関東地域のアイコン

関東地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

ゆっくり流れる流れ星

2016年07月14日
尾瀬国立公園 野原英廣

皆さんこんにちは。

皆さんの場所では七夕の夜、星空が広がりましたでしょうか?
あいにく尾瀬では雲が広がってしまい、星を眺めることはできませんでした。
しかし、尾瀬には今の時期にしか見られない「星」があります。


ヘイケボタル【学名: Luciola lateralis

そう、ホタルです。
このヘイケボタルは、
日本産ホタルの中では体長10mmほどの小型の種。
水田や湿原を主たる生息地としています。

私は、本州最大の湿原である尾瀬ヶ原(面積760ha)で撮影したのですが、
飛んでいるホタルもいれば、湿原内で光るホタルもいました。
この日は先に述べた通り、雲が広がっていて星一つない暗闇でした。
その中でホタルが放つ光は、天の川よろしく幻想的な光景でした。


そして話変わってこちら


湿原内にある休憩スペースのすぐ脇にニッコウキスゲが咲いています。
ロープを張って予防はしていますが、それでも腰を下ろした時に、
足を湿原内に下ろす方が見受けられます。

尾瀬では湿原を形成する泥炭は年間約1mmしか堆積しないそうです。
足を下ろした部分が1cm沈んだとしたら、
踏む前に戻るだけで約10年かかるわけです。
これでは翌年花が咲かないかもしれないし、
靴底に外来種の種が付着していたら、外来種が湿原内に侵入する恐れがあります。

話が脱線してしまいましたが、写真のように、
人間が歩く所のすぐ側にも生命は芽吹くのです。
「自分だけ、ちょっとだけだから」と思わずに、自然の中に行く時は、
人間側が訪問者という自覚を持って行動して下さい。

そんな尾瀬ですが、7月14日現在、
尾瀬沼周辺のニッコウキスゲが見頃を迎えております。
夏の暑さから逃れたい方、気分をリフレッシュされたい方など、
皆様のお越しをお待ちいたしております。

詳しい情報は尾瀬沼ビジターセンターFacebookを御覧下さい。

月別一覧

月別リンク一覧表
2025年
  • 1月
  • 2月
  • 3月
  • 4月
  • 5月
  • 6月
  • 7月
  • 8月
  • 9月
  • 10月
  • 11月
  • 12月
2024年
2023年