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関東地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

芦ノ湖西岸 散策(箱根)

2018年07月18日
富士箱根伊豆国立公園

関東地方が梅雨明けをして早2週間。都心部では気温35℃を超す猛暑日が続いていますが、箱根地域では気温30℃以下の日が多く、木陰に入るとより涼しく感じます。

今月10日(火)に箱根地域の自然情報を収集しているパークボランティアと一緒に芦ノ湖西岸歩道を巡視してきましたので、その様子をお伝え致します。

芦ノ湖西岸コースは、全長約11.5km、コースタイム約4時間。アップダウンが少なく、自動車が通らず、人工的な建物がないコースなので長距離のトレイルウォーキングを楽しみたい方、自然の中でゆっくり楽しみたい方にはオススメのコースです。

今回は地図とは逆のコース(スタート:箱根町港、ゴール:箱根ビジターセンター)で巡視をしました。

↑芦ノ湖西岸歩道のコースマップ

僕がこのコースで実感した見所は様々な芦ノ湖の景色です。

火山活動によって出来た芦ノ湖は地形が複雑で、遊歩道から降りられる砂浜から見る景色が全く違います。

【箱根町港】夏らしい青空と遊覧船(海賊船)がとても良く合います。

【白浜】箱根町港から歩いて1時間で来られるゆっくりとした時間が流れる砂浜。

【真田浜】箱根火山群(矢印左側から大涌谷、神山、駒ヶ岳、二子山、大観山)が一望でき、見える人工物が少なく、自然を満喫できるオススメスポット。コースの中間部でお昼を済ますにはちょうど良い場所です。

【深良水門前】外輪山最高峰の金時山(矢印左側/標高1,212m)と箱根地域の最高峰神山(矢印右側/標高1437.8m)が望むことが出来ます。

また、コース上は広葉樹林と針葉樹林を交互に通過するため、それぞれの環境を好む動植物に出会えます。

↑シロバナイナモリソウ。木陰にひっそりと咲く小さな植物です。

↑ヒグラシの抜け殻。もちろん成虫にも出会いましたが、路沿いの足下でたくさん羽化した跡が見られました。

↑西岸遊歩道の様子

コースタイムでは約4時間ですが、自然観察やバードウォッチングをするとかなりの時間がかかります。今回の巡視では、ゆっくり歩いたこともあって約7時間もかかりました。とても気持ちが良いコースですが、途中に待避する小屋や売店などはありません。しっかりと水分や行程を確認して行かれることをオススメします。

また、芦ノ湖には遊覧船があります。桃源台港もしくは箱根町港に駐車し、西岸を通ってどちらかの港から遊覧船に乗って戻ってくる事も出来ますので、丸1日のんびりと箱根の自然を堪能してみてはいかがでしょうか。