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関東地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

見るイルカ

2011年09月21日
小笠原
小笠原諸島の沿岸には、よく見られるイルカが2種類います。
ミナミハンドウイルカとハシナガイルカです。

今回はハシナガイルカを紹介します。
ハシナガイルカ(Stenella longirostris、嘴長海豚)
学名も和名も”口ばし”が長いことから由来しています。




英名はSpinner Dolphin
その名の通りスピンジャンプを見せてくれます。
なぜスピンジャンプするのかは、
・ジャンプすることにより、群れの中での反響定位(分かりやすく言うと、こうもりが超音波を飛ばして、その物の位置や距離を知ること)の目標物とする説
・体についている何かをたたき落とすためのジャンプする説
・ただ単に遊んでいる説
・オレの華麗なジャンプを見てくれっ!と披露している説
などありますが、真相はイルカに聞いてみないと分かりません。

つい先日、海の中に浮いている藻などを口ばしで投げ飛ばしているシーンを見ました!!




大きさは2mぐらいで、背中からお腹にかけて黒→灰→白とキレイなストライプ模様です。




大体、数十頭から多い時には数千頭!の群れを作り行動しています。




日中は沿岸で寝ていて(半休睡眠:右脳と左脳を交互に休ませている)、夕方になると活発に動いて先ほどのジャンプなどを見せてくれます。そして夜間に沖で餌取りをしていると考えられています。

ハシナガイルカは船の引き波で波乗りしたりして遊んでいますが、大抵、人間が海に入ると一目散に潜ってしまうのでドルフィンスイムには向いていません。
ごく稀に逃げずにのんびりと一緒に泳いでくれるイルカもいます。

ベタ凪の時にハシナガイルカに会うと、まるで空を飛んでいるかのようですよ!!