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関東地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

【小笠原】感動のご対面@母島

2020年07月27日
小笠原

ついにこの子達に出会ってしまいました・・・!!

その名も「オガサワラオカモノアラガイ」です。

ゼリー状でナメクジに似た見た目をしていますが、カタツムリなのです。

木の上で暮らしているカタツムリで、標高の高い湿った林内にいたために

このように殻が小さく進化しました。

▲オガサワラオカモノアラガイが暮らす湿性高木林@母島石門

この日は天気が悪く、土砂降りの雨が降った後の林内はオガサワラオカモノアラガイのパラダイスでした。

心なしか雨が降って嬉しそうに見えるような・・・?

私は出会えませんでしたが、実は小笠原固有種のオカモノアラガイ科はもう1種類います。

「テンスジオカモノアラガイ」といい、先ほどのオガサワラオカモノアラガイより大きな殻を持っています。

▲テンスジオカモノアラガイ

どちらの種類も以前は父島・母島に分布していましたが、父島はプラナリアの影響を受けて絶滅してしまいました。

母島は貝食性のプラナリアである、ニューギニアヤリガタリクウズムシが侵入していないため、このように固有のカタツムリをたくさん見ることができます。そして、固有の生き物たちを守るには、新たな外来生物の侵入を防ぐことが大切です。母島では、外来生物の侵入手段として憂慮されている「土付き苗」に対しての取り組みが始まりました(文末【ははの湯について】参照)。

天気がイマイチな日は何をしてすごそうか迷いがちですが、是非マイマイ探しに出かけてみてはいかがでしょうか。

【ははの湯について】

母島では外来の動植物が侵入するのを防ぐために、土付き苗温浴施設「ははの湯」がオープンしました。土付き苗には様々な外来生物が潜んでいることがあり、島の固有の生き物の天敵を意図せずに持ち込んでしまう可能性があります。母島に土付きの苗を持ち込む際には、港で温浴処理を実施しますので、下記までお問い合わせください。

04998-3-2577(環境省 小笠原自然保護官事務所 母島事務室)