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関東地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

野生動物との共生

2021年06月23日
箱根 高木俊哉

AR日記をご覧の皆さま、こんにちは。

箱根の高木です。

最近、巡視をしている最中に珍しい光景に出会うことがありました。

こちらの写真に何が写っているかわかりますでしょうか。

ヒガシニホントカゲの幼体同士が接近しています。

左の個体の方が体長が小さいようです。

その小さい個体が大きい個体をじっと見つめています。

この後どうなるのか気になり観察を続けることにしました。

その後じりじりと小さい個体の方が近寄り、、、

そしてちょっかいを出し、消えていきました。

近すぎて連なっているようにも見えますね。

ちょっかいを出された個体と言えば、、、動じない個体なのでしょうか、

接触されてもほとんど動きはありませんでした。

そんな彼(オスでしょうか?)が気になり、私ももう少しだけ近寄って撮影してみることにしました。

、、、逃げません。

警戒心が強ければとっくに逃げている距離ですが、どのような経験をしてきた個体なのでしょうか。

近づいてしまった手にも逃げることはありませんでした。

野生動物との距離が近くなった、束の間の楽しく緊張の瞬間でした。

しかし、全ての動物に対してこの瞬間が訪れるとは限りません。

最近、箱根地域でツキノワグマの目撃情報がありました。

実は、調査により箱根には少ないながら恒常的にクマが生息している可能性が高いと過去に論文で発表されています。

当たり前ですが、クマとの間では先ほど私が行ったトカゲとの接触のように不必要な接近は起こすべきではありません。

今のところ、被害が出ている情報はありませんが、様々な野生動物と上手な付き合い方をしていきたいと改めて感じるきっかけになった出来事でした。

仙石原地域でのツキノワグマの出没情報について(箱根町)

http://www.town.hakone.kanagawa.jp/index.cfm/6,24602,16,115,html

クマ類に遭遇した際にとるべき行動[PDF:834KB]