アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
北岳で秋のお花が咲き始めました
2019年09月11日みなさん、こんにちは。
南アルプス自然保護官事務所の本堂です。
9月6日に北岳へ巡視に行ってきました。天気予報で6日、7日ともに天候が大きく崩れる予報がなかったせいか、平日にも関わらず多くの登山者で賑わっていました。9月に入って夏の花が終わり、徐々に秋の花が咲き始めています。今回の巡視で見られた植物を紹介したいと思います。
【オヤマボクチ】
北岳には数多くの植物が生育しているのはみなさんご存じですよね。ピンクや黄色、白色で綺麗な花が多いというイメージをお持ちの方が多いかと思います。このオヤマボクチは色としては地味ですが、花は大きく鋭くトゲ状になっていてとてもユニークです。由来は、葉の裏に生える繊維が火起こし時の火口(ほくち)として用いられたからだそうです。よーく目をこらして探してみてください。
【ノコンギク】
秋の低山を代表する植物の1つです。咲いているところによって濃い紫色や少し白っぽい色などさまざまです。群落で咲いていることが多く、鮮やかな紫色がとても綺麗です。広河原で多く見られます。ヨメナという花に似ていますが、ノコンギクには葉や茎に毛が生えていることが特徴です。
△二俣周辺からの北岳
この日は広河原からも北岳山頂がよく見えて、大樺沢ルートを歩いている最中も北岳を見ながら歩くことができました!雨が続いていたせいか、登山道には水が流れこんでいました。靴底が濡れたまま岩の上を歩くと滑ることもありますので、歩行の際は十分に気をつけてくださいね。登山道脇ではトリカブトやサラシナショウマ、二俣周辺にはキオンやミヤマアキノキリンソウ、ヤマハハコが咲いていました。
△白根御池小屋から見た北岳方面
午後になると一変し、北岳山頂はガスの中。ついさっきまで晴れていたのに、一瞬にして真っ白になってしまいました。午前中は晴れていても午後になったらガスに包まれたり積乱雲が発達して雷が発生したり、¨天気予報は1日晴れ予報だったけど雨が降った¨などは山でのあるあるです。今週末は3連休!予報を見ると大きな崩れはなさそうですね。大きな崩れがないからといってお昼過ぎから歩いたり、重くなるから雨具を持ち歩かないということがないようにしてください。早出早着を心がけ、天気予報に関わらず雨具を携帯するようにしてください。みなさんにとって素敵な3連休になりますように♪