ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2021年3月

12件の記事があります。

2021年03月04日夜叉神峠でバードウォッチング!

南アルプス国立公園 南アルプス 本堂舞華

みなさん、こんにちは。

南アルプス自然保護官事務所の本堂です。

先日、夜叉神峠へ巡視に行ったときのことです。登山口に着くと、野鳥の鳴き声があちこちから。ふと、地面を見ると・・・

マヒワです。普段は本州中部以北に生息しており、この周辺へは冬鳥として渡来し、カバノキなどの種子を食べています。ピントがずれているのが残念ですが、マヒワを初めて見たとき、「こんな黄色い鳥がいるのか!」と驚いたこと、今でも忘れられません。

登山道を進むと、樹木を叩く音が聞こえ始めました。力強く叩く音、それよりも少し弱く叩く音。

カメラの先にいたのは、コゲラです。焦げ茶と白のまだら模様で、キツツキの仲間です。アカゲラなどに比べて小ぶりですが、尾で体を支えて木の幹に止まり、丈夫なくちばしでつつき、中の虫を食べます。この写真はちょうど木をつついたときです。コゲラは1年を通して日本に生息・繁殖する留鳥です。最近は山林だけでなく、街中でも見かけることが多くなったようです。

夜叉神峠に到着し、峠直下に設置しているセンサーカメラのメンテナンス中、ひっきりなしに「チリチリチリ」と鳴く声。声のするほうへ歩いて行くと。


鳴き声の主はキレンジャクでした。冬鳥として渡来し、木の実を食べています。キレンジャクと似ている野鳥として、「ヒレンジャク」がいますが、見分け方は尾の色です。キレンジャクの尾が黄色に対して、ヒレンジャクの尾は先端が赤色です。キレンジャク、ヒレンジャクは互いの群れに混じり合っていることがあるようです。このキレンジャクはシャキッとしている横顔がとてもハンサムでした。

近づいても逃げるそぶりを見せなかったため、モデルさんになってもらいました。

毛繕いする姿や舌が丸見えの姿などいろいろな姿を見せてくれました。

鳥類は季節によって行動が異なるため、この時期にしか見ることができない種類も多くいます。夏季は展葉しているので鳴き声が聞こえてもどこにいるのか分からないことが多いですが、冬季は多くの木々が落葉し、森の中の見通しが良くなり、動物を見つけるチャンスです!!時間や標高によって見ることができる種類が異なるので、どの子がお出迎えしてくれるかは行ってみてのお楽しみです。バードウォッチングは山に登らずとも、林道や里山でもできるので、暖かい格好をして楽しんでみてください♪

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2021年03月03日箱根地域の大掃除

富士箱根伊豆国立公園 箱根 高木俊哉

AR日記をご覧の皆さま、こんにちは。

箱根事務所の高木です。

最近は暖かい日が続いていましたが、先週(2月24日)の午後は久しぶりに雪が降りました。うって変わってひどく寒く感じましたが、事務所の裏にある広場でも薄く積雪した様子でした。

広場の様子

(撮影日:2月25日)

さて、今回は日が経ってしまいましたが昨年末に実施した「箱根地域の大掃除」についてお伝えしたいと思います。

「箱根地域の大掃除」とは、昨年末の12月17日、箱根地域において環境保全と美化向上のために実施した「箱根地域国立公園内不法投棄防止一斉パトロール」のことです。

毎年年末頃に富士箱根伊豆国立公園箱根地域内において、関係行政機関や事業者の皆様に呼びかけを行い、

不法投棄防止パトロール及びゴミの回収活動を実施しています。

第14回となった今年度の活動では、約50名の方にご協力頂き1トンを超えるゴミを回収しました。(昨年度の様子はこちらからご覧頂けます)

当日は参加者毎に決められた範囲をパトロールし、同時に投げ棄てられていたゴミを回収しました。

当事務所では箱根町及び箱根ビジターセンターの方々と協力をして、

例年投棄ゴミが多く見つかる峠道で活動を行いました。

普通にドライブをしていたらあまり気付くことは無いかもしれませんが、道路から下の斜面を見てみると写真のようにゴミが投棄されていることがあります。

投棄の様子

座椅子や生活用品などでしょうか。

投棄された意図は分かりませんが、とても残念な気持ちになります。

他にはマットレスやお菓子などのプラスチックゴミ、小型冷蔵庫など主に生活に関連するゴミがありました。

回収の際にはガラスの破片も混ざっていることがあるので、怪我をしないよう注意しながら作業を行いました。

ゴミの分別作業

▲集められたゴミの分別作業(ゴミは回収されたものの一部です)

集められたゴミは分別の後、箱根町環境センターへ持ち込み、適切に処理して頂きました。

今年度のゴミの回収量は約1040kgで、過去7年間と比べて最も多くなりました。

回収量の推移

▲ゴミの回収量及び参加者数の推移

箱根地域は国立公園にも指定されている通り、傑出した風景地であるとともに観光の名所でもありますが、少し道路から外れて茂みの中を見るだけでも、こんなにもゴミがあるのかと大変驚きました。

ゴミを捨てるのは簡単かもしれませんが、それらを拾い集めたり分別したりする労力は大変なものです。

美しい箱根を維持するためにも、また来年度も協力して頂きながら活動を続けたいと思います。

今回の取り組みの詳細についてはこちらのPDFをご覧ください。

実施結果.pdf

また、今年度の活動の様子をタウンニュース様にも掲載して頂きました。

▼神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙 

https://www.townnews.co.jp/0607/2021/01/23/559768.html

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