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関東地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

春の奥日光

2025年07月03日
日光 鈴木研司
こんにちは。日光国立公園管理事務所の鈴木研司です。
残雪が多い4月でしたが、5月半ばには暖かい日も現れ、時には暑く感じることもありました。6月になり梅雨に入ったと思っていたら、6月下旬には晴れて高温の日が続き、7月一週目には梅雨も明けそうです。ここ数日は不安定な天気で昼頃からにわか雨や雷雨です。

奥日光の短い春を見てきました。

4月17日
いろは坂を登る前なので奥日光ではありませんが、鳴虫山からの景色です。満開になる少し前のアカヤシオとその先に見えるのは、まだ雪が残る女峰山です。

4月22日
湯川沿いで見つけました。サンショウウオの卵塊です。雪解けの水は冷たく、澄んでいます。

4月30日
明智平から茶ノ木平に向かう途中です。華厳滝、中禅寺湖がアカヤシオと共に見えます。そして男体山の斜面(写真右側の斜面)の奥、遥か遠くに白根山も見えます。

茶ノ木平に近づくと白根山が良く見えます。白根山の頂上付近にはたくさんの雪が残っています。今年の冬はここ数年の中では雪の多い冬であったと思います。アカヤシオの開花も昨年よりは遅いような気がします。そのためでしょうか、花は一斉に咲き花の数が多く感じます。

奥日光に長く住まれている方は「この冬は確かに雪が多いけど、まとめてドカッと降るだけでそんなに厳しい冬と言うわけではない。以前は気温ももっと低くて、毎日雪が降り続く感じだった。」と話してくれました。「確かに。」と思います。

茶ノ木平にある小さな谷間です。雪解けの水でしょうか。谷間にはわずかですが水が流れています。その一部の水溜りのような場所には、カエルの卵がありました。

オタマジャクシの形にだいぶ近づいています。写真ではよく分からないのが残念です。

5月26日
中禅寺湖南岸です。そろそろ開花の時期も終わりを迎えるアズマシャクナゲが咲いていました。

ギンリョウソウも林立しています。

シロヤシオ(ゴヨウツツジ)が満開です。

ヤマツツジも満開。5月の中禅寺湖畔には、植物にうとい私にもわかる花がたくさん咲いています。

中禅寺湖を一周するのはなかなか大変ですが、二回に分けると良いかもしれません。一回目は菖蒲ヶ浜から中禅寺湖北岸を歩き千手ヶ浜まで、高山山頂を経由して中禅寺湖北岸に出るのもよいコースです。二回目は千手ヶ浜から南岸を歩いて歌ヶ浜まで。普段見ることのない景色を楽しむことができます。
 
 
6月6日
白根山です。天気は晴れ。

白根山から北側を望むと、菅沼と遠くには燧ヶ岳が見えます。

麓では開花時期が過ぎた花も、標高を上げるとちょうど満開だったりします。タイミングが良いと同じ種類の花を追いかけることもできます。
以前の夏に比べると奥日光も随分と暑くなりましたが、それでも平野部よりは格段に涼しいです。是非、奥日光に避暑においでください。
【追記】
サムネイルの写真を載せます。6月に湯ノ湖畔で見かけたアナグマです。人間が、かなり近づくまで無警戒でのんびり生きています。優しく見守ってください。