アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
トキの卵についてきたミクロな生きもの
2020年06月02日
佐渡
皆様、こんにちは。
佐渡自然保護官事務所の近藤です。
先日、回収したトキの卵殻(※)の写真を撮影していると、不思議な生きものがいるのに気が付きました。
<撮影していた卵殻。卵殻には土などが付着してきます。>
大きなハサミをもったミクロな生きもの。
アップで見てみると...
<青い目盛り1つが1mmです>
大きなハサミの他に脚は8本。サソリ?何だ、これ?
調べてみると、カニムシの仲間ということが分かりました。
カニムシは、地表や土の中にいて、ダニなどの小さな動物を補食するそうです。
ミクロの世界の捕食者、カニムシ。
生きものの世界の奥深さを垣間見たようでした。
アクシデントで採取してしまったカニムシは、心苦しいですが、トキの卵殻と一緒に佐渡自然保護官事務所の冷凍庫に保存されています。
※野生下のトキの卵殻回収について
野生下のトキが繁殖をやめてしまった場合等に巣の下へ行き、卵殻回収を行います。産卵数や有精卵率などを調べ、得たデータはトキ野生復帰事業に活用します。