

なお、日光白根山は日光国立公園特別保護地区となっていますので、花や種子の採取は禁止されています。守る会の活動では、毎年環境省の許可を得て行われています。

△日光白根山の山頂の展望

活動に参加後、日光白根山山頂に巡視にいって参りましたが、この日の展望は濃霧でした。

しかし百名山ということもあって、天候があまり良くなかったですが多くの登山者で賑わっていました。

△ロープウェー駅の近くの足湯

標高2,000mの丸沼高原のロープウェイ駅には天空の足湯があり、上州の山並みと日光白根山を眺めながら、足もとと身体を温めることもできちゃいます。また季節の高山植物を楽しめるロックガーデン、カフェなどもありますので登山と一緒に楽しむ事ができますよ。

ぜひ皆さま、関東以北最高峰である日光白根山に!!

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2018年09月27日6年ぶりの皇海山巡視

日光国立公園 太田祐司

みなさん、こんにちは!

日光国立公園の太田です。

9月上旬に日光国立公園の最南部の地域にある2000m峰皇海山に巡視に行ってきました。619日のAR日記で庚申山から皇海山を見て、この山への巡視の思いが強くなったと書きましたが、実はこの山は、過去の巡視記録を見てみると平成2410月に12日で巡視されて以来、現地調査が行われていませんでした。

【庚申山から見る皇海山】

私は、ARとしての3年の任期中に日光国立公園の日光地区をできるだけ歩き回り、公園計画にある歩道23箇所も、可能な限り歩いてみたいと考えていました。しかし、なかなか行けずにいた地域が皇海山周辺で、庚申山皇海山線歩道でした。

栃木県山岳遭難防止対策協議会が作成した「栃木県 山のグレーデイング」では登山道を歩く山では最難度で、1、2泊が適当と書かれています。深田久弥の日本百名山のひとつで有りながら、近年巡視が行われていないのは14時間を越える歩行時間にあったようです。しかし、群馬県側からの登山道を調べてみると3時間ほどで山頂に立てるようです。群馬県側の山域は国立公園区域外で、不動沢のコルと呼ばれる鋸山と皇海山の間のコルからの歩道が公園区域になるようです。とりあえず6年間のギャップを埋めることを先決とし、100名山ブームの山の休日利用状況の確認のため、土曜日に群馬側から巡視を行うことにしました。

舗装道路を離れて悪路の根利林道を低速で1時間30分ほど走行(今回の巡視で一番疲れたところです)すると、皇海橋の側にある登山口につきます。

登山道は、不動沢の沢沿いに付けられており数回の徒渉がありますが、ほとんどは飛び石で渡れます。

【不動沢の徒渉】

1時間半ほど沢沿いの道やガレた沢の中を歩いてから、沢を離れて急な滑りやすい登山道を上りきると、不動沢のコルです。ここからは日光国立公園の区域です。

【不動沢のコル】

稜線はコメツガを主体とした針葉樹林の中に登山道が続きます。稜線に出てからは時折強い雨が降る天気となり、カッパを着て黙々と歩きます。8月に着任した若いHアクティブレンジャーは、早く歩けと言わんばかりにぴったりと着いてきます。

【稜線歩道の悪路】

登山道には一部露岩があって補助ロープがある急なところもありますが、概ね樹林の中をのんびりと歩く道です。

【皇海山山頂】

皇海山山頂はコメツガやシラビソに囲まれ、雨のせいもあって展望はほとんど無く、静かな頂でした。日本百名山ですが雨のためかこの日出会った登山者は10人足らず。しかし、栃木側の庚申山荘を早朝に出て、6時間ほどかけてやってきたというパーティと山頂でお話しすることができ、栃木側の情報を多少得ることができました。

山頂での昼食休憩中に雨が強く降り出し、急いで下山することにしました。栃木側の未踏査部分の調査の来年度実施についてHアクティブレンジャーと相談しながら、駆け下りました。登山口に着く頃には、天候が回復し日差しも出る皮肉な天候での巡視となりました。

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2018年09月19日尾瀬沼から奥鬼怒へ(後編)

日光国立公園 太田祐司

みなさん、こんにちは!

日光国立公園の太田です。

尾瀬から奥鬼怒を目指した巡視の後編を報告させていただきます。

小松湿原の水場は、2043m2055m標高点の間のコルにあると思い込んでいましたが、渇水期になれば枯れそうな、とても水汲みができそうも無い細い流れで慌てました。疑問に思い偵察で少しコルから登ると、樹木に水場の標識があり細いパイプから流れている水場がありました。

【小松湿原水場の標識】

ここで翌日までの水を各自2L背負ってさらに進みます。携帯電話の受信可能地点のチェックなどしながら、樹林帯を進み、鬼怒沼山を回り込むと鬼怒沼山への分岐です。

【鬼怒沼山への道】

ここには、鬼怒沼山山頂への方向標識はありますが、我々がやってきた黒岩山の方向を示す標識は無く、地図を持たない登山者は戸惑う場所かもしれません。

尾瀬沼を出てから約9時間が経過し、若い他の3人のメンバーも往復約30分の山頂に、行こうという強者はおらず、奥鬼怒湿原を目指すことにしました。30分ほど進むと、樹林帯の先に明るく開けた湿原が登場しました。

【奥鬼怒湿原】

奥鬼怒湿原は尾瀬ヶ原より標高が約600m高い2000mを越える高所にあり、取り囲む山が無いので、天上の楽園という言葉がピッタリに感じられます。

この夜は、湿原のそばの樹林の中にある避難小屋に宿泊しました。この日に会った登山者は、尾瀬沼から黒岩山を往復してすれ違った単独行者のみでした。夜は霧雨の降る中、湿原の木道を歩きながら、シカのライトセンサスを行い5頭のシカを確認できました。

翌朝は、奥鬼怒湿原を巡視後、下山口の片品村大清水を目指します。湿原の北端にある標識は、今までのものとは違い木製支柱の立派なもので、我々がやってきた遙か先の尾瀬沼を示していました。

【奥鬼怒湿原北端の標識】

巡視の最終日は、物見山の標高2113mから湯沢の標高1320mまで約800mを、一気に下る厳しいコースが待っていました。

鎖場などはありませんが、露岩の多い歩きにくい急傾斜の道が続きます。

【岩場を下る】

この尾根には岩の多い土地に生育するアスナロやシャクナゲが多く見られました。

登山者の少ない道(この日は、物見山の山頂で1名だけ)のためか、登山道のすぐ側には、ツキノワグマの痕跡が!

【クマハギ】

クマハギです。クマが樹皮を剥いで内側の形成層を歯で削り取って採食した跡です。尾瀬沼からのこのコースでは、他にも3箇所ほど確認できました。

2時間ほど急な道を下ると、水の流れる沢音が聞こえてきました。

【湯沢の倒木橋】

湯沢です。増水時以外には使用しそうにない倒木を利用した橋が架かっています。ここを越えて、約1時間の林道歩きで大清水に到着し、巡視を終えることができました。

今回の巡視は、登山道の状況確認以外にも、シカのライトセンサス調査等盛りだくさんの内容で、フィールドワーカーとしてのアクティブレンジャーの基礎技術習得の場としては、良い場所だったと思います。これからも、フィールドでの活動を頑張って行こうという思いを強くした巡視でした。

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