アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
湿原の不思議
2013年09月27日
尾瀬国立公園
まず現在の尾瀬ヶ原の状況をお伝えします。
9月26日(木)に
牛首分岐から竜宮十字路の中間地点辺りで撮影した様子です。
湿原はオレンジ色に染まり、山々の樹木が少しずつ紅葉し始めています。
お天気にもよりますが、日中の気温は15℃前後です。
つづいて先週のお話です。
台風が関東北部を直撃した次の日、
尾瀬ヶ原で観察される不思議な現象の1つに遭遇しました。
湿原にある池のことを池塘といいます。
その池塘が、9月17日(火)はいつものように透明な池塘と
普段は見ることのないにごった池塘がありました。
これが不思議な現象です。
池塘は雨水を主な供給源としていますが、
にごる池塘、にごらない、あるいはにごってもすぐに透明に戻る池塘があります。
しかしその要因はまだ解明されていません。
一説には、細い地下水脈によるものではないかと言われています。
これ以外にも、
流れてきた水が吸い込まれて少し離れた所で湧き上がる竜宮現象や
等高線上に湿原で凹凸をなすケルミ‐シュレンケ複合体など、
尾瀬ヶ原には不思議がいっぱいです。