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アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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尾瀬国立公園 片品

10件の記事があります。

2021年07月15日尾瀬の花リレーはニッコウキスゲへ

尾瀬国立公園 尾池こず江

こんにちは。片品自然保護官事務所の尾池です。

尾瀬では、夏の花々が見頃を迎えています。

白いワタスゲの見頃は終わりかけとなりましたが、尾瀬の花リレーのバトンは次々に夏のお花へと渡っています。今その中でも目立っているのは、ニッコウキスゲです。

ニホンジカの食害で数が減ったと言われるニッコウキスゲですが、実は尾瀬ヶ原の牛首分岐~ヨッピ吊橋の間でお花畑を見ることができます。黄色の絨毯とまではいきませんが、緑の湿原の中で鮮やかに咲いていました。牛首分岐~ヨッピ吊橋間のニッコウキスゲは、シカによる食害が目立ち初め、3年ほど前から環境省で植生保護柵を設置しています。今回調査に同行したところ、昨年よりは花芽の数は少ないようですが、柵の効果があってか年々復活しているように感じます。

▲尾瀬ヶ原の牛首分岐~ヨッピ吊橋間のニッコウキスゲ(7.12撮影)

他にもたくさんのお花が咲いていますので、ぜひ探してみて下さい。

また、先週の巡視でもたくさんの動植物が見られましたので、一部ご紹介します。

最後に、福島県と新潟県の県境に位置する三条ノ滝も巡視しましたので、ご紹介します。

三条ノ滝は、日本の滝百選に定められており、落差約80m、幅約30mほどで水量がとても多く、雨上がりや雪解け期は大迫力です。

尾瀬の水を集めて豪快に流れ落ちる三条ノ滝は、とても見応えがあります。

▲三条ノ滝(7.7撮影)

夏の尾瀬では熱中症対策や登山装備をしっかりして楽しんでくださいね。

小さな厄介者、ヌカカも出ていますので、ご注意を。

その他尾瀬の情報はこちら

【尾瀬保護財団HP】

<https://www.oze-fnd.or.jp/>

【新型コロナウイルス感染拡大防止についてのお願い】

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、お出かけの際は、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認ください。

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2021年06月09日簡易誘導標識を設置しました

尾瀬国立公園 尾池こず江

尾瀬の環境省歩道に標識(誘導タイプ)を設置してきました。


尾瀬は有名なハイキングエリアで、一般的には誰でも、気軽に歩けるという印象だと思いますが、実は標高差もそこそこあり、歩く時間も最低半日はかかってしまう、意外としっかり歩く必要のある国立公園です。
もちろん歩いてしか行けない場所だからこそ、手つかずの自然や絶景スポットがあちこちにあるわけですね。

▲尾瀬沼ビジターセンター付近から見た燧ヶ岳(6/7撮影)

という事で、そんなハイキング中の安心につなげるため、見やすい場所に一定間隔で標識を設置しました。

区間は尾瀬ヶ原の山ノ鼻から、見晴や尾瀬沼を経由して、沼山峠の間です。


▲標識設置箇所

豪雪地帯の尾瀬では、杭タイプの標識は積雪で壊されてしまうので、今回は木道に貼り付けるシンプルなタイプの標識です。
地名も書かれていますので、行き先までの距離だけでなく、現在地の確認にも活用ください。

▲木道に設置した様子

木道に付けられているとはいえ、登山靴でふみふみしたり、ストックでグサッとやらないようにお願いします。

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2021年05月28日5月の尾瀬は・・・

尾瀬国立公園 尾池こず江

こんにちは。片品自然保護官事務所の尾池です。

新緑が眩しい季節を迎え、尾瀬では雪解けも進み、生き物たちが活発に動きだしています。今週の尾瀬ヶ原巡視では、たくさんの動植物が見られましたので一部ご紹介します。

 尾瀬と言えば「ミズバショウ」ですが、この時期を楽しみにしている方も多いのではないでしょうか。今年は例年に比べ全体的に少し早く咲いているようです。

▲研究見本園のミズバショウ(5.24撮影)

 そんなミズバショウですが、尾瀬ではシカによる被害が確認されています。

土壌を掘り起こして泥浴びをしたり、踏み荒らしてしまうことで湿原が露出してしまったり、採食被害もあります。尾瀬では、そういった被害に対し様々な対策を進めています。ここ数年では、植生保護や景観維持のため、柵を設置していますが、今年度は、環境省と連携協定を結んでいる地元の尾瀬高等学校の理科部の皆さんと一緒に植生保護柵を設置してきました。専門業者の方々のご協力をいただきながら無事に設置でき、高校生も体験することで色々感じていただけたものと思います。

▲植生保護柵を設置する様子(5.14撮影)

▲ミズバショウで有名な下ノ大堀川周辺(5.14撮影)

いつまでも綺麗なミズバショウが見られますように。

尾瀬入山にあたって

【新型コロナウイルス感染拡大防止についてのお願い】

1.緊急事態宣言区域やまん延防止等重点措置区域にお住まいの皆様は、お住まいの自治体からの外出自粛要請等をご確認いただくとともに訪問先自治体の状況も併せてご確認ください。

2.その他の区域にお住まいの皆様におかれましても、お住まいの自治体及び訪問先自治体からの要請等に協力をお願いいたします。

その他尾瀬の情報はこちら

【尾瀬保護財団HP】

<https://www.oze-fnd.or.jp/>

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2021年04月05日尾瀬インフォメーションマップが新しくなりました

尾瀬国立公園 片品 尾池こず江

こんにちは。片品自然保護官事務所の尾池です。

事務所がある片品村では、厳しかった寒い時期が終わり徐々に暖かい春を感じる日が多くなってきました。桜の見頃はまだ先のようですが、今年は少し早く開花しそうな予感です。

さて、今年度最初のお知らせは、尾瀬のインフォメーションマップの改訂ついてお知らせです。

写真は、季節ごとの魅力をお伝えできるようにし、地図は、公園区域やコースのグレードなどを色分けしてとても使いやすいパンフレットになっています。

ぜひ、ご覧いただき尾瀬に興味を持っていただけたら嬉しいです。

★新しいパンフレットはこちらよりご覧いただけます。

【環境省 尾瀬国立公園HP】 https://www.env.go.jp/park/oze/data/index.html

★その他尾瀬の情報はこちら

【尾瀬保護財団HP】 https://www.oze-fnd.or.jp/

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2020年10月06日尾瀬ヶ原の巡視で

尾瀬国立公園 片品 尾池こず江

 こんにちは。片品自然保護官事務所の尾池です。

尾瀬では、夏色から一気に秋色となり草紅葉が見頃になっています。

久しぶりの日記なので、今回は夏から秋にかけて巡視時に出会った尾瀬の様子を一部載せたいと思います。今年は、長雨で夏が短く感じたのは私だけでしょうか。

 それでは、まず6月といえば尾瀬で人気のワタスゲです。ミズバショウが終わった頃にワタスゲが期待されはじめます。綿がフワフワと揺れて思わず触ってみたくなりますね。天気が良い日に歩いていると、楽園にいるような感じになれます。実はこの白いフワフワは、花ではなく果穂なんです。

▲尾瀬ヶ原のワタスゲ(6月21日撮影)

 次に7月といえば、尾瀬でも主役級のニッコウキスゲです。毎年見頃がいつ頃になるのか気にしている方も多いのではないでしょうか。個人的な感想ですが、ここ数年から比べると今年は全体的に花が多かったように感じました。

▲大江湿原のニッコウキスゲ(7月19日撮影)

 続いて、8月の尾瀬では、木道付近まで出てきてしまう黒い動物が頻繁に目撃されました。

もともと尾瀬には生息していて目撃されるのは8月だけではありませんが、私も今年は何度か遭遇しました。色々と対策をしていますが、うまく共存したいものです。

▲黒い動物とは、ツキノワグマです

 続いて9月の尾瀬ヶ原の様子です。下田代は、尾瀬ヶ原の中では大きく開けた場所であるため、放射冷却による冷え込みが厳しい所となっています。全体的に花があまり目立つところではありませんが、草紅葉を早く見られるのはここです。

▲下田代展望スペースより(9月17日撮影)

 最後に10月に入り、環境省の事業として設置している植生保護柵の撤去を行った時の様子です。尾瀬は豪雪地帯ですので、柵が壊れてしまわないようにこの時期に下ろす作業をします。植物を食べてしまうシカは、雪が降る頃には日光方面へ季節移動して越冬します。

▲植生保護柵を下ろす作業(10月2日撮影)

 今、草紅葉が見頃ですが、これから尾瀬の木々の紅葉も進みそうです。

寒くなってきましたので、尾瀬に行く際は、必ず防寒着をお持ちください。

▲秋色の尾瀬ヶ原(10月2日撮影)

 ※2020年の尾瀬シーズンも、残りわずかとなりました。

山小屋や休憩所等の営業終了日をご確認のうえお越しください。

▼詳しい情報は・・・

公益財団法人 尾瀬保護財団HP

https://www.oze-fnd.or.jp/archives/105048/

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2020年08月29日アクティブレンジャー写真展のお知らせ

尾瀬国立公園 尾池こず江

  尾瀬国立公園片品地区では、令和2年8月29日(土)から9月27日(日)まで「道の駅尾瀬かたしな」(片品村役場隣)でアクティブレンジャー写真展-国立公園・野生生物の姿-」を開催します。

【写真展の様子】

 本写真展では、関東地方の国立公園や国指定鳥獣保護区の自然豊かなフィールドで、自然保護官補佐(アクティブレンジャー)が、日々の業務で撮影した一コマを紹介しています。動植物や四季折々の写真を展示していますので、お立ち寄りの際は是非一度ご覧下さい。

【写真展チラシ】

 また8月30日は、尾瀬国立公園指定日になっており、恵まれた自然をいつくしみ感謝する日として片品村では「尾瀬の日」として定めています。

 自然のすばらしさ、大切さを伝え、自然保護や国立公園について知っていただきたいと思います。

※「道の駅尾瀬かたしな」は、2018年7月21日にオープンしました。

尾瀬の入り口、片品村の道の駅へ足を運んでみてはいかがでしょうか?

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2020年06月02日#STAYHOME  「みんなの1枚@尾瀬」

尾瀬国立公園 片品 尾池こず江

 こんにちは。片品自然保護官事務所の尾池です。

6月に入り、関東の梅雨入りがいつになるのか気になる今日この頃です。外出自粛が続き、これから長雨が続く梅雨の季節がやってくるのでまたSTAYHOMEになるのかなと思うと少し憂鬱になりがちですね。しかし、この時期に楽しめることを考えながら気分をリフレッシュできると良いかなと思います。

 今回は、片品自然保護官事務所の職員が尾瀬の巡視や業務で撮った写真を載せようと思います。

4月より新たなメンバーとなり4人体制の事務所となりました。

▼自然保護官の石井保護官の1枚

2020.05.12 センサーカメラ点検

518日のAR日記でも紹介した、センサーカメラの点検に行く道中、カモシカに出会いました。

カモシカを見たのは初めてですが、ニホンジカと比べ丸々としている印象でした。毛の色合いも相まって、一瞬イノシシかと思ったほどです。

このように、巡視などで外に出る度に、シカやクマ、小鳥から猛禽類まで多種多様な鳥たち、イモリ、カエル、イワナなどの魚・・・と、たくさんの動物に出会うことができ(あまり歓迎できない動物もいますが・・・)、

自然豊かでにぎやかな場所に来たのだと、改めて実感します。(石井)

▼利用企画官の安類企画官の1枚

■2020.05.27 ハルザキヤマガラシ駆除作業

この時期に毎年行っている駆除作業に参加しました。ハルザキヤマガラシは北米やヨーロッパから持ち込まれた外来植物で、10年ほど前から鳩待峠まで侵入が確認されました。作業の効果も見え始めかつての大繁殖は無くなってきましたが、まだまだ油断ができないですね。(安類)

▼生態系保全等専門員の小林専門員の1枚

■2020.05.29 下ノ大堀シカ柵設置

尾瀬国立公園では環境省の事業として植生保護柵を設置しています。設置作業は業者に委託していますが、先日お手伝いとして作業に参加してきました。支柱やネットなどの資材はかなり重く、肩にアザができていました・・・。シカの食害から湿原植生を保護するためには大変な労力と時間が必要であることを痛感しました。(小林)

▼私の1枚

■2020.05.28 研究見本園のミズバショウ

下ノ大堀のシカ柵設置に行く途中に撮影しました。山ノ鼻エリアにある研究見本園ではミズバショウが可愛らしく咲いていました。「研究見本園」と作られた植物園のような名前ですが、自然に自生していて人工的なものではありません。(尾池)

全国の「緊急事態宣言」が解除されましたが、引き続き、県境をまたぐ移動の自粛要請等が出されています。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、当面の間、尾瀬への入山を控えるようお願いしております。

群馬県側のみ入山は可能となっておりますが、上記のことから山小屋や多くの施設が休止しているため、救助体制が整っておりません。また携帯電話はほとんどの場所でつながりません。これから6月は雨が多く、木道がとても滑りやすくなります。木道はヌルヌルしている箇所があり、登山靴でも滑ることがあります。毎年転倒してケガをしてしまう方がいますので、十分に気をつけなければなりません。

【お知らせ】尾瀬への入山自粛について(2020.5.29現在)

https://www.oze-fnd.or.jp/archives/99378/

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2020年05月18日#STAYHOME 尾瀬国立公園とニホンジカの今 その2

尾瀬国立公園 片品 尾池こず江

 みなさん、こんにちは。片品自然保護官事務所の尾池です。

コロナウイルスの影響で、静かにゴールデンウィークが過ぎ去りましたが、どんな世情であろうと野生動物達は尾瀬で活発に活動を始めているようです。シカは栃木県、群馬県、福島県と県境をまたぐ移動をしています。移動を自粛していただきたいものですね。

 1月10日に尾瀬のニホンジカの取組について書きましたが、今回は春と秋に日光と尾瀬を移動するシカについて紹介したいと思います。

 尾瀬のシカの多くは、夏は尾瀬、冬は日光に生息していることが分かっています。

その距離は、なんと約30㎞!!長距離の季節移動をしています。尾瀬の雪解け頃になると、日光方面から尾瀬にやってきます。彼らにとって尾瀬は旬な高級食材が揃うビュッフェなのかもしれません。ミズバショウ、ニッコウキスゲ、ミツガシワ等々好きなものから食べてお腹いっぱいにしているように思えます。

 尾瀬では、シカにGPSを付けて調査をしていますが、今年は3月中旬頃に日光から移動を開始し、現在は調査中のほとんどのシカが尾瀬方面に向かっています。

▲日光から尾瀬方面へ移動するシカ(春の移動)

 夏は尾瀬で過ごし植物を食べてしまいます。稀少な植物への被害も目立つので、関係者一丸となり柵の設置や捕獲を行っています。尾瀬の象徴的な景色でもある「下ノ大堀のミズバショウ」も食害にあっており、今年度から環境省で柵を設置する予定です。

 秋になり尾瀬に雪が降る頃、冬を越すため日光方面へ移動します。尾瀬は、数メートルもの雪が積もり、食べるものもなくなってしまうためです。越冬地は男体山、足尾、利根町根利などです。

▲尾瀬から日光方面へ移動するシカ(秋の移動)

上記の写真はセンサーカメラが撮影したものです。

環境省では、集中通過地域にセンサーカメラを設置し、シカの頭数等を調査しています。

集中通過地域とは、ほとんどのシカが通る地域のことでボトルネックともいわれています。

センサーカメラは、カメラの前を動物が通ると、その動きや熱を感知して自動で撮影してくれる優れものです。24時間365日撮影可能で色々な動物が撮影されます。


▲クマではなく、カメラ点検に来た私です。

 

(おまけ)

今回紹介したい花は・・・

▲ヒメシャクナゲ

花言葉は「危険・警戒・尊厳」

ヒメシャクナゲは、シャクナゲの仲間でこんなに小さくても樹木なんだそうです。

葉には毒があるためこのような花言葉がつけられているようです。ピンク色の花が下向きに可愛く咲いていますが、油断してはなりませんね。

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2020年05月01日#STAYHOME 「花言葉」

尾瀬国立公園 片品 尾池こず江

 緊急事態宣言が発出され、みなさんどのようにお過ごしでしょうか。

今の世情を踏まえ、それぞれの人が今できることは何か、日々新たな取り組みを考えているのではないでしょうか。できることは限られてしまいますが、少しでも心の和む日記をお届けできたらと思っています。

 今回は、過去の尾瀬シーズン幕開け頃の写真を「花言葉」と共に載せます。

▲下ノ大堀のミズバショウと至仏山(しぶつさん)2019.5.28 撮影

花言葉「美しい思い出、変わらぬ美しさ」

尾瀬と言ったらミズバショウ。雪解けとともに顔を出します。

▲リュウキンカ 2019.5.28 撮影

花言葉「必ずくる幸せ」

ミズバショウと共に咲くリュウキンカは知名度が低いかもしれませんがとても綺麗です。

 皆さんもぜひ、「花言葉」を調べてみてはいかがでしょうか。

-----「#STAYHOME おうちで国立公園を楽しもう!プロジェクト」について-----

 利用者の皆様におかれましては、入山自粛へご理解・ご協力いただきありがとうございます。

 尾瀬では「#STAYHOME」の取組に賛同し、「#STAYHOME おうちで国立公園を楽しもう!プロジェクト」を実施しています。

 新型コロナウイルスの感染拡大防止のための外出自粛により、国立公園を訪れていただくことができない状況の中で、来訪を楽しみにされていた方に向けて、また、収束後に国立公園の美しい自然や文化を満喫したいと思っている多くの方に向けて、国立公園の魅力をインターネット上で広く情報発信することを進めていきます。

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2020年01月10日尾瀬国立公園とニホンジカの今 その1

尾瀬国立公園 片品 尾池こず江

 事務所付近では、年末なかなか雪が積もらず、年が明けてやっと20㎝程度積もりました。

尾瀬では、これから数メートルもの雪が積もり、長い冬を迎えます。

▲冬の尾瀬(至仏山から尾瀬ヶ原)

 今回は尾瀬のシーズンも終わり、落ち着いたところで尾瀬国立公園とニホンジカについて少し書きたいと思います。

 近年、シカは全国的に生息数が増加しており、国立公園においても様々な被害が報告されています。尾瀬地域は、元来シカによる影響を受けずに成立した生態系であると言われていますが、1990年代半ば頃から本格的な調査により、シカによる被害が確認されています。

本州最大の高層湿原である尾瀬では主に2つの被害があります。

【被害1】植物の採食

・シカが湿原や林内の植物を食べてしまうことによって、希少な植物を含む植生の生育に影響が出てしまいます。

▲シカの食害を受けたニッコウキスゲ

【被害2】裸地化

・シカが土壌を掘り返して泥浴びをしたり、踏み荒らしたりしてしまうことで湿原が露出してしまいます。

また、ミツガシワという植物をシカが根を掘り起こして食べてしまうことも裸地化の一因になります。

そこで、尾瀬では被害軽減に向けた様々な取組を行っているのですが、シカと植物の調査をもとに、対策を実施しています。どんな調査を行っているかというと、大きく3つの調査を行っています。

【調査1】シカの生息数の傾向を知る

・ライトセンサス調査

(夜間、湿原に出没するシカをライトで照らし、シカの数をカウントします)

・カメラトラップ調査

(林内に設置した自動撮影カメラに写ったシカの撮影頻度から生息数を把握します)

【調査2】シカの行動を知る

・GPS首輪

(シカの行動を知るために捕獲したシカにGPS首輪を装着して移動経路を追跡します)

GPS首輪を付けたシカと遭遇

【調査3】植物への影響を知る

・植生被害調査

(シカに食べられた植物を数えて被害状況を把握します)

・裸地面積の把握

(ドローンで湿原を空撮し、裸地面積の増減を把握します)

こうした調査の結果をもとに、大きく2つの対策を実施しています。

【対策1】捕獲

・くくりわなや銃器による捕獲を行い、シカの個体数調整を実施しています。

【対策2】柵設置

・調査の結果等から優先防護エリア(優先的に守るエリア)関係者で決め、

 各機関で分担しながら防護柵の設置をすすめています。

尾瀬国立公園の貴重な生態系を未来に残すため様々な関係者が連携、協力をして取組を行っています。

次回は、春と晩秋に尾瀬と日光を移動するシカについて更新したいと思います。

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