ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2019年12月24日伊豆山稜線歩道『仁科峠~天城峠』

富士箱根伊豆国立公園 沼津 山田優子

みなさま、こんにちは。沼津管理官事務所の山田です。

朝晩の気温が一桁の日が続いていますが、日中は20℃を越える日があったり、この辺りではまだキレイに紅葉している木が見られたり、お隣の山梨県では大雪が降ったり変な感じの年末です。

夏の終わりから数回に分けて伊豆山稜線歩道を紹介してきましたが、今回の日記では、まだ紹介していない仁科峠から天城峠のスポットなどを紹介したいと思います。

まず、仁科峠の標高は800mほどで展望台があります。"富士山がある風景100選"に選ばれた場所の1つです。

展望台から富士山の方に目を向けると、眼下に牧場があり、天気のいい日は放牧された牛が草をはむ姿や鳴き声を聞くことができます。力が抜けてゆったりとした気持ちになると思います。カメラの望遠や双眼鏡を使って見るのもオススメです。

「仁科峠の駐車場」から15分程度クマザサに覆われた歩道を歩くと展望台に行くことが出来ます。

【 仁科峠展望台より(10月31日撮影)

仁科峠から天城峠に向かう途中に、「(ねっ)()岳山頂の池」があります。この日は霧に包まれていて幻想的でした。「猫越」は「ねっこ」と読みます。なかなか読めませんよね。名前の由来は、この付近が根っこで覆われているからや、噴火の際に猫が驚いて越えたなど諸説あります。

猫好きな私は、「猫」の漢字なので、猫が関わる何かが由来になっているのではないかと勝手に思っています。

この池はかつて火口湖だと言われてきましたが、最近の調査で溶岩の上に出来た池だということが分かりました。池では水生植物のヒルムシロが生えていて、池をのぞき込むと見ることが出来ます。初夏の頃には、池の脇の樹木に天然記念物のモリアオガエルの産卵も見られます。

猫越岳を進み、猫越峠を越えるとブナの森になります。ブナの巨木が点在していて思わず目を奪われます。

【 猫越岳山頂の池 】

【 ヒルムシロ 】

【 ブナの巨木 】

天城峠の手前では、歩道から富士山を眺めることが出来ます。冬の山は植物も少なく咲いている花もあまりないので、登山をしない方が多いと思いますが、いいこともあるんですよ。

下の①の写真のように落葉した木の枝の隙間から頻繁に富士山を眺めながら歩く事が出来ます。草木が芽吹く頃は②の写真ように木の切れ間から時々見えるくらいです。利用者も少なく歩きやすいですし、冬の空は空気が澄んでいて遠くまでよく見ます。

【 古峠~天城峠で見える富士山① 】※落葉後に富士山が見えるポイント

【 古峠~天城峠で見える富士山② 】※一年中富士山が見えるポイント

今年は一度天城山で積雪がありましたが、現在は伊豆山稜線歩道、天城山の全ての歩道に積雪はありません。気温も例年より高めです。ただ、朝晩と日中の寒暖差が大きいので脱ぎ着出来る服装がおすすめです。霜が降りた歩道が日中の温かさで溶け滑りやすくなっている場所もありますので、橋や階段等気をつけて通って下さい。冬は富士山が見えるポイントが多いので、歩きながら富士山を見ていると滑落の危険があります。写真撮影等は立ち止まって行うようにお願いします。

今日まで3回にわたって伊豆山稜線歩道を紹介してきましたが、全体的に歩きやすい場所が多く、明るく開けた稜線と、天城山に近づくにつれて山らしい森の中を通るので、登山初心者の方でも、登山経験者でも満足できると思います。稜線上に"富士山がある風景100選"に選ばれた眺望ポイントがあったり、季節の花々を見られる場所もありますので一年を通して何度も訪れたくなる場所です。

ここ数日、読みにくい気候が続いていますので積雪があった場合は、しっかりとした雪山装備で無理のない登山をお願いします。

▼富士箱根伊豆国立公園"富士山がある風景100選"

http://kanto.env.go.jp/to_2017/post_94.html

▼伊豆山稜線歩道ガイドマップ

http://kanko.city.izu.shizuoka.jp/form1.html?pid=2406

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