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関東地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

天城山の自然

2014年05月14日
沼津
5月13日、天城自然ガイドクラブの方達と、万三郎岳(ばんざぶろうだけ)登山道の巡視を行いました。
万三郎岳は、伊豆半島最高峰(1406m※点検・補正調査の結果1m高くなりました)で日本百名山のひとつでもあります。
万三郎岳は、年間を通して登山できますが、5月中旬~6月上旬にかけてアマギシャクナゲが咲くことから、特に訪れる人が多くなります。
今回は、そのための登山道確認とアマギシャクナゲ等自然状況の確認を行いました。

まずはアマギシャクナゲです。

万三郎岳までの登山道脇に数カ所群生しているのを見られる場所があります。
今年は予想以上に花芽が多く、満開になるのがとても楽しみな状況です。
現在は写真のように、つぼみが膨らみ始めているところです。
木によってはすでに開花しているものもありましたが、
群生場所一帯が満開になるのは来週あたりからのようです。

また、登山道上にはブナの森を歩けるところもありますが、
今年のブナの森の地面にはブナの実生(みしょう)がたくさん顔を出しています。

左:実生  右:殻を付けたままの実生

実生は主に登山道脇に見られるので、登山道を歩いている分には踏みつけてしまうことはありません。
でも希に登山道にも実生が見られるので、できるだけ気をつけて下さい!

この他にも、オオカメの木の白い花、ドウダンツツジの鮮やかなピンク色の花、
足元にはミヤマシキミの白い花と赤い実、そしてアセビの花が甘い匂いをさせていたりと、
五感を刺激される巡視となりました。

登山道の状態については、降雨後ということもあり登山道上に水たまりができていたり、
滑りやすくなっているところがありました。
また、木製階段の間の土が流れて少々歩きにくいところがありますので通行の際にはお気を付け下さい。
花を見ていると、つい足元の確認がおろそかになるので、
視線を上に向ける時は“登山道の端によって立ち止まる”など、
他の登山者への配慮と自分の身を守る動作を心がけましょう。

最後に、この日見られた富士山の写真です。

(万二郎岳(ばんじろうだけ)下の展望地より)
左端に見える山が万三郎岳です。