檜枝岐
しずかな尾瀬
2022年11月30日
檜枝岐
尾瀬国立公園
檜枝岐
しずかな尾瀬
みなさん、こんにちは。
11月末に閉山後の尾瀬の様子を見に行ってきました(現在、福島県側の尾瀬への道路は檜枝岐村七入から冬期通行止めになっています)。今年は雪が遅いのでしょうか。尾瀬に向かう道路に雪はなく、雪化粧の燧ヶ岳が頭を出していました。御池から燧裏林道を進んでいくと樹氷が現れ、積雪も徐々に増えてきました。薄い積雪がある木道の上はとても滑りやすかったので慎重に歩きました。木道にはシカが足を滑らせた跡がついており、またリスのものと思われる可愛い足跡も残っていました。
御池に向かう道路、燧ヶ岳が顔を出す 燧裏林道からの燧ヶ岳
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草や池塘の表面は凍っていた 木道上の小さな足跡
燧裏林道は燧ヶ岳の北側から西側に回り込んで見晴に出るルートですが、燧ヶ岳の南側に出ると景色は一変しました。雪はほとんど見当たらず、木道上も普通に歩くことができました。広葉樹はすっかり木の葉が落ち、一面茶褐色の草紅葉が広がっていました。尾瀬ヶ原の南西に望む至仏山は白くたおやかな山容を見せてくれました。見晴に着くと、見慣れた山小屋も全て冬支度が終わっており、入口や窓には全て冬囲いがしてありました。夏には多くの来訪者で賑わっていた見晴も、今は人影を見ることもなく、寂しげな空間になっていました。暖かな小春日和だったせいでしょうか、生き残っているトンボが木道の上で羽を休めていました。聞こえるのは鳥たちのさえずりとたまに吹く風の音くらいのものでした。
燧ヶ岳南側の状況 至仏山北面
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赤田代から見晴に続く木道 冬囲いの終わった山小屋
沼尻川を見下ろしながら見晴から尾瀬沼へ抜ける道を進むと、今年自分たちで整備した場所に出ました。倒木が木道を塞いだため、それまでは迂回路を通っていましたが、今では真っ直ぐ歩ける道になっていました。ほんの少しですが、尾瀬を歩く人の負担が軽減されたことに自分の気持ちも上向きます。少し登って白砂峠を通りましたが、ここにも雪がうっすらと積もっていました。わずかな標高や日当たりの違いが積雪の有無となるのでしょうか、不思議な感じがしました。白砂峠を下りるとすぐに沼尻に出ました。尾瀬沼側にもやはり積雪は見られません。青空のもと穏やかな湖面が広がっていました。
倒木脇の直線ルート 白砂峠の積雪状況
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白砂湿原に降りてきたところ 沼尻から見た尾瀬沼
尾瀬沼の北側を歩いて大江湿原に出ましたが、今回はあまり時間がなかったので沼のビジターセンターには寄らずにそのまま沼山峠に向かいました。燧ヶ岳を北側から眺めながら、雪のない林道を歩きました。沼山峠に近づくと、木道や樹木には雪が積もっていました。積雪は10センチくらいありましたが、この時期でも沼に来る人がいるらしく、足跡が残っていました。沼山峠に出た後は、会津沼田街道(かつて会津と上州を結ぶ交易路として人々が往来した古道)を通って檜枝岐村に向かいました。この古道は道行沢(みちぎさわ)という小川の流れに沿っており、日本でも有数の規模を誇るといわれているブナ平の樹林帯を抜けて檜枝岐村の外れにある七入(七つの川が出会う場所から付けられた地名)に着く頃には、陽はだいぶ傾いて夕暮れが迫っていました。御池~見晴~尾瀬沼~沼山峠~七入と歩いた一日でしたが、誰にも会うことのない静かな尾瀬でした。
沼山峠の積雪状況 道行沢にかかる三番橋
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11月末に閉山後の尾瀬の様子を見に行ってきました(現在、福島県側の尾瀬への道路は檜枝岐村七入から冬期通行止めになっています)。今年は雪が遅いのでしょうか。尾瀬に向かう道路に雪はなく、雪化粧の燧ヶ岳が頭を出していました。御池から燧裏林道を進んでいくと樹氷が現れ、積雪も徐々に増えてきました。薄い積雪がある木道の上はとても滑りやすかったので慎重に歩きました。木道にはシカが足を滑らせた跡がついており、またリスのものと思われる可愛い足跡も残っていました。
御池に向かう道路、燧ヶ岳が顔を出す 燧裏林道からの燧ヶ岳
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草や池塘の表面は凍っていた 木道上の小さな足跡
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燧裏林道は燧ヶ岳の北側から西側に回り込んで見晴に出るルートですが、燧ヶ岳の南側に出ると景色は一変しました。雪はほとんど見当たらず、木道上も普通に歩くことができました。広葉樹はすっかり木の葉が落ち、一面茶褐色の草紅葉が広がっていました。尾瀬ヶ原の南西に望む至仏山は白くたおやかな山容を見せてくれました。見晴に着くと、見慣れた山小屋も全て冬支度が終わっており、入口や窓には全て冬囲いがしてありました。夏には多くの来訪者で賑わっていた見晴も、今は人影を見ることもなく、寂しげな空間になっていました。暖かな小春日和だったせいでしょうか、生き残っているトンボが木道の上で羽を休めていました。聞こえるのは鳥たちのさえずりとたまに吹く風の音くらいのものでした。
燧ヶ岳南側の状況 至仏山北面
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赤田代から見晴に続く木道 冬囲いの終わった山小屋
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沼尻川を見下ろしながら見晴から尾瀬沼へ抜ける道を進むと、今年自分たちで整備した場所に出ました。倒木が木道を塞いだため、それまでは迂回路を通っていましたが、今では真っ直ぐ歩ける道になっていました。ほんの少しですが、尾瀬を歩く人の負担が軽減されたことに自分の気持ちも上向きます。少し登って白砂峠を通りましたが、ここにも雪がうっすらと積もっていました。わずかな標高や日当たりの違いが積雪の有無となるのでしょうか、不思議な感じがしました。白砂峠を下りるとすぐに沼尻に出ました。尾瀬沼側にもやはり積雪は見られません。青空のもと穏やかな湖面が広がっていました。
倒木脇の直線ルート 白砂峠の積雪状況
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白砂湿原に降りてきたところ 沼尻から見た尾瀬沼
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尾瀬沼の北側を歩いて大江湿原に出ましたが、今回はあまり時間がなかったので沼のビジターセンターには寄らずにそのまま沼山峠に向かいました。燧ヶ岳を北側から眺めながら、雪のない林道を歩きました。沼山峠に近づくと、木道や樹木には雪が積もっていました。積雪は10センチくらいありましたが、この時期でも沼に来る人がいるらしく、足跡が残っていました。沼山峠に出た後は、会津沼田街道(かつて会津と上州を結ぶ交易路として人々が往来した古道)を通って檜枝岐村に向かいました。この古道は道行沢(みちぎさわ)という小川の流れに沿っており、日本でも有数の規模を誇るといわれているブナ平の樹林帯を抜けて檜枝岐村の外れにある七入(七つの川が出会う場所から付けられた地名)に着く頃には、陽はだいぶ傾いて夕暮れが迫っていました。御池~見晴~尾瀬沼~沼山峠~七入と歩いた一日でしたが、誰にも会うことのない静かな尾瀬でした。
沼山峠の積雪状況 道行沢にかかる三番橋
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