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関東地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

その後のネコ

2009年03月19日
小笠原
父島にはとっても希少な鳥アカガシラカラスバト(通称あかぽっぽ)がいます。
母島には小笠原で唯一有人島に海鳥繁殖地があります。

私たちは地元の人達と協力して、この鳥たちを守る活動をしています。
特にネコからの脅威に対して対策をしています。

もともと小笠原にはネコはいません。
人間によりペットとして連れて来られました。
しかし、捨てられるネコもいて、そうしたネコ達が山の中で暮らしています。
私たちヒトが自ら仕出かしてしまった脅威なのです。

母島ではネコが侵入しないように柵を設け、父島でもあかぽっぽが繁殖する重要な地域にネコなどの侵入防止柵を設置しようと考えてます。

母島では柵の周辺に、父島ではあかっぽっぽの繁殖期の間繁殖地の周辺にカゴワナをしかけネコを捕獲しています。
捕獲されたネコは、東京都獣医師会の協力により、都内の動物病院に搬送され馴化して(野性味溢れるネコから人懐っこいネコにして)、里親募集して里親のもとへ行き幸せに暮らしています。
(詳しくは、前回ご紹介した『島ネコマイケルの大引っ越し』を参照して下さい。)

先日、ネコを引き取って頂いた動物病院に行ってきました。
何頭が動物病院にいて(中には動物病院のマスコットになっていて)とても人懐っこくなっていてビックリしました。

写真のネコは12月中旬に捕獲されたネコです。
この時は近づいたらシャーシャー威嚇され、ネコパンチをするくらい凶暴…
でも2月下旬に動物病院で再開したら、みゃ~みゃ~鳴いていました。
目も可愛くなっていて、、、あぁ連れて帰りたい。。。

ネコの捕獲は小笠原の希少動物の保護のために行っていますが、この取り組みを行っている全員『小笠原のネコも鳥も幸せになる』という想いの基に行っています。

こんな対策をしなくても、ヒトとペットと野生動物が共存できる社会ができる日が来てほしいものです。

捕獲直後のネコ

それから2か月半後