アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
荒川岳防鹿柵設置作業へ行ってきました!
2018年07月31日みなさん、こんにちは。
南アルプス自然保護官事務所の本堂です。
7月14日から7月16日に荒川岳の防鹿柵設置作業に行ってきました。荒川岳は南アルプスの南部、静岡県に位置する山です。東岳(悪沢岳)、中岳、前岳の3つの山を総称し、「荒川三山」と呼ばれています。中でも東岳(悪沢岳)は標高3,141m、日本で6番目に高い山になっています。荒川岳には西カール底と前岳南東斜面の2カ所に防鹿柵を設置しています。西カール底、前岳南東斜面と聞くと「どこだろう?」という気がしますが、前岳・中岳分岐と荒川小屋の間の2カ所を指します。この2カ所は荒川岳の重要な景観を構成している場所であることから、お花畑を守るために平成23年度より設置しています。
荒川岳防鹿柵設置作業には初参加。前岳南東斜面のお花畑にわたしは心を打たれました・・・!
見てください、この素晴らしいお花畑を!!シナノキンバイやハクサンイチゲが斜面いっぱいに咲いており、登山者のみなさんもかなり近い距離でお花畑を楽しまれていました。
前岳南東斜面のお花畑にあるこの防鹿柵は登山道を横断するように設置されているので、出入口に扉が設置されています。
△前岳南東斜面登山道上にある防鹿柵扉
ニホンジカが入ってこないようにするために「開けたら閉める」を徹底してください。そして、優しく扉を扱ってください。10月初旬辺りまでの設置予定です。ドアノブがついているので、確実に閉めてください。この素晴らしいお花畑を守るためにもみなさんのご理解、ご協力をお願いします。
西カールのお花畑も前岳南東斜面に劣らず、とても綺麗でした。西カールは傾斜があり、作業を進めるのが大変でしたが、綺麗なお花畑に囲まれながら、ボランティアのみなさんと頑張りました。
△お花畑に囲まれながらの西カール底の設置作業
この日は海の日を含む3連休だったので、多くの方が登られていました。南部の小屋も営業が始まり、本格的に夏山シーズンが始まりました。今年の夏は異常に暑いですね・・・。水分補給をこまめに行い、熱中症にならないように気をつけてください。また、小屋やルートによっては水場がない、または枯れていることもありますので、下調べを十分に行うようにしてください。みなさんにとって素敵な夏山シーズンになりますように♪