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関東地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

今シーズン1の夕焼け!?

2022年10月19日
南アルプス 海藤愛結

皆さん、お久しぶりです。
南アルプス自然保護官事務所の海藤です。


すっかり秋を感じられる季節になりましたね。
10月中旬頃、北岳にいくつか設置されているセンサーカメラのメンテナンスを行いました。

白根御池小屋から草すべりを上がっていくと、標高が上がるにつれて綺麗な紅葉がみられました。
すでに葉が落ち始めている木々や草花もあります。
今はもう、ここのあたりは紅葉も終わり葉が落ちている頃でしょうか。

 
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紅葉
1日の業務を終え、山小屋で休憩していると山小屋の方のこんな声が聞こえてきました。
「夕日見た方がいいよー!!」
その呼びかけを聞いて外に出てみると…そこにはこんな景色が広がっていました。
※大画面でお届けします。
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北岳肩ノ小屋からの夕日
今にも山に沈みそうな夕日、その夕日から秋晴れの澄んだ空気を走り、私をまぶしく照らすオレンジ色の光。
空高くに広がる雲と、山の谷を埋める雲海が夕日に照らされ黄金に輝いていました。
疲れも吹っ飛ぶほど絶景でした!!

山小屋の方曰く、こんな夕日はなかなか見られないようで「今シーズン1くらいだ」とおっしゃていました。

あまりにもきれいな夕日に時間を忘れて眺めていると、どんどん夕日は沈んでいき、それとともにどんどん景色も
様子が変わっていったのです。
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太陽が山に半分以上沈み赤に燃える雲
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太陽が山に沈み燃える雲に夜の青が浸食
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暗くなっていくと町の灯りが見えだした

太陽の高度が変わっていくことによって、太陽の光が大気中を通る長さが変わり、途中の大気中で錯乱してしまう光がでてきて私たちの目に届く光もどんどんと変わるため、こんなにも様子が移り変わっていきます。

太陽の光が大気中を通る長さによって私たちの目に届く光の色が変わるということは、高度の高い山の上と高度の低い街で見る太陽の光は当然、異なる色が私たちの目には届きます。

キツい登山をした後に山の上で見る夕日はなぜか特別感がありますが、どうやらそれだけでなく、このような理由からも私たちが街で普段見る夕日とは特別なようですね!!