アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
鳳凰三山巡視(前編)
2018年10月30日みなさん、こんにちは。
南アルプス自然保護官事務所の本堂です。
10月23日から24日にかけて、夜叉神峠ピストンで鳳凰三山の巡視に行ってきました。
夜叉神峠は標高1,770m、夜叉神峠登山口から約1時間。南アルプス山域の中でもアクセスが良く1年を通して登ることができます。日本第2位の高峰、北岳をはじめとする白峰三山の展望や季節の花を楽しむことができるトレッキングコースとして多くの方に親しまれています。これまでにも何度か夜叉神峠には登ったことはありますが、紅葉の時期に行くのは初めてなのでとてもわくわくでした!
登山道の脇にはミズナラ、ハンノキ、ミヤマザクラ、イタヤカエデなど数多くの樹木が生育しています。登山口からしばらく歩くと緑の中にほんのり色付く木々が現れました。
△緑の中にほんのり色付く木々
ご覧の通り、登山道にはまだ雪はありません。凍っている箇所もないので、今現在は安全に歩くことがことできます。雪はありませんが、落ち葉がたくさんある場所で滑ってしまわないように、下りの際は気をつけてくださいね。
△綺麗に色付く木々
先ほどの写真から20分ほど歩いた場所です。こちらは緑よりも黄色や赤がよく目立ちます。色付いている木々をよく見てみると、この付近はカエデが多く生育しているようです。紅葉した木々を下からのぞいてみるとこんな景色が。
△下から紅葉した木々を見る
少し逆光で見えづらい感じもしますが、いろいろな形をした葉が赤や黄色に染まっていて綺麗です。空も青くて良く映えます。山を歩いているとつい下を見て歩いてしまう時間が多いですが、ふと足を止めて空を見上げてみてください。この時期にしか見ることができない景色を見ることができますよ♪
△白峰三山
この写真を撮った時には白峰三山が綺麗に見えましたが、数分すると北岳や農鳥岳にガスがかかりだしました。ナイスタイミングに撮影できました!白峰三山には、うっすらと雪が付いていました。先日更新した冠雪した北岳に比べると、かなり雪が減ってしまいました。冬になると白峰三山上部全体が雪で真っ白になります。今年も白銀の白峰三山の姿を見るのが楽しみです。同じ山、同じルートでも、季節が変われば全く違う景色や楽しみ方ができます。夜叉神峠付近にはキャンプ場もあるので夜には満点の星空を楽しむことだってできちゃいます!夜叉神峠付近の紅葉は終盤を迎えているように感じられましたが、少し標高を下げると綺麗な紅葉を見ることができます。高山はすでに雪山に変わりつつありますが、まだまだ秋の山を楽しみたいという方にオススメの場所です♪
夜叉神峠から6時間ほど歩くと鳳凰三山の1つ、薬師岳が現れます。この先は標高がぐんと上がり、積雪や凍結の可能性があるため、軽アイゼン等が必要になってくるエリアです。鳳凰三山編はまた次回更新します。お楽しみに!