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関東地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

乾徳山 扇平 植生保護柵の修補完了

2023年11月29日
秩父多摩甲斐国立公園 青木 敏彦
 2018年度の関東山地ニホンジカ広域協議会において、植生を保護する必要性の高い乾徳山(山梨県山梨市三富地区 標高2,031m)に、植生保護柵の設置を進めていくことが確認され、2019年に、扇平(標高1,750m付近の草原地帯)の南北の斜面2ヶ所に植生保護柵を設置しました。
作業現場から眺める山梨盆地と富士山(第2回目)
 2021年5月に北側斜面の草原一帯が焼失する火災が起き、草原の一部と共に北斜面に設置した植生保護柵の支柱・網等が焼失し、植生保護柵として機能しない上に景観上も好ましくないことから、その修補が急がれていました。
焼けた植生保護柵
修補告知の案内
 今年度に入り、修補に向けて動きだし、7月に事前調査を行って、損傷状況の確認、必要な資材の見積・調達、修補手順の検討等を進め、今回柵の修補作業を行いました。
 本番の修補は2回に分けて行い降雪前に完成させることが出来、胸をなでおろしているところであり、長く機能してくれることを期待したいと思います。
 ・第1回目:10月3日(火) 焼失した部材の撤去、新規支柱の設置及び一面のみ網の設置。
 ・第2回目:11月14日(火) 残り三面の網の設置及び固定。
第1回目作業風景
第2回目歩荷準備
第2回目作業風景
 乾徳山がある山梨県山梨市さんには、毎回の作業時にご協力をいただき、資材の運搬、支柱・網の固定作業を始め多くの労力提供など、絶大な支援を受けまして順調な完了となりました。
 さらに2回ともに天候に恵まれたことも幸いしました。
 
 これからも、山梨市さんをはじめ関係自治体のみなさまと秩父多摩甲斐国立公園の魅力向上に協力して行ければと願うものです。
修補完了
作業は終始、乾徳山に見守られながら