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関東環境局

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

クマにご注意ください

2026年07月30日
奥多摩 山村源
昨年まったく同じタイトルの日記を書きましたが、今年に入っても秩父多摩甲斐国立公園の東京都内地域でツキノワグマによる人的被害が発生しています。

こうした状況を受け、本事務所では今年6月にツキノワグマ被害防止リーフレット「このエリアにはツキノワグマが暮らしています」を作成しました。
こちらではツキノワグマの生態に加え、登山中の具体的な注意事項などをコンパクトにまとめています。

各種資料_秩父多摩甲斐国立公園_環境省


また、東京都環境局による「東京都自然公園利用ルール」にクマに出会わないための記載が追記されたほか、奥多摩町・東京都と環境省の連名による注意喚起を発出しています。

東京都 自然公園利用ルール|東京都環境局 東京の自然公園

 
(三者連名の注意喚起)
環境省で発信している以下のホームページ等も併せて、クマやその対策について事前にご確認いただき、野外活動を楽しんでいただければと思います。

国立公園に出かける前に知っておきたいクマのこと | 国立公園に、行ってみよう! | 環境省


なお、クマの出没状況等により、危険防止のため登山道が閉鎖される場合があります。
閉鎖されている登山道では、人の通行が少なくなることなどから野生動物に遭遇する危険性が高くなるおそれがあります。お出かけ前には地元自治体や近隣ビジターセンターのホームページ等より、登山道に関する最新情報をご確認ください。
 
さて、上記のクマに遭遇しないための各種対策に加え、もう一つお願いしたいことがあります。
食べ物の管理です。

クマは食に関する記憶力が非常に優れており、食べ物の味やにおいに加え、摂食時の場所や状況をしっかり覚えているとされています。
キャンプ場のテントやゴミ捨て場を荒らしたクマがその場所に繰り返し現れるという例が各地で報告されていますが、登山道脇に落ちている食べ物などをクマが口にしてしまうと、その場に執着して繰り返し出没することに繋がり、ひいては登山時の人的被害や登山道の閉鎖に至る可能性があります。
また、ツキノワグマは特に嗅覚が優れていると言われており、においがする液体を地面に撒くといった行為も誘因に繋がるおそれがあります。

野外で食事をする際は、食べ物やごみは全て持ち帰ることは勿論、においを周囲に残さないようご留意ください。
登山中の食事のほか、河原でのバーベキューの際なども注意をお願いします。お出かけの際には自治体・観光協会のホームページ等で注意事項をご確認ください。
以下は東京都奥多摩町の例です。

夏休みを迎えるにあたり観光客皆様へのお願い~町内全域・秩父多摩甲斐国立公園内です~/奥多摩町
 
秩父多摩甲斐国立公園内には、古くから人々が自然の中で暮らしてきた場所も含まれています。
そうした場所で野生動物による風評被害や閉鎖等の対応が起こると、そこで生活している人々にとっては死活問題に繋がりかねません。
人々が自然とともに生み出した人文景観や郷土景観がいつまでも維持されるよう、利用者一人ひとりのご協力をお願いします。


参考文献
坪田敏男ほか『クマとともに』東京大学出版会(2026)
山﨑晃司『眠れなくなるほど面白い 図解 クマの話』日本文芸社(2025)