アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
秋の三原山 大島(伊豆諸島地域)
2019年10月18日こんにちは。伊豆諸島管理官事務所の竹下です。
先日の台風19号では、広範囲で甚大な被害があり、驚いています。台風による被害に遭われた方々に、心からお見舞いを申し上げます。伊豆諸島では、前回の台風15号による被害から復興中の地域が多くありますが、さらなる大きな被害は出ていないようです。
台風の襲来する直前、三原山へ巡視に行きました。景色は、すっかり秋になっていました。
黒い砂漠と白いススキの世界で、ぱっと目を引くのはシマガマズミの赤い実です。鮮やかな赤色の木の実を見ると、秋が来たな、と実感します。足下では、白いセンブリの花が咲き始めました。小さな白い花がぎゅっとまとまって咲いている様子がかわいらしいです。淡い紫色が綺麗なノコンギクも開花中です。
▲シマガマズミの果実
▲センブリの花
▲ノコンギクの花
裏砂漠や三原山の斜面には、イタドリやアシタバが寄り集まって形成された、小さな緑の島が点々と広がっています。しかし、台風15号の暴風により葉や茎が擦り切れて枯れてしまい、茶色にはげてしまっていました。
台風15号から約3週間後、様子を見に行くと、イタドリやアシタバが新しい芽を出していました。こうした様子を見ると、厳しい環境の中で真っ先に芽を出す種類の植物の力強さを感じます。
その新しい芽も、先日の台風19号の暴風によって再び擦り切れてしまいましたが、数週間後には、また負けずに芽を出すのではないかと思います。
▲暴風により擦り切れてしまったイタドリなどの植物(台風15号通過後・9月18日)
▲山の斜面と砂漠にはイタドリやアシタバなどの植物が寄り集まって緑色の島を点々と形成しているが、台風通過後、はげてしまった(台風15号通過後・9月18日)
▲イタドリの新しい芽と、南東方向から見た三原山内輪山の姿。(台風15号通過から約3週間後・10月9日)