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関東地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

越前岳・黒岳登山のおすすめスポット!

2019年03月13日
富士箱根伊豆国立公園

皆さま、お久しぶりです!

沼津管理官事務所の松岡宏明でございます。

今回は、自分が先日巡視で行ってきた越前岳・黒岳について紹介したいと思います。

越前岳と黒岳は、いわゆる愛鷹山系の一部で、越前岳山頂付近が国立公園第二種特別地域、その周辺が普通地域に指定されています。

十里木高原駐車場からスタートすれば、越前岳山頂まで2時間ほどで登頂できますし、駐車場は無料で、トイレもあるので、初心者の方にもおすすめです!また、登山中に振り返ると富士山が目の前にどーーんと望むことが出来て、楽しく登山ができるのがこのコースの特徴です。駐車場から10分ほど登ったところにある十里木高原展望台は、富士山の景観を気軽に楽しむことができるスポットです。

△十里木高原展望台と富士山

いかがでしょう!目の前に富士山があって、それが気軽に楽しめるなんてすばらしいですね!

先述した通り、越前岳には2時間ほどで到達できるので、それだけでは少し物足りないと思う方には、黒岳にも足を伸ばしてみることをおススメします。というのも、越前岳山頂から黒岳へ向かう道中には、富士見台という場所があり、そこから望む富士山が「富士山の見える風景100選」(http://kanto.env.go.jp/to_2017/post_94.html)に選定されています。その選定地から見た風景が下の写真です!

△富士見台から望む富士山

ここから望む富士山は宝永火口がぱっくりと口を広げている様が目の前に見えるので、非常に印象深いと思います。さらに、この場所は富士山の撮影に一生を捧げた岡田紅陽が幾度となく撮影を行った場所で、今ではまったく馴染みがありませんが、昭和13年に発行された50銭紙幣の図案に採用された富士山は、この場所から撮影されたものになります。岡田紅陽の写真はどれも素晴らしいのでチェックしてみてください。

さてさて、肝心の黒岳山頂からの富士山も素晴らしいですよ!

△黒岳山頂と富士山

黒岳山頂にはベンチやテーブルがあって、越前岳山頂ほど人がいないので静かな時間を過ごすにはうってつけの穴場スポットです。富士山を眼前に望みながらぼーっとして、コーヒーでも飲めれば最高ですね!

越前岳、黒岳のこのコースは初心者の方でも安心して登れるコースにはなりますが、リスク管理も忘れてはいけないポイントです。時期によっては雪が多く雪山の装備(ピッケルや10本爪以上のアイゼン)が必要な場合もあります。自分が登った時は越前岳、黒岳には多少雪が積もっている程度で、雪山装備までは必要ありませんでしたが、チェーンスパイクや軽アイゼンは必ず持っておくことを強く薦めます。そうすれば、下山の時の転倒やスリップのリスクが格段に少なくなり、怪我なく楽しく登山を出来る助けになります。防寒具はもちろんのこと足元の装備も揃えて登山に臨んでみてください。

上記の通り、気軽に楽しく登山ができるコースなので、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。

沼津管理官事務所 松岡宏明(まつおか・ひろあき)