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関東地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

梅雨の箱根植物

2020年07月13日
富士箱根伊豆国立公園 山口光子

皆さん、こんにちは。

富士箱根伊豆国立公園管理事務所の山口です。

今年の梅雨は、本当によく降りますね。箱根もかなりの雨量です。

この雨による被害が少ないと良いのですが。

なかなか巡視にもいけず、もやもやする日々が続いています。

さてそんな中、箱根パークボランティアさんたちは、新型コロナウイルス感染予防の観点から中止していた活動を一部再開しています。先日7月10日金曜日にも、ビジターセンター周辺の「自然情報収集活動」が行われていました。感染症予防の対策をしっかりと行い、皆さんそれぞれ密を避けて、自然情報を収集しています。その結果が、ビジターセンター内の一角に貼り出され、お客様たちへの情報提供となっています。

この日の成果を直接聞いて、私も思わず公園内へ観察に行ってみました。

パークボランティアさん方に、丁寧に場所を教えて頂けたので、すぐに出会うことが出来ました。

【オカトラノオとウラギンヒョウモン】

雨の止み間に、給蜜に来ていました。

どちらも珍しい植物・蝶というわけではありませんが、この季節らしい旬の生き物です。

【カキラン】

この時期に柿色の可愛らしい花をつけることから、この名が付いています。

神奈川県では絶滅危惧IB類になっているラン科の植物です。

私は初めて目にすることが出来ました。

【木性ベンチの側面が、不思議な赤色に】

こちらをよく見てみると・・・

【イオウゴケ】

通常はもう少し、硫黄が噴出するような火山帯にあるはずの地衣類です。

大涌谷という火山帯が近いので、箱根ビジターセンターでも観察できてしまったようです。

別名モンローリップ、マリリンモンローのようなセクシーな唇という名を持つ生き物です。

こちらも私は初観察でした。

パークボランティアさん方の「自然情報収集活動」のおかげで、私も簡単に季節の生き物たちに出会うことが出来ています。こういった案内は重要ですね。梅雨の季節でも、箱根ビジターセンターでは誰もが気軽に散策を楽しめる工夫がされています。近くを通った際には、是非一度立ち寄ってみてください。新しい発見があるかもしれません。

「湖尻」にある箱根ビジターセンターHP →http://hakonevc.sunnyday.jp/

今後の親しむ運動イベント情報 →http://hakonevc.sunnyday.jp/shitashimuundou.html