アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
秋を迎えた佐渡
2015年09月10日
佐渡
皆様、こんにちは。
佐渡は、朝晩肌寒く、気が付けば、青々していた水田も、金色の穂を垂らす稲に覆われ、すっかり秋の様子です。
夏の間、大きく成長した稲の隙間に入ることが出来ず、トキたちは水路や農道、あぜなどで餌を採っていました。水路やあぜに降りたトキは、稲等に隠れてしまい、モニタリング業務中は識別どころか、トキを見つけることさえ困難でした。
水路で探餌するトキ(2015/8/28撮影) 農道で休息するトキの群れ(2015/8/23撮影)
最近は、徐々に稲刈りが始まり刈田がぽつりぽつりと見られるようになりました。この時期になると、トキは好んで刈田を採餌場所として選びます。降下しやすく、周囲がよく見え、あぜや農道に比べて餌生物も豊富なのでしょう。まだまだ数少ない刈田を見つけ近付くと、10羽以上のトキの群れに遭遇することもあります。
モニタリングチームにとって、限られた刈田に数多くのトキが集まり、トキの個体番号が付いた足環が草や稲に隠れることなく次々に識別できるこの時期は、大きな達成感を得られる嬉しい季節でもあります。
長期間観察されていなかった(識別されていなかった)トキを発見できる可能性もあるので、居場所不明扱いになっているトキたちの姿を、再度確認出来ることを期待しつつ、モニタリング業務に励む近頃です。
刈田で探餌しているトキを狙う黒ネコ。黒ネコは本気で襲う気は無いらしく、トキたちも距離を取りつつ、飛び去ることはしませんでした。(2015/9/7撮影)