関東地域のアイコン

関東地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

奥多摩町マナーアップ強化キャンペーン

2022年09月09日
奥多摩 小林真弥美
みなさんこんにちは。
奥多摩自然保護官事務所アクティブレンジャーの小林です。
ヒバカリ
オタマジャクシの海を食すヒバカリ(2022/6/7 撮影)
6月の巡視中はよくヘビを見かけましたが、最近はきのこをあちこちに見かけますね。
山に登る度に季節が流れていくのが分かります。
 
さて、8/6~8/16に “マナーアップ強化キャンペーン”として、奥多摩町氷川渓谷周辺で、町役場をはじめ地域事業者の方たちとゴミ拾い&河原の利用者に声かけを行いました!
 
場所は下図の赤線場所です。
氷川渓谷の地図
活動場所
何を声かけしたかというと、
・ゴミの持ち帰りのお願い
・持ち帰りに困っていたら、観光協会で販売している有料ゴミ袋&回収の案内
・直火でバーベキューをしている人へ、河原の保護のため、やめて頂くよう声かけ
・テントを設営している人へ、法律で禁止されているため、やめて頂くよう声かけ
・外国人利用者の方の情報源を調べるためのヒアリング
などを行いました。
 
さらに、直火跡の現状復旧(炭を回収して石を散らす作業)を行いました。
写真
直火跡回収の様子
氷川渓谷周辺では、近年マナーの悪い利用者の方が増え、ゴミやテント・バーベキュー台をそのまま置いて行ったり、トイレの個室の中に置いて行ったり、地域のゴミステーションに捨てて行ったりする事例が後を絶たず、地域の方にも多大な迷惑がかかってしまっている状況でした。
ゴミの写真
町のゴミステーション内に捨てられたキャンプゴミ
また、氷川渓谷の河原は第二種特別地域という区域のため、テントの設営は法律違反になってしまいます。
さらに、直火については自然公園法という法律では禁止されてはいないものの、河原の保存という面では好ましくない行為になります。
 
これらを受けて、地域の方の熱い想いにより総勢27名の方がご参加頂き、実施することが出来ました。
 
利用者数に関しては、キャンペーン期間中の11日間で記録した利用者数は約1243人で、
うち外国人は約657人、と半数を占めていることが分かりました!
実際に現場に出てみても、圧倒的に外国人が多い印象で、情報源は主にインスタやTikTok、知人からの紹介のようです。
 
来年度に向けての対策としては、ゴミは捨てて帰れないことや、テントでの宿泊はできないということ等のルールを知らない人へのマナー啓発、またSNSや多言語での発信が効果的になってくるだということが分かりました。
 
 ********************************************
 
料金を取っていない河原では、ゴミを回収してくれるところはありません。
みなさんも、河原でバーベキューをされる時はゴミを減らした状態で食材を持ってきたり、調理してから持ってきたり、ゴミは持ち帰ることを前提にしましょう。
 
きれいな川のそばでいつまでも楽しんで利用できるように、みなさんで協力しあいましょう。