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関東地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

春の訪れ

2008年03月12日
小笠原
小笠原も最近暖かくなり花もいろいろ咲いてきて、春の訪れという感じがします。
ムニンツツジ、ムニンツレサギソウ、ムニンタツナミソウ、デイゴ(島名:ビーデビーデ)、カエンボク、アマリリスなどなどが咲き始めています。
その中で珍しいものを一つ紹介します。
それは『シマウツボ』
魚ではありませんよ。(同名のウツボもいますが)

固有種であり、ハマウツボ科の寄生植物です。
草丈は10~15cmほど。
花の時期だけ地上に出てきます。秋にも咲きます。
見た目は黄金色した(黄色い)フキノトウって感じですかね。
和名のウツボの由来は、魚のウツボに似ているから…というわけではなく、花穂の形がうつぼ(靫)という矢を入れて背中に背負う武具に似ているからと言われています。

環境省のレッドデータブックではEN(絶滅危惧ⅠB類:ⅠA類ほどではないが、近い将来における絶滅の危険性が高い種)に指定されています。
なぜ数が減ってきているのか?それはノヤギが好んで食べているから。
10cmそこそこじゃ、パクっと全部食べられちゃいますよねー。
周りの植物より先に食べられているので、きっとヤギ好みなのでしょう。

聞いた話によると、シマウツボにはどんな昆虫(送粉者)が訪れているのかまだ不明みたいです。
ひょっとしたら、あなたが第一発見者になれるかも・・・