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関東地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

雨天時の富士登山で気をつけること、、!

2019年07月18日
箱根

ついに登山シーズンが始まりました!
昨年の梅雨明けが関東甲信越では6月29日と観測史上最速だったこともあり、今年は何だか梅雨が長く感じますね。

さて、今回は梅雨の時期でも雨風から身を守り、安全で快適に登山をするために気をつけることについて記事を書きたいと思います。

富士山は日本で最も標高が高い(標高3,776m)ということはご存じかと思いますが、標高によって気温にかなり違いがあります。
五合目と、山頂との気温差は昼間で約9度、夜間では約13度、さらに雨風などで衣服が濡れると体感温度はさらに下がります。衣服が濡れてしまうと低体温症のリスクがありますので、レインウェアなどの装備をしっかりと準備してください。

【登山に必要な装備】については下記のリンクを参考にしてください。

http://www.fujisan-climb.jp/erquipment/index.html

▲荒天の中での登山の様子

雨が降ることによって登山道が濡れて滑りやすく転倒してしまう可能性が上がります。雨天時に大股で歩いてかかと接地をしてしまうと滑りやすいので、なるべく歩幅を小さく、つま先から足裏全体で接地する感覚で慎重に歩くことをお勧めします。

また天候が不安定だと霧が濃く見通しが悪い中歩かないといけないこともあります。そうした中では看板など目印になるものを見落としてしまい、道迷いから遭難してしまうケースもあります。

▲霧が濃いため見通しが悪い登山道分岐

霧が発生した場合は夜間でなくともヘッドライトを点灯させて周囲の状況を確認する方もいますが、その場合に注意点があります。白色LEDだと霧の中では光が拡散して遠くまで至らず、視認性が悪くなる場合があります。対策として電球色などの柔らかく暖色系の光を設定できるライトであれば、霧の時でも遠くまで照らされ、安全で快適な登山に役立ちます。

もうすぐ梅雨明けと思いますが、山の天気はすぐに変わってしまい予想は困難です。突然の雨が降ることも多いので、準備を万全にして登山を行いましょう。

最後に晴れた日の富士山での写真で締めたいと思います!


▲吉田ルート【下山道】