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関東地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

箱根に春がやってきた!②

2017年04月20日
富士箱根伊豆国立公園 宍戸弘城

後藤アクティブ・レンジャーに引き続き、箱根の春の情報です。
現在箱根では周辺の地域より一足遅い春が訪れ、花々が咲き、彩りも豊かになってきました。

今回は仙石原の様子をお伝えします。


(国指定の天然記念物『仙石原湿原植物群落』)

仙石原では毎年3月頃に野焼きが行われています。昔は仙石原のススキ草原は屋根材や堆肥、牛馬の飼料として利用され、人為的に草刈りや火入れが行われていました。それらの活動によって草原環境が保たれ、貴重な生態系が残されてきました。いつの日か人間の活動による草原の利用がなくなり、火入れが行われなくなると、草原は森林化していきました。その後、貴重な草原環境を守ろうと、再び火入れが行われるようになりました。

今年も3月9日に火入れが行われ、辺り一面が真っ黒になりました。

3月24日撮影。正面、天然記念物指定地は草刈りのみ。)


一見すると死の世界になってしまったようですが、4月に入り暖かくなると、再び新たな命が芽吹いてきました。


4月20日撮影。)

地面がうっすら緑色になってきているがお分かりになりますでしょうか?




地面に顔を近づけてみると、小さな芽があちらこちらに生えてきているのがよく分かります。

これからさらに暖かくなるにつれて、植物もぐんぐんと背を伸ばし、辺り一面が緑の世界へ、そしてその後、黄金色の世界へと変わっていきます。
これからもそんな仙石原の変化をお伝えしていきますので、お楽しみにしていてください!