
アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
様々な管理者により管理される登山道
2025年06月30日
檜枝岐
みなさん、こんにちは!
尾瀬は新緑がとてもきれいな季節になってきました。
1か月前まで茶色だった湿原も、すっかりきれいな緑色。
尾瀬は新緑がとてもきれいな季節になってきました。
1か月前まで茶色だった湿原も、すっかりきれいな緑色。
そして、青々とした湿原にどこまでも続く木道!
尾瀬内に敷き詰められた木道の総延長距離は約60㎞!
東京の山手線一周の距離が約34.5㎞なので、山手線約2周弱ということになります。なんとも、長い!
ですが、尾瀬の登山道は木道だけではありません。木道以外の登山道も含めると総距離なんと130㎞!(※事業執行されていない登山道は除く)
この登山道は現在、群馬県、福島県、新潟県、片品村、檜枝岐村、東京パワーテクノロジー、環境省の7団体によってそれぞれ管理されています。
そんな中、先日、新潟県によって管理されている登山道(小沢平裏燧線)の橋掛け、道整備のお手伝いに行ってきました。
東京の山手線一周の距離が約34.5㎞なので、山手線約2周弱ということになります。なんとも、長い!
ですが、尾瀬の登山道は木道だけではありません。木道以外の登山道も含めると総距離なんと130㎞!(※事業執行されていない登山道は除く)
この登山道は現在、群馬県、福島県、新潟県、片品村、檜枝岐村、東京パワーテクノロジー、環境省の7団体によってそれぞれ管理されています。
そんな中、先日、新潟県によって管理されている登山道(小沢平裏燧線)の橋掛け、道整備のお手伝いに行ってきました。
尾瀬で最も?秘境にある?登山口
檜枝岐村中心部から国道352号線をくねくねと新潟方面に車で30分程走るとある小沢平登山口。
橋かけ作業
小沢平登山口から登山道を約7~8分歩いた所にあるトクサ沢。
トクサ沢の橋はシーズンが終わると、積雪対策の為、尾瀬ルート活性化委員会の方々によって一旦撤去され、尾瀬のシーズンが始まりに再度掛けられます。
トクサ沢の橋はシーズンが終わると、積雪対策の為、尾瀬ルート活性化委員会の方々によって一旦撤去され、尾瀬のシーズンが始まりに再度掛けられます。
なぜ、わざわざ橋げたを木に括りつけるのか?と、お思いの方もいらっしゃるでしょう(私もそう思いました(笑))。地べたに置いておくと積雪でこの単管パイプが潰れてしまうのだそう。
積雪で単管パイプが潰れる?!って… 驚きでしかありません。
雪の脅威と地元の方々の生活の知恵?に驚かされます。
積雪で単管パイプが潰れる?!って… 驚きでしかありません。
雪の脅威と地元の方々の生活の知恵?に驚かされます。
水の集まる沢ー高石沢のロープ張り替え
私が初めて小沢平からのこのルートを歩いたのは3年前、その時からここはロープしかなかったのでずっとそういう場所(川の中を歩いて渡る場所or飛び石を渡る場所)と思っていたのですが、実は以前はココにも尾瀬ルート活性化委員会の人達によって毎シーズン設置撤去していた橋が架かっていたそうです。
この高石沢は御池田代の小川、入深沢、出戸深沢の水が全てこの沢に集まってきているため、雨が降ると沢の水がかなり増水する場所となっていて、以前掛けられていた橋も設置後すぐ、雨による川の増水で流されたのだとか…。
水の豊富な尾瀬は、雨による増水で橋が流されてしまう場所があり、掛けては流されるの繰り返し。
高石沢には今、橋の代わりに掴んで渡る用のロープが掛けられています。
今回は古くなったロープの張替えをしました。
この高石沢は御池田代の小川、入深沢、出戸深沢の水が全てこの沢に集まってきているため、雨が降ると沢の水がかなり増水する場所となっていて、以前掛けられていた橋も設置後すぐ、雨による川の増水で流されたのだとか…。
水の豊富な尾瀬は、雨による増水で橋が流されてしまう場所があり、掛けては流されるの繰り返し。
高石沢には今、橋の代わりに掴んで渡る用のロープが掛けられています。
今回は古くなったロープの張替えをしました。
残る時間でできる限り先の登山道まで草刈りをしたのですが、この冬、かなりの積雪量があった尾瀬、この辺は巨木も多く、登山道上に大きな倒木が沢山ありました。登山道をふさぐ巨木を一つでも多く除去しようと時間が限られる中、最後の最後まで大きな倒木の撤去に奮闘してくださいました。
橋掛けに、ロープ張りに草刈り、限られた時間の中で今回作業できたのは小沢平燧ケ岳線のうち、ほんの一部だけでしたが、普段、環境省直轄登山道以外の整備に関わることがない中、尾瀬ルート活性化委員会の人たちのと一緒に作業させていただき、他管理者の方達の管理歩道への思いを知ることができたのはとても良い経験となりました。
★小沢平からのルートは、途中巨木の森があったり、何個かの沢を渡り、渋沢では硫黄泉による白濁した沢水が見れたり、と、個人的には魅力が沢山詰まったルートだと思いますが、反面、小沢平登山口へのバスは1日2本(予約制)と、利用者の少ないこともあり、登山道がわかりにくくなっている個所もある中々難易度の高いルートかと思います。この登山道に限ったことではないですが、入山の際はしっかりとした装備、登山道アプリの使用や、道中のピンクテープの確認、登山道計画はしっかりと立てた上で、安全な登山をお楽しみください。