アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
トキの足跡
2017年04月11日
佐渡
皆様、こんにちは。
佐渡では春の花があちこちで咲きはじめ、色とりどりの花が春らしさを際立たせています。トキたちも繁殖期真只中。営巣・抱卵するペアが続々と確認されています。
<雪割草(オオミスミソウ)佐渡市鷲崎にて4/2撮影>
しかし、今回はトキの繁殖の話ではなく、トキの足跡についてお話ししたいと思います。
それでは実際にトキの足跡の写真を、足跡の周辺にも注意してご覧ください。
他の鳥とは異なる大きな特徴が見られます。
他の鳥とは異なる大きな特徴とは。
トキの足跡(長さおよそ10㎝)のそばに点々と小さな穴が空いているのがお分かりになるでしょうか。この穴はトキがくちばしを泥の中にさしてエサを探した跡です。
トキのくちばしの先には神経が通っており、鋭い感覚が備わっています。この感覚を頼りに、目に見えない泥の中のエサとなる生き物を感じ取って捕まえます。足跡とともに、このようなトキ特有の採餌(さいじ)方法によって付けられた「くちばし跡」を確認することにより、足跡がトキのものだと判断できます。
水田では様々な生き物の痕跡を確認できます。
田植え前のこの時期、春の花を楽しみつつ、水田に残る動物たちの痕跡を探してみると新たな発見があるかもしれません。