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関東地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

富士山の麓に9年ぶりの自然現象!

2020年07月30日
富士箱根伊豆国立公園

こんにちは。富士山周辺の例年の梅雨明けは7月20日前後ですが、なかなか梅雨が明けません。雨にも飽きてきたので、そろそろ青空の下に映える富士山を拝みたいです。


ただ、この大雨、長雨のお陰で富士山の麓に2011年以来9年ぶりの自然現象を見ることができました!


富士山の山梨県側には「富士五湖」と呼ばれる5つの湖の湖(山中湖、河口湖、西湖、精進湖、本栖湖)があることはご存知の方も多いと思いますが、その精進湖の近くに「幻の赤池」が出現しました!富士五湖に続く「第六の湖」とも呼ばれています。

国道139号線瀬々波橋から見下ろした赤池(7月21日撮影)

樹々の中にひっそりと現れた幻の池(上に見えているのが瀬々波橋です)(7月21日撮影)

この赤池は地下で精進湖とつながっていると言われていて、大雨が降り精進湖の水位が上昇しないと出現しません。2012年に富士五湖で仕事を始めてからずっと見てみたいと思っていたので、長雨に耐えたご褒美をいただいた気持ちです。

赤池のイメージ図

精進湖自体、かつて1万5千年ほど前にできたと言われている「せの湖」という大きな湖が噴火で流れ出た溶岩流によって3つに分断されてできた湖の一つです。そのため、西湖、精進湖、本栖湖も地下でつながっていると言われていて標高が同じです。湖の周りには火山活動の痕跡であるゴツゴツした溶岩を見ることができます。


日々過ごしていると富士五湖の自然の多くは富士山の火山活動よってつくられた、ということをつい忘れてしまいがちですが、今回の赤池の出現が思い出させてくれました。


赤池は7月中旬に出現し、少しずつ小さくなっているので、見られたらラッキーかも?

7月16日には棒(赤矢印)付近まで水があったそうです(7月21日撮影)


*池の近くに行く際に、「キャンプあかいけ(TEL:0555-87-2885)」に駐車される際には施設に一言お声がけください