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関東地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

三伏峠で植生復元活動

2020年06月25日
南アルプス 本堂舞華

みなさん、こんにちは。

南アルプス自然保護官事務所の本堂です。

先日、静岡県と南アルプス高山植物ボランティアネットワークが中心となり、ボランティアの方々と行っている三伏峠の植生復元活動に参加しました。19日に都道府県をまたぐ移動が緩和されたとはいえ、直近2週間不要な外出をしない、体温測定を行い、体調管理を行う、当活動には5年以上の参加歴があり登山道を把握している等の制約をクリアされている方のみの参加となりました。

今回の主な作業は夏季(初夏から晩秋のみ)に設置する季節型の防鹿柵の立ち上げと常設されている金属製柵のメンテナンスです。(各柵の説明についてはこちら

防鹿柵設置の作業は時折、防鹿柵の中に入っての作業になります。

植生に大きな踏圧がかからないようにするために、登山靴から地下足袋に履き替えます。

参加されたボランティアの方々はベテランさんばかり。



ポールを支柱に差し込み、ネットをかけるという作業を行いました。すごく簡単そうに思われるかと思いますが、ポールにネットをかける作業はなかなか大変なのです。防鹿柵の高さが1.8メートルほどあり、背の低い私はなかなか手が届かず・・・。経験豊富なボランティアの方々によってあっという間に柵の立ち上げ及び補修が行われました!来年は手が届くように身長を伸ばせるように頑張ります。

作業中は青空が一瞬見えたり、一面霧になったり。なかなか安定しない天候ではありましたが、防鹿柵の中にはシナノキンバイやサンカヨウ、ミヤマクロユリなどが咲いていました。

△シナノキンバイ

△サンカヨウ

三伏峠はシカの食圧により、一時は草原化したものの、平成19年、20年、24年に設置した防鹿柵の成果もあり、緑の濃さや植物の高さなど、徐々に植生が復元しています。

△ミヤマクロユリ

中でも、ミヤマクロユリの株数は設置当時に比べてかなり多くなっているようです。自然のバランスは1度崩れてしまうと、元の状態に回復するのには長い時間が必要になります。時間はかかってしまっても、徐々に植生が回復しているようすを見ると、防鹿柵の設置、撤去の地道な作業もやり甲斐を感じます。いつの日か、ニホンジカの食害を受ける前のお花畑が戻ってきてくれることを祈りながら、今後の植生復元活動に取り組んでいこうと思います。