アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
【小笠原】Buteoを探して
2020年09月04日
小笠原
【小笠原】Buteoを探して
こんにちは!小笠原の鈴木です。
私が来島した6月頃と比べると、日が暮れるのが随分早くなったような気がし、秋の訪れを感じます。
先週、8月中旬に父島で保護されたオガサワラノスリの放鳥を行い、その個体の巡視を1週間にわたって実施していました。
【オガサワラノスリ(幼鳥)】
巡視は放鳥を行った地域を中心に実施したのですが、見つからない。
オガサワラノスリを見つけてもかなり遠くにいて放鳥した個体かどうか識別ができなかったり、巡視を始めた途端に大雨が降りはじめたりと大苦戦。
結局、最終日まで放鳥した個体を見つけることはできず、元から簡単なことではないと分かっているつもりだった、大自然の中で1個体を探すことの難しさに気づかされました。
ちなみに放鳥したオガサワラノスリですが、放鳥後しばらくはその場にとどまっていたものの、数時間後には遠くへ飛んでいったようなので、すでに人目につかない場所まで移動していたのかもしれません。
いつの日か元気に小笠原の空を飛び回っている姿を見つけたいと思います。
【オガサワラノスリ Buteo buteo toyoshimai】
小笠原で繁殖が確認されている唯一の猛禽類で年間を通して父島と母島どちらの有人島でも見ることができる小笠原の固有亜種です。
父島では比較的簡単に見ることができるオガサワラノスリですが、生息範囲が狭小なため個体数が少なく、国内希少野生動植物種に指定さています。