檜枝岐
尾瀬の山といえば
2022年12月01日
檜枝岐
尾瀬国立公園
檜枝岐
尾瀬の山といえば
みなさん、こんにちは。
尾瀬国立公園やその周辺には燧ヶ岳、至仏山、会津駒ヶ岳、田代山や平ヶ岳などの魅力ある山々がありますので、今年登った山を紹介してみたいと思います。
会津駒ヶ岳は檜枝岐村の中心部にも近い滝沢に登山口があり、アプローチの良さから夏はもちろん、積雪期にも多くの山岳スキーヤーが訪れます。6月に檜枝岐村南西側にある御池から会津駒ヶ岳を目指しました。6月とはいえ、場所によってはたくさんの雪が残っていましたが、雪は堅く締まっていたため、特に歩きづらいということはありませんでした。稜線からは燧ヶ岳などの尾瀬側の山がよく見えました。周りを見渡すと稜線やそれに続く斜面には所々残雪があり、緑とのコントラストが鮮やかでした。会津駒ヶ岳に近づくと多くの花を見ることができましたが、特にシラネアオイの群落は見事でした。この時期はまだそれほど暑くなく、快適な登山を楽しむことができました。帰りは滝沢方面から下山して、直接檜枝岐村に降りてきました。
稜線上の残雪
稜線の状況
シラネアオイ
東北以北の最高峰として知られる燧ヶ岳は眺望も良く、夏場には多くの登山客で賑わっていました。登山口は北側の御池、南側の尾瀬沼付近や見晴にあります。7月末に北側の御池登山口から登り、山頂を経て、南側の長英新道から尾瀬沼に下山しました。登り始めは急登ですが、途中で広沢田代や熊沢田代といった尾瀬でよく見られる平坦な草原(湿原)に出ます。これら田代には池塘がよく出現し、空の青を反射して美しい景色を楽しむことができます。さらに高い場所から田代を見下ろすと草原の壮大な広がりを見ることができます。岩ばかりの頂上(俎嵓:まないたぐら)に出ると、すぐ隣にもうひとつの頂上である柴安嵓(しばやすぐら)を望むことができ、たくさんの人が往復したり、そのまま見晴側に下山する人もいました。俎嵓からは眼下に尾瀬沼全体や尾瀬ヶ原まで望むことができ、尾瀬がいかに自然に囲まれた場所であるかがよく分かります。
広沢田代にある池塘
尾瀬ヶ原をのぞむ
尾瀬沼を見下ろす
至仏山には花の時期を過ぎた8月始めに登りましたが、その時期でも多くの花を楽しむことができました。至仏山は燧ヶ岳と比べて山容がなだらかで、やさしい印象です。山頂に近づくと樹木はなくなり、草と岩の世界になります。途中で振り返ると正面に燧ヶ岳がそびえ、その手前には尾瀬ヶ原が広がっています。尾瀬ヶ原にはたくさんの池塘を見ることができます。至仏山は群馬県側の鳩待峠や山ノ鼻から登ることができますが、下山路は鳩待峠側へのみとなります。下山路は比較的緩やかで木道も整備されているので、ゆっくり花を楽しむことができました。
燧ヶ岳と尾瀬ヶ原
タカネナデシコ
サワギキョウ
尾瀬国立公園内のこれらの百名山以外の山として田代山があり、田中澄江の「花の百名山」にも登場するため、花の山として有名です。上空から見た山容は富士山を途中からスッパリ切ったような形で、横から見れば台形に近いイメージです。田代山の登山口は南会津町の猿倉口(舘岩方面)と檜枝岐村側の馬坂峠口があります。7月中旬に猿倉口から登り、たくさんの花を楽しむことができました。良く整備された登山道を登っていくと2時間足らずで田代山の山頂部(湿地帯)に出ました。途中は林間部なので眺望はあまりありませんが、樹木の切れ間からは近隣の山を望むことができました。山頂部は広い湿原になっていて、木道に沿って一周することができます。のんびり花を楽しむには絶好のハイキングルートです。なお、馬坂峠口から登った場合は帝釈山を経由して田代山に到達しますが、帝釈山からは近隣の山々のより良い眺望を楽しむことができます。
樹間から望む近隣の山
モウセンゴケ
山頂部の湿原は木道が整備されています
平ヶ岳は尾瀬国立公園には入っていませんが、福島県側の鷹ノ巣コースは百名山の中でも歩く距離の長いことで知られています。先日、10月始めに登りましたが、天気も良かったためか鷹ノ巣の駐車場はいっぱいでした。登り始めはロープが張られているような急登が続き、登り切ると多少アップダウンのある大倉山周辺を通り過ぎました。上り下りを繰り返して、しばらく歩くと展望が開け、間もなく姫ノ池に到着しました。姫ノ池では草紅葉も始まっており、空の青さを写し込んで見事な色合いでした。平ヶ岳山頂はその名のとおり平坦ですが、目の前に広々とした展望が開け、気持ちの良い時間を過ごすことができました。眼下に広がる山腹のササ原は日光を反射して不思議な光景でした。平ヶ岳の名所の一つに玉子石があります。山頂から新潟側に少し降りた所にありますが、登頂した人の多くが訪れる場所で、巨大な玉子型の岩が微妙なバランスで平坦な岩の上に乗っています。玉子石から下を見ると池塘がいくつもある箱庭のような湿地帯を望むことができますが、そこへ至る道はありません。下山時は右手に燧ヶ岳や尾瀬の山々を眺め、気持ちの良い尾根歩きが続きますが、紅葉には少し早い時期でした。
平ヶ岳をバックにした姫ノ池
日光を反射するササ原
微妙なバランスを保つ玉子石
尾瀬国立公園やその周辺には燧ヶ岳、至仏山、会津駒ヶ岳、田代山や平ヶ岳などの魅力ある山々がありますので、今年登った山を紹介してみたいと思います。
会津駒ヶ岳は檜枝岐村の中心部にも近い滝沢に登山口があり、アプローチの良さから夏はもちろん、積雪期にも多くの山岳スキーヤーが訪れます。6月に檜枝岐村南西側にある御池から会津駒ヶ岳を目指しました。6月とはいえ、場所によってはたくさんの雪が残っていましたが、雪は堅く締まっていたため、特に歩きづらいということはありませんでした。稜線からは燧ヶ岳などの尾瀬側の山がよく見えました。周りを見渡すと稜線やそれに続く斜面には所々残雪があり、緑とのコントラストが鮮やかでした。会津駒ヶ岳に近づくと多くの花を見ることができましたが、特にシラネアオイの群落は見事でした。この時期はまだそれほど暑くなく、快適な登山を楽しむことができました。帰りは滝沢方面から下山して、直接檜枝岐村に降りてきました。
稜線上の残雪
稜線の状況
シラネアオイ
東北以北の最高峰として知られる燧ヶ岳は眺望も良く、夏場には多くの登山客で賑わっていました。登山口は北側の御池、南側の尾瀬沼付近や見晴にあります。7月末に北側の御池登山口から登り、山頂を経て、南側の長英新道から尾瀬沼に下山しました。登り始めは急登ですが、途中で広沢田代や熊沢田代といった尾瀬でよく見られる平坦な草原(湿原)に出ます。これら田代には池塘がよく出現し、空の青を反射して美しい景色を楽しむことができます。さらに高い場所から田代を見下ろすと草原の壮大な広がりを見ることができます。岩ばかりの頂上(俎嵓:まないたぐら)に出ると、すぐ隣にもうひとつの頂上である柴安嵓(しばやすぐら)を望むことができ、たくさんの人が往復したり、そのまま見晴側に下山する人もいました。俎嵓からは眼下に尾瀬沼全体や尾瀬ヶ原まで望むことができ、尾瀬がいかに自然に囲まれた場所であるかがよく分かります。
広沢田代にある池塘
尾瀬ヶ原をのぞむ
尾瀬沼を見下ろす
至仏山には花の時期を過ぎた8月始めに登りましたが、その時期でも多くの花を楽しむことができました。至仏山は燧ヶ岳と比べて山容がなだらかで、やさしい印象です。山頂に近づくと樹木はなくなり、草と岩の世界になります。途中で振り返ると正面に燧ヶ岳がそびえ、その手前には尾瀬ヶ原が広がっています。尾瀬ヶ原にはたくさんの池塘を見ることができます。至仏山は群馬県側の鳩待峠や山ノ鼻から登ることができますが、下山路は鳩待峠側へのみとなります。下山路は比較的緩やかで木道も整備されているので、ゆっくり花を楽しむことができました。
燧ヶ岳と尾瀬ヶ原
タカネナデシコ
サワギキョウ
尾瀬国立公園内のこれらの百名山以外の山として田代山があり、田中澄江の「花の百名山」にも登場するため、花の山として有名です。上空から見た山容は富士山を途中からスッパリ切ったような形で、横から見れば台形に近いイメージです。田代山の登山口は南会津町の猿倉口(舘岩方面)と檜枝岐村側の馬坂峠口があります。7月中旬に猿倉口から登り、たくさんの花を楽しむことができました。良く整備された登山道を登っていくと2時間足らずで田代山の山頂部(湿地帯)に出ました。途中は林間部なので眺望はあまりありませんが、樹木の切れ間からは近隣の山を望むことができました。山頂部は広い湿原になっていて、木道に沿って一周することができます。のんびり花を楽しむには絶好のハイキングルートです。なお、馬坂峠口から登った場合は帝釈山を経由して田代山に到達しますが、帝釈山からは近隣の山々のより良い眺望を楽しむことができます。
樹間から望む近隣の山
モウセンゴケ
山頂部の湿原は木道が整備されています
平ヶ岳は尾瀬国立公園には入っていませんが、福島県側の鷹ノ巣コースは百名山の中でも歩く距離の長いことで知られています。先日、10月始めに登りましたが、天気も良かったためか鷹ノ巣の駐車場はいっぱいでした。登り始めはロープが張られているような急登が続き、登り切ると多少アップダウンのある大倉山周辺を通り過ぎました。上り下りを繰り返して、しばらく歩くと展望が開け、間もなく姫ノ池に到着しました。姫ノ池では草紅葉も始まっており、空の青さを写し込んで見事な色合いでした。平ヶ岳山頂はその名のとおり平坦ですが、目の前に広々とした展望が開け、気持ちの良い時間を過ごすことができました。眼下に広がる山腹のササ原は日光を反射して不思議な光景でした。平ヶ岳の名所の一つに玉子石があります。山頂から新潟側に少し降りた所にありますが、登頂した人の多くが訪れる場所で、巨大な玉子型の岩が微妙なバランスで平坦な岩の上に乗っています。玉子石から下を見ると池塘がいくつもある箱庭のような湿地帯を望むことができますが、そこへ至る道はありません。下山時は右手に燧ヶ岳や尾瀬の山々を眺め、気持ちの良い尾根歩きが続きますが、紅葉には少し早い時期でした。
平ヶ岳をバックにした姫ノ池
日光を反射するササ原
微妙なバランスを保つ玉子石