那須
那須地域のアジサイの紹介【那須】「アジサイ歩き」
2022年07月19日
那須
日光国立公園 那須管理官事務所 善養寺聡彦
みなさま、こんにちは。
日光国立公園 那須管理官事務所の善養寺聡彦です。
那須の山々も季節が進み、
その季節の流れのなかで、
いろいろな花が順番に咲いて行きます。
今回は、1つの仲間に属する花をあげてみます。
季節は梅雨、今年の那須は肌寒いくらいです。
梅雨といえば・・・・・。
そう! ‘アジサイ’ !!
アジサイにもいろいろあるので、
他のアジサイと区別するために、
この最も普通に見るアジサイを、「ホンアジサイ」とも呼びます。
アジサイの中のアジサイ(かな?)であるホンアジサイ。
アジサイといえばこの鞠のような花。
ところが、ホンアジサイは品種改良されたもので、
自然の山野には生育していません。
このような鞠のようなアジサイは自然界には存在しないのです。
今、那須周辺ではこんなアジサイが公園や民家の庭を彩っています。
これもおそらく品種改良されたものと思われますが、
このような形のアジサイが自然界には何種類か存在します(ヤマアジサイやガクアジサイ)。
外側を大きな花びらの小花が囲み、
中央に花びらのない小花がたくさん集まっています。
こうした小花をよく見てみます。
内部の小花がしっかり開花しています。
これが本来の花(両性花)で、
めしべやおしべがあり、種子ができます。
それでは外側の花は?
花びらの中心につぼみのようなものがあります。
花びらのように見えるのはガクで、
本当の花は中央のつぼみの部分。
しかしこの花はおしべやめしべが退化しています。
従ってこの花は種子を作りません。
このような花を装飾花といって、
大きく目立つことで虫を呼ぶのだと考えられています。
ホンアジサイはすべてが装飾花です。
つまり、ホンアジサイは種子を作らない植物ということになります。
ホンアジサイの原種はガクアジサイ(伊豆諸島、伊豆半島、房総海岸に多く見られる)
とされています。
本来種子をつけるガクアジサイが、
変異によってすべてが装飾花になって種子を形成しなくなった。
それがホンアジサイです。
‘ホン(本)’で良いのでしょうか?
さて、両性花あっての自然のアジサイということになりますが、
そうした観点で、アジサイをご堪能ください。
これから紹介するのは、那須に見られる自然のアジサイ。
もちろん両性花をご確認ください。
6月になり、まずこのアジサイが咲きます。
コアジサイ(装飾花はありません)
薄暗い森の中で密かに咲いています。
出会いにいってやらないと気づかないかもしれません。
エゾアジサイ(ヤマアジサイの変種とされています)
両性花も装飾花も持っています。
そしてこんなアジサイも・・・
ツル植物ですが、アジサイ?
あるんです。
では名前は?
そのまんま言ってみましょう!
そう、それでいいんです。
「ツルアジサイ」ですね。
こんなアジサイもあるのか!
高原では結構ツルアジサイをよく見かけます。
しかし、次につるっぽいアジサイを見かけたら、
すぐに「ツルアジサイ!」
と言ってはいけません。
ん?
やっぱりツルアジサイじゃないの?
よーく見てみましょう。
装飾花は・・・?。
これはイワガラミといいます。
アジサイ科イワガラミ属に分類されます。
※前述のアジサイは全てアジサイ科アジサイ属
かと思えば、
こちらは立派にアジサイ科アジサイ属
ノリウツギといいます。
夏の高原に行けば、とても目立ちます。
すでにどこかで出会っている人も多いでしょう。
これもアジサイ。
最後に
クサアジサイ
こちらは、アジサイ科クサアジサイ属。
少し知識を持って事物を見ると、興味がわいてきます。
自分なりの発見を求めて自然の中を歩いてみましょう。
みなさま、こんにちは。
日光国立公園 那須管理官事務所の善養寺聡彦です。
那須の山々も季節が進み、
その季節の流れのなかで、
いろいろな花が順番に咲いて行きます。
今回は、1つの仲間に属する花をあげてみます。
季節は梅雨、今年の那須は肌寒いくらいです。
梅雨といえば・・・・・。
そう! ‘アジサイ’ !!
アジサイにもいろいろあるので、
他のアジサイと区別するために、
この最も普通に見るアジサイを、「ホンアジサイ」とも呼びます。
アジサイの中のアジサイ(かな?)であるホンアジサイ。
アジサイといえばこの鞠のような花。
ところが、ホンアジサイは品種改良されたもので、
自然の山野には生育していません。
このような鞠のようなアジサイは自然界には存在しないのです。
今、那須周辺ではこんなアジサイが公園や民家の庭を彩っています。
これもおそらく品種改良されたものと思われますが、
このような形のアジサイが自然界には何種類か存在します(ヤマアジサイやガクアジサイ)。
外側を大きな花びらの小花が囲み、
中央に花びらのない小花がたくさん集まっています。
こうした小花をよく見てみます。
内部の小花がしっかり開花しています。
これが本来の花(両性花)で、
めしべやおしべがあり、種子ができます。
それでは外側の花は?
花びらの中心につぼみのようなものがあります。
花びらのように見えるのはガクで、
本当の花は中央のつぼみの部分。
しかしこの花はおしべやめしべが退化しています。
従ってこの花は種子を作りません。
このような花を装飾花といって、
大きく目立つことで虫を呼ぶのだと考えられています。
ホンアジサイはすべてが装飾花です。
つまり、ホンアジサイは種子を作らない植物ということになります。
ホンアジサイの原種はガクアジサイ(伊豆諸島、伊豆半島、房総海岸に多く見られる)
とされています。
本来種子をつけるガクアジサイが、
変異によってすべてが装飾花になって種子を形成しなくなった。
それがホンアジサイです。
‘ホン(本)’で良いのでしょうか?
さて、両性花あっての自然のアジサイということになりますが、
そうした観点で、アジサイをご堪能ください。
これから紹介するのは、那須に見られる自然のアジサイ。
もちろん両性花をご確認ください。
6月になり、まずこのアジサイが咲きます。
コアジサイ(装飾花はありません)
薄暗い森の中で密かに咲いています。
出会いにいってやらないと気づかないかもしれません。
エゾアジサイ(ヤマアジサイの変種とされています)
両性花も装飾花も持っています。
そしてこんなアジサイも・・・
ツル植物ですが、アジサイ?
あるんです。
では名前は?
そのまんま言ってみましょう!
そう、それでいいんです。
「ツルアジサイ」ですね。
こんなアジサイもあるのか!
高原では結構ツルアジサイをよく見かけます。
しかし、次につるっぽいアジサイを見かけたら、
すぐに「ツルアジサイ!」
と言ってはいけません。
ん?
やっぱりツルアジサイじゃないの?
よーく見てみましょう。
装飾花は・・・?。
これはイワガラミといいます。
アジサイ科イワガラミ属に分類されます。
※前述のアジサイは全てアジサイ科アジサイ属
かと思えば、
こちらは立派にアジサイ科アジサイ属
ノリウツギといいます。
夏の高原に行けば、とても目立ちます。
すでにどこかで出会っている人も多いでしょう。
これもアジサイ。
最後に
クサアジサイ
こちらは、アジサイ科クサアジサイ属。
少し知識を持って事物を見ると、興味がわいてきます。
自分なりの発見を求めて自然の中を歩いてみましょう。