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関東地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

天然のドライフラワー

2021年11月11日
南アルプス

みなさん、こんにちは。

南アルプス自然保護官事務所の本堂です。

多くの方がご存じかと思いますが、南アルプス国立公園にはたくさんの種類の高山植物が咲きます。ピンクや黄色、白など色も形もさまざまです。綺麗に咲く高山植物もいいですが、花が終わると、花が落ちたり、来年に向けて実を付けたりします。その姿はまさに天然のドライフラワーです♪

左は「日本のエーデルワイス」とも呼ばれるミネウスユキソウ。葉はうっすら白く、薄雪が積もっているようにも見えるのが特徴的です。タイツリオウギは、実を見てお気づきの方もいらっしゃると思いますが、見ての通り、「鯛釣り」のように見えることが名前の由来です。実の形通りにクリーム色の花を付けます。花といっても、タイツリオウギはマメ科に属しており、マメ科の実はライチョウの大好物です♪どちらも秋頃の稜線を彩る花です。

今年度のアクティブ・レンジャー日記でもご紹介したミヤマムラサキ。可愛らしい水色の花びらが疲れを癒やしてくれます。今年も北岳や荒川岳で見つけることができました。同じ場所で撮影された個体ですが、開花の時期と面影があるような、ないような・・。きっと今頃は雪の下でしょうか。来年もこの場所でミヤマムラサキを見られることを期待しています。

早いもので11月3日をもって、芦安・奈良田-広河原の交通機関の運行が終了しました。昨年度はコロナウイルスの影響で南アルプス山域はほぼ閉山状態、今年度はそれぞれの施設や山小屋で対策を行ってきました。みなさんのご理解・ご協力のおかげで大きな事故や感染者なく、シーズンを終えることができました。来年度はどのような社会情勢になっているのか全く予想が付かないですが、多くの皆さんに南アルプスを楽しんでいただきたいと思います。

最後に・・白鳳渓谷の紅葉です。芦安-広河原間で紅葉が綺麗に見る事ができるおすすめの場所と自負しているお気に入りの場所です。晴れの日もいいですが、ガスが漂う紅葉も好きです。来年の紅葉の時期、ぜひ注目していただきたいスポットの1つです!