アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
北岳、色づき始めました
2019年10月01日みなさん、こんにちは。
南アルプス自然保護官事務所の本堂です。
秋晴れを狙って、9月25日に北岳へ行ってきました。3日間ほど晴れの日が続く予報ですが、この日は週の半ばだったこともあり、すれ違う登山者は両手で収まるほどの人数でした。
3週間前にも二俣周辺の巡視へ行きましたが、3週間で景色が変わりました!
△9/6撮影 △9/25撮影
25日撮影のほうが少し低い地点からの撮影になっていますが、ほんのり色付いているのがお分かりでしょうか?すこーしオレンジ色っぽくなっていますよね。標高が高いところではもっと綺麗に色付いているのかもしれません。
ここ数日でかなり冷え込み、標高が高い山小屋では¨バケツに氷が張った¨との声をちらほら聞きます。下界ではまだ半袖で活動していられますが、立ち止まる時間が長いと寒さも感じられます。朝晩の冷え込みも夏季シーズンと異なり、寒くなっているので暖かい服装で登るようにしてください。
山は紅葉が進んでいるというのに、二俣では高山植物を楽しむことができました。数は少ないですが、元気よく咲いている子たちを紹介します!
【ヤマハハコ】
先端に白と黄色のドライフラワーのような花を付けます。二俣周辺にたくさん見かけます。漢字では「山母子」と表します。ミネウスユキソウに似ていますが、咲いている標高や花弁に大きな違いがあるので、区別は付くかと思います。
【タカネナデシコ】
花弁の先端が細く、深く糸のように裂けています。形がユニークで一度見たら忘れない形です。鮮やかな色をしているので、お花畑の中でも一際目立ちます。この花を初めて見たとき、とて目立っていて惹きつけられたのを覚えています。
他にも以前の日記で紹介した¨オヤマボクチ¨や黄色い大きな花を付ける¨キオン¨、秋の訪れを感じさせる¨トリカブト¨が咲いていました。展望がないときは足元に注目して登ってみてくださいね。
今日から10月ですね。南アルプスはあと1ヵ月ほどで閉山です。南アルプス南部では多くの山小屋が営業を終えました。また、10月中旬には北部の山小屋でも営業を終了する小屋があります。登山の計画をされる方は泊まる予定の山小屋に事前に連絡してみるのがよいでしょう。昨年は10月に北岳でまとまった降雪がありました。今年はいつ頃から降り始めるのか楽しみです♪