アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
南アルプスの地味な(!?)生き物 その2「コケ植物」
2015年03月17日こんにちは。
南アルプスの山々はまだまだ深い雪にとざされていますが、
事務所の周辺ではスモモの花が咲き、すっかり春らしく
なってきました。
さて、『南アルプスの地味な(!?)生き物 その2 』
ということで、夏の活動中に出会った生き物を紹介したいと
思います。本日、紹介するのは「コケ植物」です!
みなさんは「コケ」と聞くと、どんないきものを想像しますか?
あゆが食べるもの?お風呂にはえてくるもの?
いろいろないきものを想像しますよね。
今日、紹介する「コケ植物」は植物のなかまです。
アユが食べる「藻類」や、お風呂にはえてくる「カビ(菌類)」
とは違うグループのいきものなんです。
南アルプスでは、登山口から山頂まで、さまざまな環境に
さまざまな姿形のコケ植物がたくさん生育しています。
沢の水がかかる場所ではみずみずしいコケ植物が見られます。
亜高山帯の岩の陰には、変な形のコケ植物、『エビゴケ』が...。
北岳の3,000mを超える稜線の岩の上には、厳しい環境を
たくましく生きるコケ植物が!
南アルプスでは、登山口から3,000mを超える稜線まで
あちこちでコケ植物に出会えます。
小さくて目立たないけれど、可愛くてたくましいコケ植物に
注目して歩いてみると新たな発見があります。
◆南アルプスの生き物を知ろう!まめまめ知識【コケ植物】
植物のなかまなので、光合成をして、自分で栄養をつくります。
このため、木の幹にくっついていても、木から養分を吸い取ったり
しません。
学校で習うゼニゴケやスギゴケなどのほかにもたくさんの種類がいて
日本には、なんと約1,800種類ものコケ植物が生育しています!
水辺はもちろん、木の幹や、南アルプスの稜線の太陽が照りつける
岩の上まで、さまざまな環境に適応した種類がいます。
いろんな環境で生きるコケ植物を探しながら歩くのも楽しいですよ。