アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
南アルプス、雪の便り
2018年10月23日南アルプス自然保護官事務所の本堂です。
日本のあちらこちらの山で初冠雪の便りを耳にします。南アルプスの山々にも冬の便りがぞくぞくと届いています!そこで今回は、南アルプス北部の冠雪の姿をみなさんにご紹介したいと思います。
例年、日本アルプスの中で1番最初に冠雪するのは北アルプスですが、今年は南アルプスのほうが早かったようです。
△広河原から見た北岳
左俣やバットレスなどの上部がうっすら白くなっているのが確認できます。今年も北岳の雪と広河原の紅葉コンビの写真を撮影できました!紅葉部分に山の陰が被ってしまっていますが、もう少し楽しむことができそうです。北岳の紅葉は終わりを迎えてきていますが、白鳳渓谷の紅葉も色づいています。この時期の広河原インフォメーションセンターには登山目的のみならず、紅葉狩りを目的として来られる方も多くいらっしゃいます。多くの方に白鳳渓谷の紅葉を楽しんでいただきたいです♪
△うっすら白くなっている仙丈ヶ岳(写真左側)と甲斐駒ヶ岳(写真右側)
10月23日現在、登山道へ雪が見え始めるのは稜線部からとなっています。北岳のお隣の甲斐駒ヶ岳や仙丈ヶ岳、鳳凰三山もうっすらと冠雪していました。写真右側に写る甲斐駒ヶ岳は花崗岩によって年中白っぽく見えますが、雪を被るとその白さが際立ちますね!!
△北岳肩ノ小屋から見た北岳方面
北岳肩ノ小屋はおよそ標高3,000m。この日は日が射しているもののやはり寒かったです。これまで夏に見ていた北岳とは打って変わって、雪で白くなって、より山体の大きさを感じることができます。ここから先は雪が積もっているところや岩がむき出しになっているところがあります。アイゼン等の雪山装備を必ず準備して登るようにしてください。
△間ノ岳方面
間ノ岳方面も真っ白になっています。この日は天気も良く、空気が澄んでいました。今年度、防鹿柵や伏工作業で登った塩見岳や荒川岳まで一望できました!高山植物が咲く夏の南アルプスも綺麗ですが、雪で白くなった南アルプスもとっても綺麗です!!
● 南アルプス登山を計画されている方へ
北岳各地の山小屋は11月初旬で有人から無人になりますので、ご注意ください。また、山梨県側のバスや乗り合いタクシーの運行は11月4日をもって終了します。長野県側のバスは11月15日まで運行予定です。これからますます寒くなってきます。文中にも記述しましたが、アイゼンやピッケル等の冬山装備を携帯して登るようにしてください。北岳はすでに秋山ではなく、雪山です!!ご自身の体力・技術に応じた山を選んでください。閉山まで残りわずか!みなさんにとって安全で楽しい登山になりますように。