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アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
初冬の会津駒ヶ岳
2022年12月12日
檜枝岐
会津駒ヶ岳へ
みなさん、こんにちは。
こちらでは12月に入ってから降雪がみられ、檜枝岐村にもいよいよ本格的に冬が到来しました。
12月はじめに地元檜枝岐の会津駒ヶ岳(以下、駒ヶ岳)に行く機会がありました(現在、駒ヶ岳の登山口までの道路は冬期通行止めになっており、国道から登山が始まります)。
檜枝岐村内には先日の雪が少し残っている程度でしたが、歩き出すと積雪が20センチくらいありました。登山道(夏道)には先行者の足跡がしっかり残っていたので、道に迷う心配はありませんでした。歩いているうちに良く晴れてきて、風もないので暑いくらいの天気になりました。
こちらでは12月に入ってから降雪がみられ、檜枝岐村にもいよいよ本格的に冬が到来しました。
12月はじめに地元檜枝岐の会津駒ヶ岳(以下、駒ヶ岳)に行く機会がありました(現在、駒ヶ岳の登山口までの道路は冬期通行止めになっており、国道から登山が始まります)。
檜枝岐村内には先日の雪が少し残っている程度でしたが、歩き出すと積雪が20センチくらいありました。登山道(夏道)には先行者の足跡がしっかり残っていたので、道に迷う心配はありませんでした。歩いているうちに良く晴れてきて、風もないので暑いくらいの天気になりました。
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駒の小屋
森の中の登山道を過ぎると樹氷がみられるようになりました。積雪は膝くらいまで達するようになり、このあたりで多くの人がワカンやスノーシューを付け始めました。ラッセル跡は踏み固められていたのでツボ足でも普通に歩くことができました。休憩していた先行者と話をすると、近隣の県(埼玉県、山形県や茨城県)から来ているとのことで、地元のスキー場に行くかどうかで迷ったが、こちらに来たという人もいました。この時期はオープンしているスキー場が少なく、山も雪が積もり始めたばかりで登りにくいので、あまり選択の余地がないようです。遠くから来ている人は道の駅で車中泊という人もいました。森林限界を過ぎると目の前にいきなり駒の小屋が現れました。駒の小屋は冬期の営業はしていないため避難小屋としては利用できませんが、何人かは小屋の前で休憩していました。
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紺碧の空
振り返ると目の前に燧ヶ岳、至仏山がそびえ、上州方面の山脈も望むことができました。真っ白な雪面に晴れ渡った空の紺碧が映えます。駒の小屋を過ぎて、最後の直登にさしかかると積雪は腰くらいまで達していました。この位の積雪になるとさすがにラッセル跡をたどっても足が膝くらいまで沈むので、雪の中から足を引き上げるのが大変でした。ラッセルしながら前を歩く人たちも動きがゆっくりで苦労している様子が分かりました。
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山頂にて
ようやく山頂に着いて時計を見ると12時を過ぎていました。夏場の倍くらいの時間がかかったことになります。「会津駒ヶ岳」と書かれた山頂標識はまだ2m近くが雪の上に出ているので、完全に雪の下に隠れてしまう3月頃にはさらに2m以上の雪が降り積もる事になります。山頂には7、8名の登山者が休んでいましたが、グループで来ている人が多いようでした。ほとんどの人はワカンかスノーシューでしたが、待ちきれなかったのでしょうか一人だけスキーを持ってきている人がいました。下りは登り以上に体重が靴にかかり、一歩一歩雪を踏み抜きながらの下山になりました。さすがにスキーの人は歩きながらも簡単に抜いていきました。
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檜枝岐の山
年が明ければ、積雪量も増え、ササも雪の下になるのでいよいよ駒ヶ岳の山岳スキーシーズンが到来します。天気の良い休日には多くの山スキーヤーが駒ヶ岳に来るようになりますが、12月のこの時期は1年中で最も登山者が少ない時期です。それでも近隣の県からは美しい駒ヶ岳の雪景色を見たり、雪の駒ヶ岳に立ちたい一心で登山客が来ていることが分かりました。尾瀬国立公園の特別地域に指定され、除雪された国道からすぐに入山できる駒ヶ岳は地元にとってはもちろん、近隣県の登山者からも大変愛されている山だと実感しました。