関東地域のアイコン

関東地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

南アルプスの動物

2015年08月21日
南アルプス国立公園 大石佳織

みなさん、こんにちは。
お盆を過ぎてから、芦安を吹き抜ける風が少し爽やかになり、秋の気配が
感じられるようになってきました。

さて、私は事務所のある芦安で暮らしているのですが、先日、自宅の外で
夕涼みしながらメールをしていたところ、背後でカサカサと音が。
周辺にはサルの群れが住み着いているので、きっとサルだろうと思い、
振り返りもしなかったのですが、サルにしてはのんびりとしたカサカサ音。
もしかしてカモシカかも♪などとのん気に振り返ると・・・
そこにいたのはなんとツキノワグマ!!その距離、約5m!!!大ピンチ!?

幸い、クマと私の間にはガードレール等があり、また、クマの方が先に私の
存在に気が付いてくれていたようで、いそいそと山へ登っていきました。
(夕闇の中、山を登っていくツキノワグマ。)















芦安でさえ、たくさんの野生動物に出会います。
当然、南アルプスの山々はクマをはじめとするさまざまな野生動物が生息して
います。稜線上でクマを見たという話はあまり聞きませんが、沢沿いなどでは
遭遇する方がときどきいらっしゃるようです。

野呂川広河原インフォメーションセンターでは、クマの目撃情報も確認できるので
両俣方面など沢へ行かれる方は、情報を確認してから出かけるといいかもしれませんね。

もしもツキノワグマに遭遇してしまったら、
  ・近づかない
  ・クマから目を離さず、静かに、ゆっくり後退する
など、クマを刺激しない行動をとることが大切です。
登山される際は、野生動物の生活の場にお邪魔しているのだということをお忘
れなく!

ここで、今シーズン私が出会った南アルプスの生きもの(うち撮影できた
ものの一部)をご紹介します。
(左:赤石岳のライチョウ。人の存在おかまいなしで歩き回ります。邪魔を
   しないよう、こちらが気をつかいます。
 右:北沢峠のニホンカモシカ。林道の法面から登山者の様子をじっと見て
   いました。)












(左:荒川岳稜線のニホンザルの群れ。荒川岳ではよく出現するそうです。
 右:広河原の吊橋にいたニホントカゲ。口からごはん(チョウの口吻?)が
   はみ出していますが、カメラを向けたらポーズをとってくれました。)










この他にも、ニホンジカ、ノウサギ、テン、オコジョなど、身近な(?)生きもの
から南アルプスならでは生きものまで、さまざまな動物が生息しています。
運がよければ、あなたも動物に出会えるかもしれませんよ!