ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2020年4月30日

3件の記事があります。

2020年04月30日【小笠原】#STAYHOME巡視

小笠原国立公園 玉井徹

こんにちは

外出自粛中の息抜きにおうちで小笠原国立公園を巡視してみませんか。

Googleマップのストリートビューでは小笠原の海から山まで見ることができます。

父島高山周辺 振り向くと天然記念物の南島がよく見えます。

とっても気持ち良さそう。

兄島海域公園地区 おうちでスノーケリングまでできます。

素晴らしい時代ですね。

事態が収束しましたら、ぜひ体感しに来て下さい。

玉井

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2020年04月30日制札調査って?

佐渡 菅野萌

皆さんこんにちは。

佐渡自然保護官事務所の菅野です。

佐渡では424日に今季初の野生下トキのヒナ誕生が確認されました。

▲静止画だとわかりにくいですが、黄色の丸で囲っているところにヒナがいます 

昨年4月に着任した時は、すでに営巣・抱卵しているペアがほとんどであったように記憶していますが、今回はトキがペアで行動するようになる12月下旬頃から、ずっと見守ってきたので、喜びもひとしおです!

さて、佐渡のアクティブ・レンジャーの業務で「野外」といえば、ほとんど野生下トキのモニタリングなのですが、今回はちょっと違う「野外」での業務についてご紹介します。

その1つが国指定鳥獣保護区の制札(せいさつ)調査です。

制札?さて何のことやら?と思った方は下の写真をご覧ください。

山の中や道路脇で見たことがある方もいるのではないでしょうか。

制札とは、鳥獣保護区を示す看板のことなのです!

「鳥獣保護区」とはその名の通り、鳥獣の保護を図る区域であるため、狩猟が禁止されています。

また、佐渡にある「国指定小佐渡東部鳥獣保護区」の中には「特別保護地区」というものがあり、その区域では木や竹の伐採など、一定の開発行為が規制されます。

鳥獣保護区の制札は一般道路の脇などに設置されていることが多く、車を使って設置状況を調査することができるのですが、国指定小佐渡東部鳥獣保護区内の特別保護地区の制札は山の中にあります。

この時ばかりは、車を使ってのモニタリングで楽をしている足に鞭打って、歩かなくてはなりません・・・!

(楽をしているのは足だけで、モニタリング自体は楽な業務ではありませんよ・・・!)

▲道路沿いの制札調査の場合      ▲山の中の制札調査の場合(ひたすら歩きます・・・)

制札に辿り着いたら、設置状態や支柱・板面のサビ具合などをチェックし、記録を取っていきます。周りの雑草が伸びていたら草刈りをし、傾いたり、倒れてしまっている制札を直すこともあります。

 

▲支柱のぐらつき具合はどうかな・・・?

意外とやることが多いので、持ち物もたくさんあります。

かなづち、ドライバー、スコップ、草刈り鎌、ナタ、カメラ等々・・・

特に山の中に入るときは、救急箱や、飲み物・行動食も忘れてはいけません。


それから、制札調査中にトキを見つけた場合に観察記録を取れるように、トキ識別表や無線などのモニタリングセットも必ず持って行きます!

▲識別表や無線などのモニタリングセット 

今回はモニタリング以外の野外業務についてご紹介しましたが、佐渡のアクティブ・レンジャーが野外に出るときには、いつでもトキのモニタリングができるよう準備をしているのです!

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2020年04月30日#STAY HOME 「奥多摩植物観賞会」

秩父多摩甲斐国立公園 小林真弥美

みなさん、こんにちは。

秩父多摩甲斐国立公園、奥多摩自然保護官事務所の小林です。

撮影は少し前にはなりますが、、

奥多摩では冬芽が芽吹き、開花があちこちで進んでいました。

地味!なのにかわいい!なのに目につく!奥多摩の植物をお見せします。

まずはこの花!

「ニリンソウ」

ニリンソウというからにはイチリンソウとサンリンソウもあります。

花が2輪つくからニリンソウ?3輪だからサンリン・・いいえ。そうとは限らないのです。

花が1輪と決まっているのはイチリンソウだけなのです。なんとまあ。

葉っぱもかわいいですよね。

この葉っぱは、毒を持つトリカブトの葉に良く似ているので、

山菜であるニリンソウと間違えてトリカブトを食べちゃう人もいるらしいとか・・・

※ちなみに「イチリンソウ」の葉は「ニリンソウ」の葉より細くて切れ込みが深いので

あまり似てはいませんが、秩父多摩甲斐国立公園の指定植物なので採らないように注意して下さい。

続いてはこの花!


「イワウチワ」

花が扇風機みたいだから「ウチワ」なのか?でも昔は扇風機なんてなかったはず・・

と思っていたら、「葉」がうちわみたいだから、という理由だそうです。およよ。

今年は例年より咲いている数がだいぶ少なくない?という声が多数寄せられています。

場所によっては、マナーを知らない人が大勢見に来たことで、

踏まれたり地面が削れて少なくなったのではないか、と思われるところもあります。

高山植物に興味を持ってもらえるのは国立公園として限りない喜びですが、

気軽に行ける場所だからこそ 歩道をはみ出ての写真撮影は植物を殺すことになる、と

声の出せない植物に代わって私からお知らせします。

さて、まだまだあります、次の植物は??

おっと?チョウがいました。

「スジグロシロチョウ」です。

近寄っても全然逃げないんです。

寝てるらしいです。チョウも昼寝です。ぐーーっと。

花なのに花感が薄いシリーズでいきます。

「イロハモミジ」

モミジって花咲くんや・・という第一印象からの米粒くらいの花!小さい!

写真中央の房の真ん中の花びらが開いているのですが、見えますでしょうか??

この咲いてるのか咲いていないのか分からないところがモミジらしくて素敵ですね。

「フサザクラ」

この赤い房を触ると、花粉がぶわぁぁあっとでてきます。

色んな花粉の飛ばし方があっておもしろいですね。

そして「はなびらが無いと花という感じがしない」というのは花への偏見なのかもしれません。

そろそろ花は見飽きた・・・

そんな方に一息、

「アオゲラ」

下から見ると白い幹と同化して、でかいこぶがあるように見えましたが、このいかにもふわふわそうな羽毛・・・奥多摩で良くみかけるキツツキ目のアオゲラでした。

さて、気を取り直してひっそりシリーズ

「イカリソウ」

これは花の形がイカリに似ているから、という名前の由来です。

私は蜘蛛にしか見えません。

なんだか由来の話ばかりしていますね・・

花の色が違ったので、違う種類かと思ったのですが、このほかにも同種で白色のものがあるそうです。

「コチャルメルソウ」

そろそろみなさんも分かってきたでしょうか?

この名の由来は?

はい、楽器のチャルメラに似ているから。

・・鳥より名前の由来が安直な気がします。

さいごに

コロナウイルス感染拡大防止の政府方針を受け、秩父多摩甲斐国立公園内の関係市町村では、施設・駐車場等を閉鎖しており、この連休中は公園内の利用を自粛して頂くようお願いしています。

皆さんが一刻も早く秩父多摩甲斐国立公園に来られるよう、今はおうちで自然を楽しめる環境を作っていきたいと思います。

山への愛は失わずにどうか安静にお過ごし下さい。

*「#STAY HOME」について*

信越地方環境事務所から動き出した「#STAYHOME おうちで国立公園を楽しもう!プロジェクト」に基づいて実施しています。

現在、新型コロナウイルスの感染拡大防止のための外出自粛により、国立公園を訪れていただくことができない状況です。このプロジェクトは、来訪を楽しみにされていた方に向けて、また、収束後に国立公園の美しい自然や文化を満喫したいと思っている多くの方に向けて、国立公園の魅力をインターネット上で多く情報発信し、外出自粛の促しを進めていこう、というものです。

早期収束に向け、みなさまのご理解ご協力をお願いいたします。

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