関東地域のアイコン

関東環境局

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

写真で振り返る開山期の富士山①

写真で振り返る開山期の富士山①

2026年10月28日
富士五湖 半田尚人
こんにちは!富士五湖管理官事務所の半田です。
富士北麓も日に日に秋が深まり、外国の方で賑わう湖畔のビュースポットも秋の装い。富士山を眺めながら低山ハイクをするも良し、湖畔でゆっくり富士山を眺めるも良し、思わず外に出掛けたくなる季節ですね。
さて、例年、写真で夏の開山期の富士山を振り返っていますが、今年も2回に分けてお届けしたいと思います。今年、富士山に登った方、来年こそは登ろうと闘志に湧いている方、「富士山は見るもの」と心に決めている方、様々いらっしゃるかと思いますが、しばしお付き合い頂ければ幸いです。
富士山に登った人の話を聞くと、よく「五合目以上は、荒涼として岩と砂ばかりだった」とか「ご来光と山頂からの景色は覚えているけど、あとはひたすら登りでしんどいだけだった」なんて耳にすることがあります。
でも足元では、様々な花々が登山者を応援していたんですよ。
アクティブレンジャーは登山者カウンターのデータ回収や巡視のために、開山期間中は毎週のように富士山に登っていましたが、移りゆく花々の様子を見守るのは、大きな楽しみの一つでした。時期によって咲く花が変わるのも楽しいですし、同じ場所で蕾から開花、実を付けるまでの変化を見届けることができるのも巡視ならではのご褒美です。
 
環境省では、毎年開山期に毎週、連休やお盆の混み合う時期に合わせて複数の班に分かれて、週末巡視を実施しています。週末巡視は富士箱根伊豆国立公園内の各事務所の管理官、アクティブレンジャーが協力し合って行っています。今年は特に登山規制の影響を鑑みて日帰り登山の様子を見る班を作ったり、毎年多くの人が道間違いをしてしまう吉田・須走下山道八合目の分岐の様子を見ることに特化した班を作ったりして臨みました。このように幅広い巡視を重ねることで、来年以降のオーバーツーリズム対策を検討する際に役立てています。
 
つぶらな瞳の若いオスのニホンジカ。閉山直後に登山者カウンターを撤去した帰り道で出会いました。とても愛らしい姿ですが、昔は五合目より上では見られない光景でした。精緻なモニタリング調査をしていませんが、肌感覚としては、2020年のコロナ禍で富士山が閉山だった時期を境に徐々に進出しているように感じます。
一方、それまで運が良いとたまに見掛けることがあったニホンカモシカは全く姿が見られなくなってしまいました。写真は2024年に最後に出会った時の老齢なカモシカです。シカとカモシカは食べるものが被ることから、高山の僅かな食糧をめぐる静かな攻防によりカモシカは居場所を失いつつあると思われます。ただこう書くとニホンジカが悪者のようになってしまいますが、彼らも必死に生きているだけ。難しい問題なのです。
 
 
いかがでしたか?
さて、次回も富士山で出会った様々なシーンをご紹介したいと思います。
お楽しみに!!
 
 
※同内容で、富士登山オフィシャルサイトの富士山日記(N0. 134) にも掲載予定です。