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関東地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

冬の西臼塚と白糸の滝

2021年02月25日
沼津 刑部美鈴

こんにちは!沼津管理官事務所の刑部と申します。

2月より富士箱根伊豆のアクティブレンジャーに就任いたしました。これから地元でもある静岡県で、富士箱根伊豆国立公園の魅力を発信していけたらと思います。どうぞよろしくお願いします。

ここのところ暖かい日が続き河津桜も満開とのニュースが届きました。各地で春一番も吹き春ももうすぐかなと思いきや、また寒くなる予報ですね。沼津は雪が降ることは滅多にないようですが、風がものすごく強く、同じ静岡県内から引っ越してきましたが風の強さに毎日びっくりしています。

今回は、富士山周辺を巡ってきました。

【西臼塚】

ミツマタと富士山

西臼塚は富士宮口五合目へつながる富士山スカイライン周遊区間の途中にある、小さな側火山です。冬は葉が落ちているので、周りの山の景色を見るにはもってこいの季節ですね。上の写真の植物はミツマタです。枝が三つに分かれるところから名前の由来が来ていますが、ミツマタは紙幣や和紙の材料としても使われています。もう少しで黄色のきれいな花を咲かせてくれそうです。

西臼塚にはブナ、ミズナラ、カエデなどの落葉樹の森も広がっています。現在ブナ広場方面などに通り抜けする道は通ることができませんが、それでも落葉樹の森が十分楽しめます。ブナの新緑の頃に訪れると、緑がきれいでしょうね!熊の出没注意の看板が至る所にあり、目撃情報もあるので熊鈴やラジオを携帯するなど対策は万全にされてからお出かけください。

「富士山自然休養林ハイキングマップ」http://www.kyuyorin.jp/

(西臼塚はLコースになります)

西臼塚山頂のご神木 ミズナラの木

【白糸の滝】

幾つもの滝が岩壁から流れ出てる様子が写真からご覧いただけるかと思いますが、実は白糸の滝は層の境目からわき出している富士山からの湧水なんです。岩壁には2つの異なる層があり、上の層は水をよく通す層、下の層は水を通さない層で、その境目の岩壁からわき出している水が白糸の滝になります。その数は大小合わせると数百にもなるのだそう。国の名勝及び天然記念物に指定されているというのも納得できますね。車いすの方でも楽しんでいただけるように白糸の滝が望める展望台や、スロープもあります。

            

     富士山を望むスロープ            滝見橋の展望台から

白糸の滝を見ることのできる展望台は全部で3つあります。どこから見る白糸の滝もまた違った角度から見られるのですが、個人的には富士山と白糸の滝が一緒に見える展望台が写真スポットとしてオススメです。そこからの富士山と白糸の滝は、富士山がある風景100選に選ばれています。

「関東地方環境事務所 富士箱根伊豆国立公園 富士山がある風景100選ページ」http://kanto.env.go.jp/to_2017/post_94.html

富士山と白糸の滝 

写真好きな方なら季節を変えて、四季折々の白糸の滝を撮ってみるのもよいかもしれません。滝に日が当たるお昼頃の時間に行くのがオススメです。2020年に富士宮市が園地の整備を行っており、ゆったりと自然を楽しみながら休憩できるスポットもあります。ちょっとしたお散歩でもリフレッシュできますよ。

2020年きれいに整備された富士山・白糸ノ滝テラス