
アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
箱根のシカから植物を守る『植生保護柵』
2025年11月14日
箱根
こんにちは!
富士箱根伊豆国立公園管理事務所の三浦です。
箱根では、仙石原のススキ草原が黄金色に、山肌は赤や黄色に色づき、とても美しい季節を迎えています。
富士箱根伊豆国立公園管理事務所の三浦です。
箱根では、仙石原のススキ草原が黄金色に、山肌は赤や黄色に色づき、とても美しい季節を迎えています。
さて今回は、先日行った植生保護柵の定期点検の様子をご紹介します。
近年、日本全国でも増えているシカの採食による植物の減少、生態系への影響が箱根地域でも問題となっています。
近年、日本全国でも増えているシカの採食による植物の減少、生態系への影響が箱根地域でも問題となっています。
そこで、環境省では、箱根地域の豊かで価値のある自然をシカから守るために、植生保護柵を設置しています。柵は設置したら終わりではなく、定期的なメンテナンスが欠かせません。
実は、ススキがきれいな仙石原湿原の周りにも柵を設置しています。
月に一度の点検で、生態系保全等専門員と一緒に柵の周りを巡回していると、上部がつぶれてしまった柵を発見しました。なぜこのような状態になってしまっているのでしょうか。
実は、ススキがきれいな仙石原湿原の周りにも柵を設置しています。
月に一度の点検で、生態系保全等専門員と一緒に柵の周りを巡回していると、上部がつぶれてしまった柵を発見しました。なぜこのような状態になってしまっているのでしょうか。
実はここ、シカの通り道になっていて、飛び越えようとした際に引っかかってしまったことが原因でした。
このように、柵に不具合があると、そこが『抜け道』となり柵の内側にシカが侵入してしまうため、即座に応急処置や修理、場合によっては張り替えを行います。
このように、柵に不具合があると、そこが『抜け道』となり柵の内側にシカが侵入してしまうため、即座に応急処置や修理、場合によっては張り替えを行います。
固定している器具を外して、一生懸命伸ばし・・・
するとどうでしょう!上部がつぶれ、シカの通り道になってしまっていた柵を復活させることができました!
するとどうでしょう!上部がつぶれ、シカの通り道になってしまっていた柵を復活させることができました!
このように、柵を設置して終わりだけでなく定期的な点検と修理を行うことで、植生保護柵を良好な状態に保ち、貴重な植物をまもることができます。
実は、仙石原湿原を囲う植生保護柵のどこかに、この植生保護柵に関する解説ボードが設置されているのです!ススキの観光と合わせて、ぜひ探してみてくださいね!
実は、仙石原湿原を囲う植生保護柵のどこかに、この植生保護柵に関する解説ボードが設置されているのです!ススキの観光と合わせて、ぜひ探してみてくださいね!