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関東地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

樹木保護ネットの設置

2014年10月03日
奥多摩
9月28日(日)、第7回「秩父山地緑の回廊」における樹木保護ネット設置に参加しました。

近年ニホンジカなどの野生動物による樹皮や枝葉、下層植生の採食が拡大し食害の被害が深刻となっています。
作業地周辺はコメツガ、シラビソなどの原生林が広がっており、この貴重な原生林の保全や維持のため、樹木に食害防止の保護ネットを巻く作業を行っています。
この活動は林野庁とNPO法人秩父の環境を考える会が主催のイベントで、環境省も毎年参加しています。この日は30名を超えるスタッフにより作業を行いました。

昨年までは、なかなか天候に恵まれなかったそうですが、今年はすがすがしい青空の下、保護ネットの設置作業に取り組むことが出来ました。



ネットを運んでいる様子

今年は笠取山から雁峠までの登山道周辺の、枯死していない樹木を選定し保護ネットを巻きました。
元気に葉を付けている樹木の中にも、樹皮が剥がされ枯死の恐れがあるものはとても多く、そのような木にも保護ネットを設置していきました。



ネットは景観に配慮して目立たない黒色や焦茶色になっています。



ボランティアの皆さんの中にはリピーターの方が多く、天気も良かったため、とてもスムーズに作業が進みました。予定よりも多くのネットを設置することができたそうです。

シカなどの食害はよく目にしていましたが、樹木の保護活動に参加することは初めてでした。実際に活動に参加してみて、改めて食害の深刻さや森林の重要さを学ぶことができました。
私たちで保護した樹木が1本でも多く元気に育ってくれたらいいなと思います。