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アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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富士箱根伊豆国立公園 沼津

159件の記事があります。

2018年01月24日【富士山がある風景100選】だるま山高原・金冠山・古稀山(伊豆半島エリア)

富士箱根伊豆国立公園 沼津 三上和希

今回は『富士山がある風景100選』に選定されている「だるま山高原」・「金冠山」・「古稀山」をご紹介します。

いずれも伊豆半島の西側を縦に延びる「伊豆山稜線歩道」上にあります。

だるま山高原・金冠山・古稀山の位置図

だるま山高原レストハウスから眺める富士山(MAPの①)

だるま山高原(だるま山高原レストハウス)からは富士山やその前方に広がる愛鷹山、丹沢山地や箱根山、さらには駿河湾に浮かぶ淡島も眺めることができます。

他にも玄岳や発端丈山、毛無山なども見ることができますが写真の中には納まりきらないほどなので、実際に足を運んで見るのがおすすめです。

レストハウスから金冠山への道は綺麗に整備された広い芝生の歩道で、思わず寝転んだり、走りたくなってしまいます(MAPの②)。

片道30-40分程度なので、レストハウスからの眺望を楽しんだ後は金冠山へも立ち寄って見てはいかがでしょうか。

金冠山から眺める富士山(MAPの③)

金冠山からもレストハウスと同様に富士山や淡島等を望むことができます。

山頂の北側が開けているため、その風景は開放的です。

金冠山から徒歩で古稀山へ向かう場合は、少し距離があり、また小達磨山や達磨山といった小さいピークを越える必要があるので多少労力は必要ですが、その労力に見合うような素敵な景色が伊豆山稜線歩道には広がります。

金冠山~古稀山間(MAPの④)は、クマザサの間を伸びる歩道が長く続きます。

周囲に遮るものが無い中、眼前に長く続く一本の道を歩くのは爽快で、疲れを感じずに歩くことができると思います。

達磨山から眺める戸田港(MAPの⑤)

途中の達磨山からも富士山が見えますが、個人的におすすめなのは山頂から眺める戸田港です。

海流に運ばれた土砂によって形成された砂嘴(さし)と呼ばれる地形が特徴的でおもしろいです。

古稀山から眺める富士山(MAPの⑥)

古稀山はクマザサと富士山、青空のコントラストが非常に美しい場所です。

また伊豆山稜線歩道に沿って伸びる西伊豆スカイラインもその風景に調和しており、最高のパノラマが楽しめます。

絶景を求めて「だるま山高原」「金冠山」「古稀山」をぜひ訪れてみてください。

++++++++++"富士山がある風景100選"とは +++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

富士箱根伊豆国立公園指定80周年記念事業の一環として、国立公園内と周辺地域の代表的な富士山の展望地を"富士山がある風景100選"として選定しました。
その他の選定地などの情報につきましては環境省関東地方環境事務所のページをご覧下さい。
http://kanto.env.go.jp/pre_2017/80_1.html

http://kanto.env.go.jp/to_2017/post_94.html






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2017年12月20日【富士山がある風景100選】長者ヶ岳(富士山西麓エリア)

富士箱根伊豆国立公園 沼津 三上和希

今回は、『富士山がある風景100選』の1つである「長者ヶ岳」をご紹介します。

長者ヶ岳は、富士山の西に位置する1335.8mの山です。

田貫湖北岸と西岸に登山口がありますが、今回は西岸から登ってきました。

はじめはジグザグの道を歩きながら、高度を上げていきます。

道中、鳥のさえずりが聞こえ、心地が良いです。

また歩いている途中コツコツという音が聞こえたので、音の方向を見てみると、キツツキの仲間であるコゲラがくちばしで木を叩いていました。

下の写真の中にコゲラがいるのですが、分かりますか?

(コゲラ)

ちょうど写真の中央にいます。

木にとまる際に尾を木にくっつけるのがコゲラの特徴です。写真でも尾を木につけていますね。

途中に田貫湖北岸からのルートとの合流点があり、ここから富士山の全景を眺めることができます。

ここから先の途中、ヒノキの木々の間を通る一直線の区間がありますが、非日常的な風景でおすすめの風景です。

(ヒノキの木々の間を通る一直線の道)

合流点から1時間強で山頂に到着です。

山頂東側の開けた場所から富士山を眺めることができます。

眼下に広がる麓の景色と富士山は絶景です。

下の方には田貫湖も見えます。

(長者ヶ岳山頂から眺める富士山)

私が山頂に到着したときは、雲が山頂部にかかっていましたが、数十分程度待っていると雲が徐々に消えて富士山の全景を眺めることができました。

山頂にはベンチとテーブルがあるので、座って休憩しながら富士山を眺めたり、雲が過ぎ去るのを待つのがいいですね。

山頂付近では歩道上に霜柱が出来ている区間も見られましたので、登られる場合は十分な防寒対策と装備をしていきましょう。

++++++++++"富士山がある風景100選"とは +++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

富士箱根伊豆国立公園指定80周年記念事業の一環として、国立公園内と周辺地域の代表的な富士山の展望地を"富士山がある風景100選"として選定しました。
その他の選定地などの情報につきましては環境省関東地方環境事務所のページをご覧下さい。
http://kanto.env.go.jp/pre_2017/80_1.html

http://kanto.env.go.jp/to_2017/post_94.html






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2017年12月13日【富士山がある風景100選】越前岳富士見台(富士山南麓エリア)

富士箱根伊豆国立公園 沼津 三上和希

今回は、『富士山がある風景100選』の1つである「越前岳富士見台」をご紹介します。

富士山の南麓には、複数の山々から成る愛鷹山塊が広がっています。愛鷹山塊の最高峰が越前岳(1504.2m)です。

越前岳へは2つのルートがあり、東の「愛鷹登山口」からのルートと北の「十里木登山口」からのルートがあります。

「十里木登山口」へは、バスもしくはマイカー(駐車場有)でアクセスできます。

「十里木登山口」から登ると、2時間半ほどで越前岳に到着です。

越前岳山頂では、北に富士山山頂部、南に大きく広がる駿河湾を眺めることができます。

(越前岳山頂から眺める富士山)

(越前岳山頂から眺める駿河湾)

もう20分ほど先へ進むと、富士見台に到着です。

富士見台から見える富士山は、昭和13年(1938年)に発行された五十銭紙幣に描かれています。

裾野の風景まで見渡せ、雄大な富士山を楽しむことができます。

また正面にぽっかりと空いた宝永火口を確認することもできます。


(富士見台から眺める富士山)

越前岳山頂から見えるのは富士山の山頂部のみで、全景を見ることはできませんので、越前岳山頂まで来たら、ぜひ富士見台にも寄ってみることをおすすめします。

「愛鷹登山口」までは、バスが通っています。登山口から林道を歩き、20分ほどで山神社に着きます。鳥居をくぐると登山道が始まります。山神社には駐車場があるので、マイカーで山神社まで来ることもできます。

富士見台に着くまでは富士山の全景を眺めることはできませんが、木々の間から富士山がちらつきます。

山神社から2時間ほどで富士見台に到着です。

富士山を眺めた後、越前岳山頂まで行き、駿河湾の風景もあわせて楽しむのもいいですね。

++++++++++"富士山がある風景100選"とは +++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

富士箱根伊豆国立公園指定80周年記念事業の一環として、国立公園内と周辺地域の代表的な富士山の展望地を"富士山がある風景100選"として選定しました。
その他の選定地などの情報につきましては環境省関東地方環境事務所のページをご覧下さい。
http://kanto.env.go.jp/pre_2017/80_1.html

http://kanto.env.go.jp/to_2017/post_94.html






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2017年09月05日運が良ければこんな景色も!<富士山麓編②>

富士箱根伊豆国立公園 沼津 三上和希

富士五湖の小西アクティブレンジャーの運が良ければこんな景色も!<富士山麓編①>に続き、今回は富士山にかかる雲についてお伝えしていきます。

富士山を眺めると、その時々で様々な形の雲がかかっていることがあります。

古来より富士山にかかる雲の種類を手掛かりに天気を予報する方法があります。

今回は、富士山にかかる雲の種類と天気の関係をご紹介します。

富士山では山の斜面に沿って空気が上昇するため、空気が冷やされて雲が生じます。そのときの気流の動き等により、様々な形の雲が形づくられます。

富士山では笠雲と吊るし雲と呼ばれる雲が代表的です。

<笠雲>

笠雲は山頂付近に見られ、まるで山が笠をかぶったように見える雲です。

皆さんは「富士山が笠をかぶれば近いうちに雨」という天気ことわざをご存知でしょうか。実際に富士山に笠雲がかかると高い確率で雨が降るようです。

笠雲の中にも形によって種類があります。

【ひとつ笠】

雨を知らせる笠雲。春から夏にかけて発生します。

【かいまき笠】

山頂が掻巻(かいまき)を着たようにみえる笠雲。秋頃の小春日和に発生します。このあと風雨とも強くなります。

【まえかけ笠】

良い天気になりますが、晴天は長続きしません。夏に発生します。

一方、笠雲の中には良い天気の前兆を示すものもあります。

【はなれ笠】

山頂から離れている笠雲。冷え込みが厳しくなり、晴天が続く前兆です。冬に発生します。

【吹き出し笠】

風が強くなり、晴れることを示します。冬に発生します。

【積み笠】

良い天気となり、冷たい風が強くなることを表します。春に発生します。

<吊るし雲>

吊るし雲は、富士山を乗り越えた空気の上下動により山の風下側に生じる雲です。富士山から離れた位置に作られます。吊るし雲が現れると、雨になる確率が高いと言われています。

吊るし雲にも種類があります。

【はち】

【はどう】

【つい】

「はち」は春、「はどう」は夏、「つい」は1年を通して見られるようです。

富士山が見えたら、どんな種類の雲がかかっているか確かめて、「富士山やその周辺の天気はどんな状況だろう」、「この後どんな天気になるだろう」と予想してみてはいかがでしょうか。

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2017年08月18日【山の日】富士山麓自然観察会

富士箱根伊豆国立公園 沼津 三上和希

山の日が制定されてから今年で2回目の山の日を迎えました。

各地で山の日にちなんだ様々なイベントが開催されるなか、富士山麓においても自然観察会を行いました。

富士山北麓では「西湖周辺」、南麓では「西臼塚遊歩道」で開催しました。

今回は「西臼塚遊歩道」での自然観察会の様子をご紹介します。

「西臼塚遊歩道」は標高約1250mの二合目付近にあります。

当日は雨が降ったりやんだり、霧が立ち込める中での開催となりました。

広く歩きやすい歩道を20分ほど歩くと、西臼塚山頂に到着しました。西臼塚は富士山の側火山の一つです。火口部に降りて、足元を見てみるとスコリア呼ばれる火山から噴出した小さな石が転がっており、昔噴火した様子がみてとれました。

また富士山は古富士と呼ばれる古い火山の上に新富士という新しい火山が重なった構造をしていることも解説されました。西臼塚火口には雨水が溜まっていましたが、この雨水は、新富士を浸透していき、古富士の上を伝って約10年後に湧き水として私たちのもとに届くとの説明がありました。

【西臼塚火口】

途中、自然を利用した遊びも取り入れられました。まず、たくさんある木々の中から自分のお気に入りの木を見つけ、目をつぶっている相手にその木を触ってもらいます。次に相手にはその木から少し遠くに離れてもらい、目を開けてもらった後、さきほどの手の感触を基に触った木がどれか当ててもらいます。

参加者は、木の表面の手触りや凸凹を手掛かりに相手のお気に入りの木を探し当てていました。

【お気に入りの木を探し当てる様子】

西臼塚の木々の中には根本付近の樹皮が剥がれているものがあり、シカの仕業であることも解説されました。シカは餌となる木の葉や果実の少ない季節には、樹皮を食べてしまうことがあります。樹皮が剥がされてしまうと、栄養分が十分に行き渡らずに立ち枯れしてしまうのです。被害が進まないようにシカの捕獲が行われているなど、森林の抱えている問題なども勉強する観察会となりました。

【シカによる被害を学ぶ様子】

またほかの木々の上部を見ると、穴が開いていましたが、これはキツツキの仲間であるコゲラが開けた穴のようです。コゲラによってこのような穴が開く理由としては、餌となる虫をとるため・巣を作るため・求愛のための3つがあります。特に求愛については、大きい音を出すと雌にとっては魅力的に見えるようで、クチバシで大きい音を出そうとしてつついた結果、穴が開くということです。

【コゲラの開けた穴】

他には倒木が土に変化している様子を見て森林の循環を学んだり、サンショウの葉の匂いを嗅いだりするなど、五感を使って大いに自然を満喫する機会となりました。

【サンショウの葉の匂いを確かめる様子】

五合目以上の登山道に比べて西臼塚遊歩道は静かな雰囲気を楽しむことができます。

起伏も緩やかで、ゆっくりと楽しめるコースです。家族連れの参加者も無理なく自然を体験し、学ぶことができました。

山の自然の中に身を置くと、自然のスケールの大きさや多様さ、その恩恵を受けていることを学ぶことができます。

今回のような山に親しみを持ち、山の恩恵に感謝できる機会は大切にしていきたいと思いました。

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2017年07月31日自然を体験・学習【田貫湖ふれあい自然塾】

富士箱根伊豆国立公園 沼津 三上和希

はじめまして。

今年度4月より沼津自然環境事務所のアクティブレンジャーとして活動することになりました三上和希と申します。

国立公園の様々な表情をお届けできるよう奮闘して参ります。どうぞよろしくお願いいたします。

さて、先月環境省の自然学校第一号である「田貫湖ふれあい自然塾」に行ってきました。

田貫湖ふれあい自然塾は、自然体験活動を通して環境保全への関心を高め、それを日常の行動に結びつけてもらうことを目的とした施設です。

今回はそんな田貫湖ふれあい自然塾を紹介いたします。

自然体験活動の拠点となる自然体験ハウスは、東側がガラス面となっており、天気が良ければ富士山を一望することができます。

【自然体験ハウス】

館内には富士山周辺の溶岩洞くつを模したジオラマがあり、洞くつ内を探検することができます。

私も体験させていただきましたが、見た目といい、手触りといい本物の溶岩かと思うほどでした。

【溶岩洞くつのジオラマ】

他には昔遊びコーナーがあり、いろいろな遊び道具(竹とんぼ、ベーゴマ、どんぐりコマなど)が用意されていました。

もしかしたら小さな子供さんにとっては初めて経験する遊びもあるかもしれません。昨今このような遊びに触れる機会が減少している中で、貴重な経験、思い出になるのではないでしょうか。

大人にとっても、懐かしさから子供以上にのめり込んでしまうこともあるのだとか。

【昔遊びコーナー】

屋外には自然の中を走る木道が整備されており、鳥やカエル等の動物の鳴き声を楽しむことができます。

木々の上には巣箱が設置してあるので、運が良ければムササビの姿を見ることができるかもしれません。

【木道】

また計20棟のコテージがあるコテージエリアも併設しており、ゆっくり滞在しながら自然体験活動を楽しむことも可能です。

【コテージエリア】

今回ご紹介した以外にもたくさんの自然体験コーナーや自然体験プログラムが用意されていますので、子供から大人まで一緒になって楽しめることと思います。

ぜひ一度訪れて、自然の中にどっぷりと浸かってみてはいかがでしょうか。

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2017年02月08日伊豆の山、冬のハイキングの楽しみ方。

富士箱根伊豆国立公園 沼津 橋本 和加子

27日(火)、伊豆半島の山稜線に整備されている「伊豆半島山稜線歩道」の内、仁科峠と三蓋山(みかさやま)の間を巡視しました。

先月は、歩道を覆ってしまうような積雪に見舞われた伊豆半島の山ですが、2月5日の雨は山の上でもみぞれ混じりの雨だったようで、雪はまったく見られませんでした。

今回の巡視では、好条件が揃っていたのか、冬ならではの光景を目にしたのでご紹介します。

 

まずは、水面が凍った【猫越岳山頂の池】です。

凍っているのがわかるでしょうか?

とても薄い氷だったので、戻る時に確認したらすっかり溶けていました。

 

次は、こちらも氷で【木の根にぶら下がるつらら】です。

危険な尖り具合ですが、細いのでかわいさ満点です。

冬の日だまりに溶け始めて、少しずつ滴を地面に落としていました。

 

こちらは、なんとか姿をとらえた鳥【ウソ】です。

写真中央にいるのがわかるでしょうか?

足音を立てないように近づくのですが、さすがは野鳥です。近づいた分だけ離れていきます。

ウソとの距離は、およそ50m。これが精一杯の写真です。

 

最後は、湿った地面の上を歩いた動物の足跡が、そのまま凍ったこちらです。

初めて見かけて、その場ではわからなかったので調べたところ、【ハクビシン】の足跡だと思われます。

この時期に、こんな場所で、何を食べて、どのくらいの生息数なのか・・・気になるところです。

近くには鹿の足跡も残っていました。

 

冬の山は、木々の葉が落ちて見通しが良くなります。

遠くの景色を楽しむにも最適な時期なのでオススメですが、さらに何気ない場所で立ち止まって、よく周りを観察してみると、より自然の中をハイキングしている楽しさを味わえると思います。

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2017年01月18日雪と氷の天城山

富士箱根伊豆国立公園 橋本 和加子

1月17日、天城山の万二郎岳(ばんじろうだけ)まで巡視をしてきました。

これから天城山へ登山に行かれる方は、防寒対策だけでなく、雪山登山の装備(最低限、軽アイゼン。他にはストックや雪目対策のサングラス)が必須です。

 

数日前に大寒波に見舞われた日本列島ですが、事務所がある沼津市はほぼ快晴で、雪はひとひらも舞うことはありませんでした。

巡視に向かう時も、登山口が近くなる天城高原の別荘地付近から道路脇に雪が見られる程度でしたが、登山口の天城高原ゴルフ場入口から、様相は一変しました。

登山口からすぐの階段

 

積雪量はそれ程ありません(約10cm)が、すでに氷と化していてつるつる滑ります。

雪が積もっているだけに見えますが、足を載せても沈むことがないくらい固まっています。

足の置き場所や歩き方を慎重にしないと、滑って転びそうで非常に危険です。

万二郎岳までの登山道は、ずっと同じような状況で、天気が良くても、1000mを越える山は雪が溶ける気配は見られませんでした。

 

そんな厳しい状況の天城山ですが、もちろん冬ならではの良さがあります。

この日は風もなく穏やかに晴れて、いつも以上に眺めが良く、登山道途中の開けた場所からは、熱海方面の海岸線や神奈川県の大山(おおやま)などがはっきり見えていました(下の写真)。

 

他にも雪の上に動物の足跡を確認できたり、木々の幹の上に残る様々な雪の形が見られたりと、楽しみながら歩くことも出来ます。

リョウブの幹の上に残る雪

 

積雪期の安易な登山は禁物ですが、事前に情報収集をして装備を整え、現地での判断を確実にすれば、安全に雪山を楽しむことは可能です。

伊豆半島の山だと甘く見ず、万全な冬装備でお出かけ下さい。

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2016年09月02日現場のレンジャー・アクティブレンジャーが教える快適登山の極意③「服装・装備で差が出る」

富士箱根伊豆国立公園 沼津 橋本 和加子

富士山の夏山登山シーズンも残りわずかとなりました。

これまでは「夏山」の言葉が合っていた富士山ですが、やはり9月になると空気感が変わり「秋の気配」が漂い始めます。

と言うことは、これから閉山までの登山は、今まで以上に服装や装備に気を遣わなければなりません。

ここでは、基本的な服装や装備を紹介している『富士登山オフィシャルサイト』【登山に必要な装備】に基づいて、現地で感じること+αについてご紹介します。

 

●服装

<合羽>

ここ数年、「登山ブーム」と言われ、様々な情報が得られるようになったためか、登山に適さない服装の方はあまり見られなくなりましたが、荒天になるとよく見かけるのがビニール合羽を着用している登山者です。

ビニール合羽着用の登山者

ビニール合羽は「安い・軽い・コンパクト」ととても便利ですが、防寒機能がなく耐久性にも乏しいため登山には不向きです。

富士山は夏場でも比較的涼しく、早朝の山頂に至っては3℃4℃の寒さは当たり前。

雨が降っていなくても防寒着として登山用の雨具は有効です。

これからの時期、富士山頂は氷点下になることもありますので、登山用の雨具で少しでも快適な登山を心がけましょう。

 

<防寒着>

登山用の雨具が防寒着になるとご紹介しましたが、フリースやダウンジャケットなど、きちんとした防寒着は富士登山には必需品です。

特にこれからの時期は、冬用の帽子や手袋・ネックウォーマーなど防寒着のある・なしで快適さが変わってきます。

寒い中、震えて待つことは体力を消耗し、動けるはずだった体が動かなくなります。

せっかくの素晴らしい御来光も、「寒くてそれどころじゃない!」ということになる可能性が高くなります。ひいては、低体温症などで周囲の人たちへ迷惑をかけることになり兼ねません。

「荷物がかさばる」などと思わず、安全で快適な富士登山になることを1番に考え、ぜひ持って行って下さい。

 

下の写真は、2月に新宿御苑で開催された「富士山ガイダンス」で、アクティブレンジャーが【富士山登山者に知ってほしいこと・守ってほしいこと】というタイトルで発表した際にご紹介した服装です。

左から、荒天時・防寒対策・晴天時となっています。

 

ちなみに、私は極度の寒がりなので、夏山の富士山でも上記の防寒対策は万全にしており、快適に業務を実施しています。

 

●装備

基本的な装備も、まずは『富士登山オフィシャルサイト』【登山に必要な装備】をご確認下さい。

その中でご紹介したいのは『カイロ』についてです。

カイロは、いろいろなところを温められるよう、貼付タイプではないものが良いでしょう。

(貼付タイプは汗をかいた時、水分(汗)によってさらに温度が上がって火傷をする恐れがありますので気をつけましょう)

その他、『バンダナ』『テーピング』『スーパーのレジ袋』などは、寒さに関係なく持っていると良いでしょう。

 

『バンダナ』 →首に巻いて日焼け対策・寒さ対策、帽子の代わりなどに有効

『テーピング』→靴ずれ対応・登山靴壊れの応急処置などに有効

        富士山をパトロールしていると、毎年必ず壊れた登山靴が捨てられています。

        「靴の持ち主はどうやって帰ったのか」と不思議でなりません。

『レジ袋』  →荷物や靴の防水対策・腕骨折時の支え・ゴミ袋などとして有効

 

これらは、決してかさばるものではないですし、登山だけでなく日常でも活用できる方法です。

 

登山用の服や装備は、質も値段もピンからキリまであります。もちろん、高い物は質が良くかさばらないなど利点が多いでしょう。

でも1番大切なのは、自分に合ったものを選ぶことです。

そしてより良く使用できるように工夫することです。

今はインターネットで様々な情報を得ることができますが、それらを有効に活用するとともに、自分なりの方法を考えて登山に取り入れてみて下さい。

それがうまくいった時、きっとその登山がより良い想い出になるはずです。

山頂で万歳三唱する登山者(2015年824日撮影)

良き想い出となった瞬間でしょう

 

今回は、主にこれから閉山までの短期間を考慮してご紹介しましたが、来年の富士登山や他の山への登山にも同じ事が言えます。

楽しかったと言える登山になるよう、装備・準備はしっかりとしましょう。

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2016年08月29日台風9号の影響で八丁池が増水!

富士箱根伊豆国立公園 沼津 橋本 和加子

8月も残りわずかとなりました。

夏山シーズンは、どうしても富士山にかかりきりになってしまう沼津自然保護官事務所ですが、先週、本州の東側を通り北海道に上陸した台風9号の被害状況を確認するために、職員が天城山へ行ってきました。

 

確認したところ、通行止めになるような大きな被害は見られませんでしたが、ニュースにもなった天城山中の大雨のせいか、八丁池の畔が水浸しになり、池との境目がなくなっていました。

(2016年8月26日撮影)

写真右側の木々の中に【昭和天皇行幸記念碑】があり、その木々と左側の池の間に歩道があるのですが、完全に水没しています。(写真中央部の水面に少し草が見えていますが、そこが池と陸の境目です)

 

こちらは通常時の八丁池の様子です。

(2015年5月19日撮影)

 

こんな状態になったのを見たのは初めてでした。

現在は水が少しは引いているかと思いますが、通行には充分お気を付け下さい。

また、台風10号が近づいていますので、天城山に限らず無理な登山やお出かけはせずに、台風に備えていただきたいと思います。

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